はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米大手コインベースの「高速アルゴ取引」開発撤退が示すものとは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Coinbase、HFT事業撤退
Coinbaseは米シカゴのHFT開発拠点を閉鎖し、およそ30名のエンジニアの解雇を発表した。同社の事業優先度が、機関投資家向けの基盤サービスや個人の仮想通貨実利用に転換しつつあることを示している。

Coinbase、HFT事業撤退|事業優先度は

米有力誌フォーチュンの報道によると、仮想通貨取引所Coinbaseは、米シカゴの事務所を閉鎖し、およそ30名のエンジニアの解雇を発表した。

米国における最大手の仮想通貨取引所Coinbaseは昨年5月、事業拡大の一環として超高速アルゴ取引(HFT:ハイフリークエンシートレーディング)のマッチングエンジンを開発するためにシカゴ(NYに次ぐ金融センター)で新たな事務所を開設し、多くのエンジニアを雇ったが、今回の事業縮小の決定に関して、「マッチングエンジン事業の規模を再計画するため、シカゴにおけるビジネスプランを取り下げざるを得なかった。よって一部のエンジニアを本社サンフランシスコへ移動させる予定だ。」との公式コメントが報じられた。

なお、今回の解雇はCoinbaseは昨年の下げ相場をよそに約800名のスタッフにまで人員を増やしてきて以来初となるリストラだ。フォーチュンの取材に応じた同社の代表は、HFTシステムの開発は優先案件ではなくなったため解雇に至ったものの、Coinbaseは依然として新たなプロダクト開発などの分野における募集を行なっている。中には昨年開始したOTC取引やカストディサービスも含まれている。

Coinbaseの事業フォーカス転換

本来、HFTの開発はOTCやカストディのようにCoinbaseが昨年より始めた機関投資家向けサービス「Coinbase Markets」の一部として立ち上げられた。今回の動きはCoinbaseが証券市場などでも利用されるHFTから、機関投資家の参入を促進するカストディとそれに直結するOTCなどの分野に改めて優先度を置く姿勢が見られるだろう。

機関投資家の参入と確保におけるインフラを整備する他、リテール投資家のユーザーベースを拡大するために、東南アジアや中南米を含む11ヶ国へ取引サービスを展開したばかりだ。

なお仮想通貨の実用分野にも特に力を入れている。先日、同社はVisaと提携し、仮想通貨のデビットカード「Coinbase Card」の発行を発表した。このカードはCoinbaseが取り扱っているすべての仮想通貨を対象にした決済カードで、口座を通して簡単に利用することができる。

このような事業方向性について、仮想通貨業界がこれまでの「投資フェーズ」から「実用フェーズ」に移行しているとCoinbaseは説明している。信頼できる機関投資家向けの基盤サービスを提供しつつ、個人における仮想通貨の実利用も促進させるのはCoinbaseなどのトップ取引所が見出している将来性だろう。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/13 土曜日
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
12/12 金曜日
16:19
ソラナ公式が「XRP登場」を発表 wXRPが同日ローンチ
ソラナ公式が12日、XRP統合を発表。ヘックス・トラストもwXRPのソラナローンチを同日発表し、1億ドル超のTVLを確保。レイヤーゼロ技術を活用したクロスチェーン機能で、ソラナDeFiでのXRP利用が実現へ。
15:10
Animoca Brands Japan、ビットコイン分散型金融「Solv Protocol」とMOU締結
アニモカジャパンはSolv ProtocolとMOUを締結し、企業のビットコイン保有・運用を支援するDAT領域で協力を拡大。BTCFi活用による財務戦略の高度化を目指す。
14:57
米CFTC、ポリマーケットなど4社にデータ規制で柔軟対応
米CFTCが予測市場運営4社にノーアクションレターを発行し、特定の記録保管要件を免除。業界全体の取引高は2025年1-10月で279億ドル(約4兆2000億円)に達し、急成長が続いている。
13:55
コインベース、予測市場とトークン化株式ローンチ予定=ブルームバーグ
米最大手仮想通貨取引所コインベースが12月17日に予測市場とトークン化株式を発表予定。ジェミニのCFTCライセンス取得やDTCCのトークン化承認など、業界の競争激化と規制進展が加速している。
13:20
テラフォームラボのド・クォン創業者に懲役15年の判決 ステーブルコインUST崩壊背景に
テラフォームラボのド・クォン創業者に米国地裁で懲役15年の判決。2022年のアルゴリズム型ステーブルコインUST崩壊により数兆円の被害をもたらしていた。
13:10
YouTube、クリエイター報酬でペイパルのステーブルコイン支払いに対応
フォーチューン誌によると、ユーチューブが動画プラットフォームのクリエイターに対し、ペイパルのステーブルコインPYUSDでの報酬受け取りを選択できるようにした。現在は米国ユーザーのみに適用される。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧