はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Calibra COO、仮想通貨リブラ最大のライバルは「現金」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨リブラの最大のライバルは「現金」ーカリブラCOO
リブラのデジタルウォレットであるカリブラのCOO Tomer Barel氏がイスラエルで開催されたイーサリアル・サミットに登壇し、リブラに関する多くの質問に直接回答した。その中で「リブラの最大のライバルは現金」という旨の発言があった。

カリブラCOO,「仮想通貨リブラの最大のライバルは現金」

フェイスブックの仮想通貨リブラ向けのデジタルウォレット「Calibra」(カリブラ)COOのTomer Barel氏は、イスラエル第2の都市テルアビブで開催されたイーサリアル・サミットに登壇し、リブラに関する多くの質問に直接回答した。

今年6月に、ホワイトペーパーが公開されて以来、世界で24億人を超えるユーザーを抱えるフェイスブックが「新たな世界通貨」となることを目指して設計したリブラに対し、世界の政府や中央銀行の多くが難色を示し、7月には米国上下院の2日間にわたる公聴会も開催される運びとなった。

さらに直近ではドイツ政府やフランスの財務大臣が「通貨の主権に対する脅威」であるとしてリブラの開発を認めない方針を表明、また政府間機関である金融活動作業部会(FATF)による監視強化の動きも報道されている。

このような逆風にさらされる中、「なぜ導入が容易な従来の支払いネットワークではなく、わざわざ仮想通貨という形を取らなくてはならないのか」という質問にBarel氏は次のように答えた。

「通貨が成功するためには、一つの組織がコントロールしてはならない。」

その意味でブロックチェーンがもたらす透明性、そして安全性が極めて重要な要素であると述べた。

また、リブラの最大の競合相手はどこかと尋ねられると「現金だ」とBarel氏は答えた。

「驚かれるかもしれないが、我々の主な競争相手は『現金(法定通貨)』だ。人々が現金を使うというのは、今日の金融サービスにおける現時点での限界が示されているということだ。 現金使用の減少が見られれば金融サービスへのアクセスを提供することに成功したということになる。」

そして単一組織にコントロールされないオープンソース化されているリブラは、「プライベートの通貨ではなく、ユーティリティ」であり、この特徴が現金に対抗する成功の秘訣だと述べた。

しかし、フェイスブックが創始し開発を主導しているリブラを「単一組織がコントロール」していないと主張するのは現時点では無理があるように思える。 Barel氏は3か月前にテストネットでリリースされたリブラのコードは外部の開発者も関わっているものの、その90%がフェイスブックにより開発されていると認めている。

リブラVS仮想通貨

リブラに対する仮想通貨業界からの風当たりも強い。

「リブラVS仮想通貨」という対立構造を指摘する声もある。しかし、同イーサリアル・サミットに登壇したイーサリアム共同考案者のヴィタリック・ブテリン氏はインタビューに答え、リブラが持っている「他の仮想通貨にないもの」を強調し、リブラが「興味深い方法」で仮想通貨業界を揺さぶったとして、次のように述べている。

「リブラは多くの人々に、仮想通貨は”現実”であり、大きなスケールで起きているものだと確実に知らしめた。

リブラは他のブロックチェーン上の仮想通貨にはない25億人というユーザーへのアクセスを手にしている。一方でリブラにはないものを既存のブロックチェーンシステムは持っている。 それは商業的かつ政治的中立性に対し、信頼できる主張ができるという点だ。」

そして基本的に中央集権的に開発されたものはそのような中立性は保てないとする一方で、仮想通貨がその中立性を提供するチャンスを握っていると述べ、何らかの形で、リブラのような通貨と既存の仮想通貨が共存・共栄できる可能性を暗に示したようだ。

リブラの運営を担うリブラ協会は、2020年のローンチ時期への変更はないと強気の姿勢を堅持しており、これからのリブラの展開がますます注目されるだろう。

CoinPostの関連記事

ドイツ政府、仮想通貨リブラを含む「民間ステーブルコイン」を容認しない方針
ドイツ連立与党は、フェイスブックのリブラを含む民間のステーブルコイン発行を認めない方針だ。同国は、民間の通貨が市場を支配することで政府の通貨主権が失われることを懸念している。
リブラ協会幹部は強気姿勢を堅持「2020年のローンチ時期に変更はない」=仏Les Echos
リブラ協会のジェネラルディレクターが、Facebook主導の仮想通貨リブラの最新動向について、仏大手ニュースメディア「Les Echos」で語った。将来的には、欧州の他エリアやアジアにも拠点を構えることになると明かした。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/09 火曜日
17:40
リミックスポイント、エネルギー事業の中期経営計画を発表 3年で営業利益3.7倍目指す
リミックスポイントが2027-2029年度の中期経営計画を発表。エネルギー・蓄電事業で売上高692億円、営業利益91億円を目指す。日本蓄電池と提携し系統用蓄電所7カ所を共同運営。同社は242億円超の仮想通貨も保有し、多角的な事業展開を推進。
15:52
補正予算の国会質疑で仮想通貨税制が議題に 国民民主党が質問、高市首相は「与党税調で検討中」と答弁
補正予算の国会質疑で暗号資産(仮想通貨)税制が議題に。国民民主党は雑所得として最高税率55%が適用される現行制度を見直し、分離課税化を要求。高市首相は税制改正大綱に基づき与党税調で検討を進めていると答弁した。
13:35
米XRP現物ETF、全期間で純流入を記録 約1459億円に到達
米XRP現物ETFが上場以来全期間で純流入を記録し、約1,459億円に到達。仮想通貨ETF史上2番目の速さで8億ドルを突破し、機関投資家の継続的な買いが続いている
13:20
カナダ税務当局、仮想通貨利用者の4割が未申告と推定
カナダ歳入庁が過去3年間で仮想通貨関連監査により1億カナダドル以上を徴収したが、2020年以降刑事告発は行われていない。同庁は仮想通貨プラットフォーム利用者の40%が未申告または高リスクだと推定している。
12:50
『ガス先物市場』、ヴィタリックがイーサリアム手数料を安定させるアイデアを披露
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏がガス代先物市場を提案した。将来の手数料をヘッジ可能にする構想であり、コミュニティ内で議論が活発化している。
11:45
米大手銀行CEO、上院議員と仮想通貨市場構造法案を協議予定 ステーブルコインの利息付与に反対表明へ=報道
バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴのCEOが9日、上院議員と会談し仮想通貨市場法案を協議する。銀行側はステーブルコインへの利息付与に反対し、仮想通貨分野での競争能力確保を求める姿勢だ。
11:23
テザーのUSDT、アブダビで「法定通貨参照トークン」認定範囲が拡大 9チェーン追加
テザーのUSDT、アブダビで法定通貨参照トークンの認定範囲を拡大。新たに9つのブロックチェーンで規制業務が可能に。USDC、USD1、RLUSDも承認済み。UAEがステーブルコイン規制拠点として台頭。
10:22
マイケル・セイラー氏、国家主導のビットコイン銀行システムを提案
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長がアブダビで、ビットコイン担保型の高利回りデジタル銀行システムを各国政府に提案。20兆〜50兆ドルの資本流入を見込むが、価格変動性への懸念も。中東の全政府系ファンドと会談を実施。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、最大約47億円規模の自社株買い実施へ
仮想通貨ハイパーリキッドの財務企業ハイパーリキッド・ストラテジーズは、最大約47億円規模の自社株買いを実施すると発表。延期や中止の可能性もあるが最大で12カ月間実施する計画である。
09:40
アルゼンチン中銀、民間銀行による仮想通貨取引の解禁を検討か=報道
ビットコイン支持のミレイ政権下で、アルゼンチン中央銀行が民間銀行による仮想通貨取引サービスの許可を検討中だと伝えられる。実現すれば普及が促進される可能性もある。
09:35
UAE初、イスラム系銀行ルヤがビットコイン投資サービスを開始
UAE拠点のイスラム銀行ルヤが8日、仮想通貨インフラプロバイダーのフューズと提携し、モバイルアプリを通じてビットコイン投資サービスを開始した。イスラム系銀行として初めて顧客にBTCの売買を可能にする。
08:15
PLUMEとJUPITERがコインベースに新規上場、機関投資家向けアクセスも提供
米コインベースが12月9日にプルームとジュピターの現物取引を開始する。RWAトークン化のプルームとソラナ系DEXアグリゲーターのジュピターが新規上場し、機関投資家向けアクセスも利用可能になる。
07:55
SECがOndoへの捜査を訴追なしで終了、トークン化証券のハードルをクリア
トークン化プラットフォームのオンド・ファイナンスが、バイデン政権下で開始されたSECの捜査が訴追なしで終了したと発表した。トークン化証券が米国資本市場の中核となる時期が到来したと同社は期待。
07:15
仮想通貨投資商品、先週は1110億円超の資金が純流入
仮想通貨投資企業CoinSharesは、デジタル資産投資商品全体の先週の資金フローは約1,116億円の純流入だったと報告。ビットコイン、XRP、チェーンリンクの投資商品の需要が高かった。
07:02
ビットコイン担保をデリバティブ市場で使用、米CFTCがトークン化パイロットプログラムを開始
米CFTCがビットコイン、イーサリアム、USDCなどのデジタル資産をデリバティブ市場で担保として使用するパイロットプログラムを開始した。トークン化担保に関する新たなガイダンスも発行している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧