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香港の有識者、政府にステーブルコイン「HKDG」を発行するよう提言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーブルコインのメリット

香港の有識者は3日、独自ステーブルコイン「HKDG」を発行するよう香港政府に提言する文書を公開した。

HKDGは香港ドル(HKD)に連動したステーブルコインで、「G」は「Government(政府)」の略。USDTやUSDCのようなステーブルコインとは違い、民間企業ではなく政府が発行を行うことで、信頼性が高くリスクの低いステーブルコインを流通させることができると主張している。

今回の提言を行ったのは、香港Web3.0協会の最高科学顧問ら4名。暗号資産(仮想通貨)やブロックチェーンの中心地を目指す香港では現在、ステーブルコインの規制整備が進められている。

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提言では、決済の効率性の向上、決済コストの削減などステーブルコインの技術的なメリットを列挙。ほかにもブロックチェーン領域で香港がリーダーとしての地位を強化できることや、金融包摂を進められることなど、金融のイノベーションを推進できることも記載した。

HKDGは外貨準備高を裏付け資産にして発行する。今回の提言によれば、2023年3月時点の香港の外貨準備高は4,300億米ドル(約62兆円)だという。USDTとUSDCの合計時価総額は1,200億米ドル(約17兆円)であるとの数字を挙げ、香港の外貨準備高は大幅に上回っていると指摘した。

そして、USDTは信頼性が十分ではないと主張し、USDCについては最近1ドルから価格が下がった事例に言及。その上で、HKDGは米ドルステーブルコインの独占に対抗し、ブロックチェーンやデジタル資産のエコシステムでステーブルコインのメインストリームになれる可能性があるとした。

また、HKDGだけでは米ドルの覇権を揺るがすことは難しいが、ブロックチェーンやデジタル資産の技術を組み合わせることで「脱ドル化」につなげられる可能性があるとも主張している。

他国との規制整備の必要性やハッキング対策など発行に向けたハードルはあるが、それでも民間企業が発行するステーブルコインよりメリットがあると述べた。

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ステーブルコインとは

価格が常に安定するように設計された仮想通貨のこと。法定通貨または仮想通貨に価値が裏付けられていたり、アルゴリズム等で価格を安定させたりする様々なステーブルコインが開発されている。

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ステーブルコインを巡る動き

香港では先月から、仮想通貨取引所に対する新規制を開始。ルールに従えば、個人投資家にもサービスを提供することを認可している。その際、ステーブルコインについては、規制が整備できるまでは個人投資家は利用ができないとした。

ステーブルコインを巡っては先月、香港拠点のカストディ企業「First Digital」が、米ドルステーブルコイン「First Digital USD(FDUSD)」をローンチすることを発表。FDUSDはBNBスマートチェーンで発行される。

このステーブルコインはグローバルな市場をターゲットにしているが、香港の規制当局とも協力的な関係を築くと説明した。

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