はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

未規制の仮想通貨店舗、香港が中国投資家にとっての魅力的な選択肢に=報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

香港OTCを利用する中国人投資家

香港は長年にわたり物理的な仮想通貨(暗号資産)取引ストアが繁栄しており、その多くは規制の目を逃れてきた。この特殊な市場は、特に規制の厳しい中国本土のユーザーにとって魅力的な存在となっており、彼らの間で利用が増えているとファイナンシャルタイムズが11日に報じた。

香港の都市部には、仮想通貨両替店が数多く点在し、中国本土からの需要増に伴って業績を伸ばしている。これらの店舗では、金銭を出すだけで仮想通貨の購入が可能であり、大半の場所ではKYC(本人確認)の必要がない。中には「最短10分で申し込み可能」というスローガンを掲げている店舗もある。

香港は以前から、主要な仮想通貨取引所の本拠地とされており、世界的な取引量を誇ってきた。香港政府は23年6月に個人投資家に対する仮想通貨取引の正式な規制を導入し、取引プラットフォームにライセンス制を導入するなど、投資家保護の強化を進めている。しかし、これらの規制は店頭(OTC)取引所には適用されず、規制のギャップが生まれている。

この規制のグレーゾーンを活用する形で、中国本土の投資家たちはOTC取引所を利用しており、あるOTC取引所では、仮想通貨を購入しているユーザーの半分以上が中国本土のユーザーだという。店舗の中には元大手企業Genesis BlockのATMチェーンを買収した「Coinhero」など、KYCなしで最大10万香港ドル(約180万円)まで取引が可能な場所もある。

3つの店舗を持つCoiner.HKは、ソーシャルメディアで会員向けのキャンペーンを実施中。公式サイトで彼らは、「最短10分で申し込み可能、手数料なし、KYCなし、当社では即時に見積もりを提供し、全プロセスを通じて専任のコンシェルジュチームがお手伝いします」と強調している。

FTの報道によれば、香港に2つの支店を持つ店頭暗号取引会社Crypto HKでは、今年2月には5%以下だった中国本土の顧客が、現在では約半分にまで増加している。

関連:香港、仮想通貨取引所の新ルールを6月から施行 上場可能な銘柄などを規定い

香港の仮想通貨需要

香港では、最近の仮想通貨取引所の新ルール施行や10月に仮想資産のハブになる計画発表以来、地元での仮想通貨取引の需要が増加している。一方で、中国本土の顧客を受け入れないポリシーを掲げるクリプトストアOne Satoshiなども存在しており、香港のユーザーだけで23年1月~5月に同社の取引量は前年同期比で20%~25%増加しているという。

しかし、業界の健全な発展には明確な規制のガイドラインが必要との声も出ており、香港政府がいずれこの状況を監督する可能性が指摘されている。「政府の規制当局は、我々が何をしなければならないか明確に指示すべきだ」と、仮想通貨OTCプラットフォームのOTCXpertのHuang氏は述べている。

また、これらの便利さと魅力的な機会にも関わらず、仮想通貨に対する関心が高い中国市民にとっては利用にあたって十分な注意が必要だ。上海の調査コンサルタントであるデビッドさん(匿名)は初めて香港で仮想通貨を購入した経験を共有し、彼は中国に戻ったときの報復を恐れ、OTCショップで得た仮想通貨は資金移動目的ではなく、純粋な投資目的に留めていると語っている。

関連:香港の有識者、政府にステーブルコイン「HKDG」を発行するよう提言

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
15:52
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、BTC保有量で世界20位と発表
トランプ大統領次男エリック・トランプ氏が支援するアメリカン・ビットコインが、39日間で4社を追い抜き世界20位の上場企業BTC保有量を達成。2025年に企業のビットコイン保有が急拡大する中、同社は5,098BTCを保有し急成長を遂げている。
14:58
パンプ・ファンとソラナへの55億ドル訴訟、5000件の内部チャット提出へ
パンプ・ファンとソラナを相手取った集団訴訟で、裁判所が第二次修正訴状を許可。内部告発者から入手した5000件のチャット記録を新証拠として提出へ。40億~55億ドルの不正搾取疑惑でRICO法違反を主張。
13:45
ロシア下院委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定、投資手段に限定
ロシア下院金融市場委員会のアクサコフ委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定し、投資手段としてのみ認めると表明した。
11:50
JPYC EX、累計口座開設1万件・発行額5億円を突破
JPYC株式会社は、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」において、累計口座開設数1万件、累計発行額5億円を突破したと発表。10月のリリースから約2か月での達成となった。
11:45
「ビットコインは最高値更新へ」Bitwise、2026年の3つの予測を公開
Bitwiseは仮想通貨投資家にとって特に重要な2026年の3つの予測を公開。その1つとしてビットコインは最高値を更新すると予測し、根拠を説明している。
11:40
セキュリタイズが来年トークン化株式取引開始、24時間オンチェーン取引を実現
証券トークン化プラットフォームのセキュリタイズが2026年第1四半期にトークン化された上場株式の取引を開始する。合成商品ではなく実際の規制された株式をオンチェーンで発行・取引し、24時間365日の流動性を提供へ。
09:45
ソラナに大規模なDDoS攻撃、ネットワークは現時点で影響受けず
仮想通貨ソラナが過去最大級の6TbpsのDDoS攻撃を受けたが、現在トランザクション処理は正常に稼働している。市場の下落を受けビットワイズのソラナETFは初の純流出を記録した。
09:40
マーシャル諸島、ステラでベーシックインカム支給
マーシャル諸島共和国がブロックチェーンを利用した世界初のベーシックインカムのオンチェーン支給を完了した。ステラーブロックチェーン上の主権債USDM1を使い、四半期ごとの現金配送をデジタル送金に置き換えた。
09:00
ビットコイン、2026年に過去最高値更新は可能か=グレースケールの最新予測
グレースケールは最新レポートで、ビットコイン価格の30%下落について歴史的には平均的な調整範囲内で、強気相場中の典型的な変動に過ぎないとの見解を示した。また、2026年には最高値を更新する可能性があると主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧