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ビットコイン(BTC)が誕生11周年 ホワイトペーパー公開までの歴史を振り返る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン論文が誕生11周年
サトシ・ナカモト氏によりビットコイン論文が誕生11周年を迎え、祝福の声も多く見られる。本記事では、ビットコイン誕生までの歴史を追った。

ビットコイン論文が誕生11周年

ビットコインは31日、ホワイトペーパーの公開日から11周年を迎えた。ホワイトペーパーは2008年10月31日、サトシ・ナカモトにより公開された。仮想通貨取引所バイナンスをはじめ、多くの人々が、この偉業を祝福している。

ビットコイン論文誕生まで

遡ること37年前の1982年に、コンピュータサイエンティストのDavid Chaum氏が論文「Blind Signatures for untraceable payments」を発表した。

この論文では、ブラインド署名を利用した匿名決済やお金をデジタル形式で保存するアイデア「eCash」を提唱している。Chaum氏はこのアイデアを元にDigiCash社を設立し、事業化を試みたものの失敗に終わった。

ただChaum氏の功績は大きく、これが現在の仮想通貨の発祥とも言われている。

それから10年以上経った1997年には、Adam Back氏が現在のビットコインのコンセンサスアルゴリズム「Proof of Work」の基となった「HashCash」を考案した。その翌年の1998年には現在のビットコインと非常に近い概念の「b-money」と「Bit Gold」が発表されている。

それらシステムは、Proof of Workを用いることで中央集権的管理者を必要としない、現在のブロックチェーンに近い仕組みとなっている。その後も様々な試みが見られるものの、しばらくは技術的なブレイクスルーが達成されることはなかった。

しかし、それから10年後の2008年10月31日に、ビットコイン論文(ホワイトペーパー)が公表。仮想通貨の歴史の幕を開ける一歩となった。

この論文の執筆者はサトシ・ナカモトと名乗っているが、その人物の正体は不明で、実在するか否かは分かっていない。一部では複数によるグループに使われた仮名とも言われている。

この論文が発表された時期はリーマンショック直後ということもあり、金融機関や政府など、巨大権力を握る中央集権的な機関への信用が薄れる人々が増えていた。そうした中で、非中央集権的なシステムを提唱する、このビットコインの概念は徐々に浸透し、広まりを見せていった。

サトシ・ナカモトによる論文公表から11年が経った今も、その影響力は衰えていない。

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