- 約320億円相当のBTCがたったの4円で取引
- 仮想通貨業界の『クジラ』が48000BTCを動かす取引を行っていることが判明、その際払った取引料がたったの5セント相当だった事が話題を呼んでいます。
- ビットコイン取引手数料が昨年12月の約0.08%に
- 市場停滞に伴う承認待ちのトランザクションの減少とライトニングネットワークの急速な採用が理由とされています。
- セグウィット(Segwit)とは
- トランザクション(取引履歴)を圧縮してデータ量を小さくする技術です。これは「スケーラビリティ問題」、「トランザクション展性」を解決できる技術として期待されています。
- ライトニングネットワークとは
- ビットコインのスケーラビリティ問題解決のため、取引承認をブロック以外でも可能にする、パブリックブロックチェーンの2nd Layer(第2層)に当たる技術。直接繋がりのない2者間でのマイクロペイメント(1円以下の小額送金・少額決済)を実現することができる。
約320億円相当のBTCをたったの4円で取引
昨年相場がピークにあった12月において、一日で約40万回の取引が確認され送金手数料を約5千円にも昇ったことは業界で話題を呼びましたが、その後好景気だった相場は沈静化し、トランザクション回数もそれに伴い半減しています。
取引量の減少はBTCネットワークの渋滞を緩和させており、Blockchain.comによると、確認待ちのトランザクションはピーク時の平均10万回から95%以上減少し、現在平均5千回となっています。
BTCの批判者たちがBTCの信用性を貶すために大量のスパムトランザクションで手数料を急騰させたと推測されていましたが、単純にBTCに興味をもった顧客からの取引が急劇に増えた結果とも見受けられます。
日本時間6月28日、とある正体不明の「クジラ」が約48000BTCを動かしたことが判明、またその時に払った手数料0.0000675BTC(約4円)だけで送付しました。これはピーク時(約5000円)の0.08%で、その差は歴然としています。
スケーリングの解決策:セグウィットとライトニングネットワーク
セグウィットは2017年8月実装されて以来、トランザクションの応用率は約36%を超えています。
セグウィットのプロトコルの実施はライトニングネットワークの機能を確実にする必要手段とされています。
ライトニングネットワークはマイクロペイメントを可能にする技術で、この二つを併用すれば最低限の手数料で毎秒数千回のトランザクションも可能となります。
また仮想通貨インフラ開発企業Blockstreamは最近のライトニングネットワークの驚異的な採用率について、以下のように述べました。
6カ月前にライトニングネットワークは46のオープンチャンネルが開かれ、トランザクション回数ごとに0.682BTCの容量だったが、現在では、オープンチャンネルは7800個となり、容量は26BTCへと拡張されてきた。
つまりたった6ヶ月でチャンネルが16,856%、容量が4,084%拡張されたのです!
このように、スケーリング問題の解決はBTCを主流な決済手段として認知される可能性を高めていくでしょう。
手数料減にはトランザクション数減少の背景も
ビットコインの1日のトランザクション数は、www.blockchain.comのデータによると、ピーク時から62%減と半分以下に落ち込んでいます。
このトランザクション数が減ったことも、大きく取引手数料の減少を後押ししており、結果としてピーク時の取引手数料高騰の状況から大きく落ち着く状況へと繋がりました。
‘Whale’ Moves 48,000 Bitcoin for 4 Cents in Fees As Scaling Solutions Develop
June 28, 2018, NICKCHONG
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