CoinPostで今最も読まれています

コインチェック:6月18日に匿名通貨(Monero/Dash/Zcash)に加えてAugurの取り扱いを廃止

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

官報でCC4通貨廃止の情報開示
日本最大手の仮想通貨取引所「コインチェック」が、6月18日付けで匿名通貨のMonero、Dash、Zcashに加えてAugurの取扱いを廃止することが、特別な政府広報媒体である「官報」によって公告されました。市場期待度も高い、金融庁の認可となるコインチェックの業登録に向けて、対応を進めているものと思われます。
マネーロンダリングとは
犯罪によって得られた収益金の出所などを隠蔽し、正当な手段で得た資金と見せかけることで、一般市場で使っても身元がばれないようにする不正行為。G20でも問題提起されるなど、マネロン対策は最優先課題の一つとされる。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

4通貨の取り扱い廃止が決定

東証1部上場の「マネックスグループ」が傘下に収めた、最大手仮想通貨取引所「コインチェック」は18日、匿名通貨3種類(Monero/Dash/Zcash)に加えて、Augurの取扱いを廃止することを政府発行の官報(特別な政府広報媒体)にて、情報開示しました。

官報によると、「6月18日以降に、コインチェック社が適当と判断する時期及び方法により、日本円に換金して、同社に開設されている顧客の預かり口座に管理される」としています。

3月に受けた業務改善命令では、取り扱い通貨のリスクの洗い出しやマネロン対策の徹底が求められていました。

対象4通貨

出典:コインチェック(赤丸の4通貨が廃止に)

現段階で12種類の仮想通貨を取り扱っていますが、以下の4種類を廃止することで、取り扱い銘柄は全8種類になります。

Dash:時価総額12位

Dashの特徴(CoinPostの記事)

Monero:時価総額13位

Moneroの特徴(CoinPostの記事)

Zcash:時価総額23位

Zcashの特徴(CoinPostの記事)

Augur:時価総額36位

Augurの特徴(CoinPostの記事)

匿名通貨が廃止になる理由

1月下旬に、コインチェックから約580億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が不正流出したことで連日ニュースで報じられた大規模ハッキング事件では、犯人のものと思われる仮想通貨アドレスが衆人監視の下、匿名性の高いダークウェブなどを使用した大規模なマネロンが行われましたが、その際、一部のNEM/XEMが「送金先を追跡できない」Dashとの交換を試みていたことが報じられています。

匿名通貨は、一般的な仮想通貨とは異なり、基盤技術である「ブロックチェーン(分散台帳)」上で送金先を把握できないことで、マルウェアにより他人のデバイスを乗っ取った不正マイニングされる事例や、マネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪に悪用されやすい、などの負の側面が度々報じられており、日本での取り扱いについては以前より問題視されてきました。

また、コインチェック社は現時点でみなし事業者であり、不正流出事件を受けた金融庁による立ち入り検査の結果、2度に渡る「業務改善命令」を受けています。

4月上旬に行われたマネックスとコインチェックの合同記者会見では、現在凍結中のサービスの全面再開を行うため、「金融庁の認可登録」を最優先課題として取り組むことが発表されています。

ただし、「匿名通貨廃止の妥当性については議論の必要性がある」とする、疑問の声も一部で上がっています。

なぜAugur(REP)も対象なのか

すでに報じられていた3通貨に加えて、匿名通貨ではない「Augur(REP)」も含まれることが、今回新たにわかりました。

背景としては、未来予測市場をターゲットにしているAugur(REP)の特性上、将来的に日本国民のギャンブル(賭博)を助長しかねないとして金融庁が難色を示した可能性があり、マネックスグループも東証1部上場の金融持会社であることから、取り扱いに慎重にならざるを得なかったのではないかと考えられます。

今後の影響について

コインチェックの取り扱い銘柄は減少するものの、より時価総額の高いビットコインや主要アルトコインは残ることから、日本最大級の仮想通貨取引所としてのコインチェックの成長性に大きな影響はないと考えられます。

懸念点としては、コインチェックが保有する対象4通貨の顧客資産を法定通貨(JPY)で現金化する際に、仮に市場での売却が必要になる場合、一時的な売り圧力になる可能性も指摘されています。

ただしその後は、相場のアク抜けや別の仮想通貨への買い戻し需要などで、一定の買い圧力に転じるものと思われます。

CoinPostの関連記事

仮想通貨Augur(オーガ)とは/特徴や将来性を解説
Augurイーサリアムのスマートコントラクトを使用した分散型未来予想市場を作ることを目的としたプロジェクトです。胴元がいない予想市場を作り、群衆の知恵(Wisdom of the Crowd)の理論を使用した非常に注目のプロジェクトの1つです。
マネックス決算でコインチェックの業績開示:営業利益は前期比74.7倍の537億円と急成長
2018年3月期の業績を初開示 年間売上高は、前期比(概算)63.9倍の626億円。営業利益は前期比(概算)74.7倍と...
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/09 金曜日
13:40
バイナンスUSが米ドル入出金を一時停止へ
仮想通貨取引所Binance.USは、米ドル(USD)の預金と出金を23年6月13日以降、一時停止することを発表した。これに伴い、米ドル建ての取引市場の廃止と、仮想通貨のみを対象としたプラットフォームへ移行する方針を示している。
12:31
米Ark Invest、SECの提訴日にコインベース株30億円相当を購入
米大手ヘッジファンドARK Investが、米証券取引委員会が提訴を発表した6日に、30億円相当のコインベース株を追加購入していたことが、取引開示により明らかになった。
12:17
ビットコイン横ばい、主要取引所の現物取引高は前月比20%減
米SEC(証券取引委員会)によるバイナンスとコインベースの提訴を受け、現物出来高が細っている。ビットコイン(BTC)は横ばいで推移。イーサリアム(ETH)は大口投資家の数が減少している。
12:04
クラーケン、NFT市場を公式ローンチ 複数チェーンに対応
米大手仮想通貨取引所クラーケンは独自のNFT市場を正式に立ち上げた。イーサリアムとソラナに加えて、新たにポリゴンのブロックチェーンにも対応開始した。
11:35
イーサリアムの次期アップグレード「Dencun」、実装内容が決定
イーサリアムのブロックチェーン開発者は、次期アップグレード「Dencun」に向けて、改善提案(EIPs)のリストをまとめた。予定される最も大きな変更はEIP-4844で、L2のトランザクション手数料を大幅に低下させる目的を持つ。
10:20
ゲンスラー委員長の主張「SECはすでに規制ガイドラインを提供済み」
米SECのゲンスラー委員長は、バイナンスらに対する訴訟後、ビットコインなど仮想通貨に対する規制方針を改めて示した。SECは様々なガイドラインをすでに提供しているとも強調した。
09:35
ZK-EVM開発プロジェクトTaiko、30億円を調達
仮想通貨イーサリアムのスケーリングソリューション「ZK-EVM」を開発するTaikoは、2回のラウンドで合計約30億円の資金を調達。24年1Qにメインネットローンチを計画している。
08:00
「Lens Protocol」が20億円調達 テンセントなどが参加
ポリゴン基盤の「Lens Protocol」は8日、シードラウンドで1,500万ドル(20億円)調達したことを発表した。
07:35
10年超休眠状態だったBTC、52億円相当が移動
10年超休眠状態だった仮想通貨ビットコインについて、52億円相当が移動したことがわかった。大口送金は、送り先が取引所だった場合に売り圧力につながる可能性があるため、多くの投資家から関心を集める。
06/08 木曜日
12:59
米裁判所、SECに対しコインベース「規則制定請願」への1週間以内の回答を命令
米国控訴裁判所は、米証券取引委員会に対し、米大手仮想通貨取引所コインベースが同機関に求めた、仮想通貨の規則制定請願への回答を、1週間以内に提出するよう命じた。
12:56
アービトラムが約1時間の取引停止
仮想通貨イーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューション、アービトラムが約一時間トランザクションの処理を停止した。その原因として、シークエンサーコードのバグがあったと報告されている。
12:44
仮想通貨相場は厳しい値動き SECによるバイナンス・コインベース提訴の余波続く
米SEC(証券取引委員会)がバイナンスやコインベースの提訴に踏み切る中、ビットコイン(BTC)など暗号資産(仮想通貨)市場は低迷している。CPIとFOMCを翌週に控え様子見基調が続く可能性も考えられる。
11:40
米サークル社、シンガポールで決済ライセンス取得
米ドル建てステーブルコインUSDCなどを発行する米サークル社は、シンガポール金融管理局から大手決済機関としてライセンスを取得した。同国で事業拡大していく姿勢を示している。
11:25
ゲンスラー氏、SECトップ就任前にバイナンスに接触か
ゲーリー・ゲンスラー氏がSEC委員長に就任する以前、2019年3月に同氏が仮想通貨取引所バイナンスに接触し、自身を顧問として契約するよう売り込んだとする報道が出ている。
10:25
米イエレン財務長官、SECらの行動に賛意示す
米国のイエレン財務長官は、米証券取引委員会によるバイナンスとコインベースの訴訟を受けたインタビューで、ビットコインなど仮想通貨に対する方針を改めて示した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2023/06/15 ~ 2023/07/15
その他 未定
2023/06/16 09:30 ~ 20:00
東京 東京ミッドタウン八重洲
2023/06/18 10:00 ~ 19:00
Non Fungible Tokyo 2023 associated with Japan Blockchain Week
東京 東京国際フォーラム
2023/06/18 16:00 ~ 20:15
東京 アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京
重要指標
一覧
新着指標
一覧