グローバルなWeb3構築インフラ
CoinPost株式会社が主催するWebXカンファレンスで、日本発のパブリックブロックチェーンAstar Network(ASTR)を主導するStake Technologiesの創設者であり、Startale Labsの代表取締役社長である渡辺創太氏が25日、講演を行った。
渡辺氏は、Startale Labsを通じて、グローバルなWeb3向けのインフラサービスの提供を計画していることを公表した。「次の上昇相場に向けた重要な準備期間」と位置づけた今後6か月間に、企業、金融機関、政府との連携を深め、複数のプロジェクトを立ち上げる構想を明らかにした。
その基軸となるのは今後リリースされる「Startale Service Cloud」である。このクラウドサービスでは、ウォレットアプリやレイヤー1ブロックチェーン、そのノードなど、ブロックチェーン構成要素を垂直統合型に全て提供する予定で、企業がクリック一つでWeb3サービスを設置できるようになると渡辺氏は強調した。
さらに、前回のベアマーケットからの回復が「分散型金融(DeFi)」によって引き起こされたように、渡辺氏は現在のベアマーケット脱却の鍵を「既存金融との接続」にあるとの見解を示した。そのためStartale Labsは、既存金融とWeb3との「ブリッジ」の役割を果たすべく、今後5年間で必要なすべてのアプリケーションの提供を目指していると述べた。
Startale Labsは、アスター財団から独立した企業。同社は、日本におけるWeb3事業の開発と、それに関連するビジネスコンサルティングに取り組んでいる。
Startale Labsとは
Startale Labs Japanは日本発のパブリックブロックチェーン「Astar Network(ASTR)」を開発するStake Technologies株式会社の創業者である渡辺創太氏が、アジアでのweb3推進を目的として23年1月に設立した。「Web3 for Billions — 数十億人が使うWeb3を構築する」を掲げ、Web3 インフラストラクチャ開発に特化したテクノロジー企業である。日本子会社Startale Labs Japanは、23年6月にはソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社と資本提携を実施した。
7月には、日本銀行に設けられたCBDC(中央銀行デジタル通貨)フォーラムのメンバーに選ばれたことを発表した。ワンタッチでWeb3サービスを立ち上げることができるクラウド環境を通して、セブン銀行、CandyGirl、羽田空港、HeartiなどでNFTと組み合わせたサービス、実証実験が走り出している。
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Astar Networkとは
Astar Network(アスターネットワーク)は、日本発・初の国際的なパブリックブロックチェーン。ポルカドット(DOT)に史上3番目に接続されたパラチェーンであり、イーサリアム仮想マシン(EVM)とWebAssembly(WASM)をサポート。Web2及びWeb3開発者がdAppsを構築しやすい環境を整えている。
Astarの開発を主導するStake Technologies社の代表取締役CEOを務める渡辺氏は、与党のWeb3プロジェクトチームに積極的に関与しており、日本政府のWeb3.0戦略策定において重要な役割を担う。22年4月には、自民党の河野太郎(当時:広報本部長)、平将明ネットメディア局長と、web3.0について対談した。
2022年以降、国内行政や大手企業との提携を進めており、Astar Networkは国内での存在感を急速に高めている。
Astar Network(ASTR)の主なトピック
株式会社NTTドコモは22年10月、Stake Technologiesと、Web3.0普及を目的とした基本合意を締結した。両社は、分散型自律組織(DAO)の考え方を活用した社会課題解決プロジェクトを始動。Web3.0技術を活用した、地方創生や環境問題への対応策の立案などに取り組む。
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広告大手の博報堂は22年12月、Stake Technologiesとのジョイントベンチャー「博報堂キースリー」の設立を発表した。新会社では、企業のWeb3.0参入と普及を目指すための取り組みが実施される。
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株式会社博報堂キースリーは、web3.0グローバルハッカソン第一弾を2023年2月14日〜 3月25日に開催。キースリーのハッカソンはスポンサー企業と共に開催する企業タイアップ形式であることが特徴。初回はトヨタ自動車株式会社の協賛で「企業内プロジェクト向けDAO支援ツールの開発」をテーマとする。
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