はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米仮想通貨取引所クラーケン、銀行業「Kraken Bank」の立ち上げ間近か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

独自の銀行立ち上げを準備

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンによる銀行設立の取り組みが、着実に進展しているようだ。同社のマルコ・サントリ最高法務責任者が、仮想通貨メディアThe Blockのポッドキャスト「The Scoop」で明らかにした。

「銀行設立計画のペースは、この2~3年で大きく前進した」とサントリ氏。「クラーケン銀行が立ち上がる日は非常に近い」と述べた。

クラーケンは2020年9月、米ワイオミング州から特別目的預託機関(SPDI)として、銀行設立の認可を取得。それ以来、銀行設立の準備を進めてきたが、SPDIという新たな規制の枠組み内で、銀行を設立する作業は非常に時間がかかるものだったと、サントリ氏は述べた。

SPDI(特別目的預託機関)とは

SPDIとは「Special Purpose Depository Institutions」の略で、米ワイオミング州が2019年に新たに制定した金融機関の形式。従来の銀行業務を行いながら、仮想通貨の取引や保管、資産管理が可能となる。ただし顧客の法定通貨預金での融資は禁じられている。

▶️仮想通貨用語集

クラーケンは先月、米証券取引委員会(SEC)から同社のステーキングサービスが証券法違反に当たるとして起訴され、約39億円の罰金等の支払いと米ユーザーへのサービス提供停止で、和解に達した経緯がある。

関連:米SEC「クラーケンの仮想通貨ステーキングサービスは証券法違反」

サントリ氏はインタビューで、このステーキングサービスについて多くを語ることはできないとしながらも、銀行設立の取り組みは他の事業と並行して行われてきたとコメント。米国において、できるだけ大きなインパクトを与える形で、銀行と立ち上げたいと抱負を語った。

クラーケンの説明

サントリ氏の銀行設立に関するコメントを裏付けるように、クラーケンはユーザーの質問に答えている。

クラーケン銀行はまだ開業していませんが、もうすぐ開設される予定です。 このサービスは、当初は米国の既存のクラーケンユーザー向けに提供されますが、将来的には国際的に拡大する可能性があります。

クラーケンは、「仮想通貨と従来の金融システム間のより滑らかな統合」を目指しており、米ドルだけでなくビットコインなど仮想通貨の預金口座の提供をはじめ、機関投資家向けの数多く商品などの展開を考えているという。

なお、クラーケン銀行は 米連邦預金保険公社(FDIC)に加盟せず、顧客預金はFDICの保険対象とはならない。一方、カストディ銀行であることから、全ての預金に対し、常に100%の準備金を維持することがワイオミング州の法律で義務付けられている。

苦境に陥る仮想通貨銀行

クラーケンによる新たな仮想通貨銀行の設立と対照的に、これまで仮想通貨関連企業に銀行サービスを提供してきたシルバーゲート銀行が、厳しい状況に置かれている。

米コインベースやGemini、Crypto.com、Galaxy Digitalなどの大手仮想通貨企業が、シルバーゲート・キャピタル銀行との送金取引の停止を発表。さらにステーブルコインUSDPを発行するPaxosとUSDC発行のサークル社も加わった。

シルバーゲートは1日、SECに提出した書類の中で、「自己資本が十分でない」可能性があり、「事業を見直している」と発表。この直後、株価は50%以上急落している。

関連:米シルバーゲート株価暴落 米コインベースらとの取引停止を受け

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/08 月曜日
16:57
マクロン仏大統領、米仮想通貨規制緩和に警鐘 「金融不安定化のリスク」と指摘
フランスのマクロン大統領が米国のステーブルコイン規制緩和について警告を発し、金融不安定化のリスクを指摘。欧州中央銀行に金融政策の見直しを求め、欧州の金融主権維持を主張。ステーブルコイン市場は3000億ドル超に急拡大。
16:42
決済データDePINのSyFu、Finverseと提携しアジア5カ国のオープンバンキング展開へ
決済データ活用プロジェクトSyFuが、オープンバンキングプラットフォームFinverseと提携。香港、シンガポールなどアジア5カ国の約40金融機関と接続し、日常の支払いデータをトークンやNFTに変換できる仕組みを構築。欧州とアジアで世界規模のネットワークを確立。
14:58
トランプ大統領支援者所有の米Monet Bank、仮想通貨サービス事業に参入
トランプ大統領支援者アンディ・ビール氏所有のモネ銀行が仮想通貨特化型金融サービスに参入する。トランプ政権下での規制緩和により、エレボール銀行やN3XTなど仮想通貨対応銀行が相次いで誕生する中、資産60億ドルの小規模地域銀行がデジタル資産の保管・融資を提供開始する。
14:23
トランプ政権の国家安全保障戦略、仮想通貨に言及せず AI・量子技術を優先
トランプ政権が発表した最新の国家安全保障戦略で仮想通貨への言及がゼロ。AI・量子技術を重視する一方、「仮想通貨大統領」を公言してきた経緯との整合性をめぐり議論が起きている。
11:44
FOMC控え不安定な展開続くビットコイン、前週末は大口の協調売りか
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが一時9万ドル割れで3.4億ドル規模の大量清算発生。クジラによる協調売りの可能性が浮上し、週末の薄い板で2000ドルの乱高下が見られた。一方でマイナー降伏を示すハッシュリボン反転で底打ちサインも。FOMC利下げ観測と円キャリー巻き戻しが市場を揺さぶる。
11:30
ソラナDEX「ジュピター」の再担保に関する議論 「伝染リスクゼロ」主張を疑問視
仮想通貨ソラナ基盤のジュピターが「伝染リスクゼロ」と主張したことについて、競合Kaminoなどが再担保の実施を指摘し批判した。ソラナ財団プレジデントは両者に協力を呼びかけている。
09:11
フランスの大手銀行BPCE、仮想通貨4銘柄の取引サービス開始
フランスの大手銀行BPCEが約200万人の顧客向けに仮想通貨取引サービスを開始する。ビットコインなど4銘柄が銀行アプリで売買可能になる。
08:54
韓国、取引所に無過失損害賠償責任を導入へ アップビットのハッキング事件を受け
韓国金融当局が仮想通貨取引所に無過失損害賠償責任を導入へ。アップビットの445億ウォン不正アクセス事件を受け、2段階立法で規制強化。課徴金も売上高3%まで引き上げの方針。
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
17:00
ハイパーリキッドの将来性・HYPEの買い方|注意点まで徹底解説
HYPEトークンの買い方から注目理由まで完全解説。手数料収益による自動買い戻し、機関投資家参入、ステーキング機能など、急成長するDEX「Hyperliquid(ハイリキ)」の魅力を詳しく紹介します。
14:35
仮想通貨取引所のキャンペーン・特典情報【2025年12月最新】
2025年12月更新:主要な暗号資産(仮想通貨)取引所が展開するキャンペーンと特典情報を徹底解説。仮想通貨取引の第一歩は、国内取引所の口座開設。初心者もトレーダーもキャンペーンや特典を駆使して、投資の機会を最大限に活用しましょう。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
ステーキング 主要取引所の仮想通貨別・年率報酬を徹底比較
【2025年12月最新】国内主要取引所のステーキング対応銘柄と年率を一覧比較。イーサリアムやソラナなど人気コインの高利率サービスを紹介し、各取引所のメリット・デメリットや税金のポイントも解説します。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
07:00
JPYCの買い方・使い方まとめ|何ができる?
JPYCが資金移動業ライセンスを取得し、日本初の円建てステーブルコイン「JPYC EX」を発行へ。特徴や将来性を徹底解説。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧