EtherLite: イーサリアムブロックチェーンアップグレードの効率性向上を目指す
仮想通貨業界で最も話題になっている出来事といえば、間違いなくイーサリアムのアップグレードだろう。
イーサリアム2.0は、非常に高額な取引手数料、問題のあるスケーラビリティ、取引処理スピードの遅さなど、現 在ネットワークが直面する喫緊の課題を解決することを約束する。
Vitalik Buterinによると、ネットワークは数ヶ月以内に100倍のスケーリングが可能になるそうだが、スマートコントラクトプラットフォームに集まる新しいトレンドでガス代は高額なままである。
EtherLiteはこの点を考慮して改善し、分散型アプリケーションの構築を望む人たちに早く、安全で安価な環境を提供することを提案する。
EtherLiteとは一体何か?
EtherLiteは、効率性を考慮して構築されたブロックチェーンプラットフォームを提案する。イーサリアムのツールやウェブ3技術スタックと全体的に互換性があり、すでにプルーフオブステーク(PoS)コンセンサスアルゴリズムで稼働する。
セレニティとも言われるイーサリアム2.0は、すでに述べたように、プルーフオブステークとその他の技術革新をエコシステムにもたらすことを約束しているが、リリース日は未定のままだ。一方でEtherLiteは、すでにPoSコンセンサスアルゴリズムを使用して、イーサリアムが現在直面するスケーラビリティの問題に対するソリューションを提供する。
これは安価な取引手数料やステーキングのデリゲート、取引スピードの向上のきっかけになる。
EtherLiteは現在PoSコントラクトとOpenEthereumでサポートされる。またEVMと互換性のあるチェーン上で実行され、メインネットでの相互運用性や効率性の向上、手数料の低減、コンフィギュアビリティなどを実現する。
ネットワークはイーサリアムのメインネットで稼働し、すべてのブロックチェーンにおいてEVMとの相互運用を可能にする。
EtherLiteの機能
前述の通り、EtherLiteはイーサリアムのweb3jsインターフェースAPIとの互換性を持つ。これにより、ウェブサイトやサービスとETHネットワークとの相互運用が提供される。
ウェブ2.0は、オーナーやホストが利益を得ることのできる価値の作成において基本的にユーザーに頼っていた。しかしウェブ3.0では、ユーザーに権限を持たせ、ユーザーが作成する価値を取り戻す。これが分散型アプリケーション(dApps)が企業によって運用される代わりに、分散型のP2Pネットワークで構築される理由である。
つまり実質上はユーザーによって運営・管理され、EtherLiteはそこから利益を得る。
さらにEtherLiteは、プルーフオブステークで稼働するため、約3秒という素早いブロック生成時間を提供する。これは非常にスケーラブルなコンセンサスアルゴリズムで、プルーフオブワークよりもはるかに効率が良く、プルーフオブオーソリティより分散化されている。
POSコンセンサスエンジンも、取引のファイナリティを加速する。
またネットワークも、Truffle、Metamask、Remix、Clientsなどの既存のツールと互換性を持ち、これらすべてがイーサリアムブロックチェーンでも使用される。
大事なことをひとつ言い残したが、これはイーサリアム仮想マシン(EVM)とも互換性を持つ。これにより、コードの実行とマシンの実行の間の抽出のレベルを作成することができる。
このレイヤーはソフトウェアのポータビリティを保証するために設計されており、またアプリケーションが相互に、かつホストからも分離されていることを保証する。
ETLトークン
ETLはEtherLiteエコシステム全体のネイティブな仮想通貨である。EtherLiteで何が起こっても、ETLが使用される。
これは、プルーフオブステークアルゴリズムがバリデーターノードに最低10万ETLのステーキングを求める方法でネットワークを保証するのに使用される。その対価として、そのサービスに対し手数料と報酬を受領する。
ETLトークンはネットワークガバナンスにおいても重要な役割を果たす。基本的にETLは保有者がネットワークの将来に投票できるオンチェーンのガバナンスメカニズムを稼働するために使用される。
さらに、ネットワークの素早い取引ファイナリティ、高いスループット、安価な手数料のおかげで、送金や受領にも使用される。ネットワーク手数料もETLで支払われる。
EtherLiteの全体的なエコシステムについての興味深い事実は、ドバイにある超高層ビル、ブルジュ・ハリファとタイムズスクエアでイベントを行ったことだ。世界で最も象徴的かつ見事なビルを選んだことで、プロジェクトの裏にある多大な尽力を示している。
それ以外にもエコシステム全体を前に進め、業界全体を発展させようという表明でもある。
さらに、チームは現在業界最大のinitial bonding curve offerings(IBCO)を実施している。これは5月15日に開始された。
IBCOは、ICOの問題を解決するために作られたものであり、独自のプラットフォームで直接トークンを発行することである。メインアイデアはマーケットを作り、ボンディングカーブのプールに担保を提供することである。
トークンはボンディングカーブに従って、ミンティングとバーンが行われ、マーケットプライスで購入される場合にのみ作成される。ボンディングカーブ自体に再販売された場合はバーンされ、供給と価格が減少する。
この方法では価格は任意に確立されないが、マーケットによって決定される。
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