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仮想通貨支持派のエマー議員、米下院議長選から撤退

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米下院議長は依然として空席

暗号資産(仮想通貨)支持派として知られる米共和党のトム・エマー議員は25日、米下院議長選から撤退することになった。24日の院内投票で共和党議員26人の票を獲得できず、議長就任に必要な217票に届かなかった格好だ。

下院は3日、ケビン・マッカーシー議長(当時)の解任動議を可決しており、現在議長が空席となっている。有力な候補者が決まらず、依然としてパトリック・マクヘンリー議員が暫定議長を務めているところだ。

米国では、三権分立体制の立法において下院議長が最大の力を持っている。政府との交渉や、議会でどの法案を取り上げるかなどといった側面で大きな影響力を持つ。また、大統領の継承順位についても副大統領に次ぐ位置にある。

下院議長が不在のため、様々な法案の進行が現在、停止しているところだ。金融サービス委員会で可決され、今後下院全体での審議が見込まれている仮想通貨関連の法案も停滞している。

仮想通貨関連の様々な法案

保留となっている法案の中には、「21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法案」、「ブロックチェーン規制明確化法案」、「決済ステーブルコインの明確化に関する法案」、「コイン保持法」などが存在する。

このうち、仮想通貨規制を明確化しようとする「21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法案」と送金事業者としての登録義務がおよぶ内容を限定する「ブロックチェーン規制明確化法案」はトム・エマー議員も共同提出者として参加していた。

米証券取引委員会(SEC)が未登録証券販売などを理由にしてリップル社やバイナンス、コインベースら業界大手に対しても相次いで訴訟を起こしている。こうした裁判では特に、何が証券とみなされるか議論の焦点になっているところだ。

「21世紀のための金融イノベーションとテクノロジー法案」は、こうした証券をめぐる不透明性を排除すべく、一定の条件を満たすデジタル資産発行者のトークン販売について、証券法の適用免除を認める内容も盛り込んでいる。

その他にエマー議員は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)が米国で国民監視に使われることを防ぐ「CBDC監視国家反対法案」も起草している。

関連:CBDCによる監視社会に反対する法案、米下院金融委員会で承認

「決済ステーブルコインの明確化に関する法案」は、現在の下院暫定議長であるマクヘンリー議員が提出したもので、ステーブルコイン規制を明確化する狙いがある。

しかし、共和党と民主党の間で議論が紛糾しているところだ。民主党は、連邦準備制度理事会(FRB)と比較して、州レベルの当局に委ねられる権限が大きい点に関して批判している。

米送金大手PayPalが独自のステーブルコイン「PayPal USD(PYUSD)」をローンチすることを発表した後、両党から、ステーブルコイン規制を整備する必要性を強調する声がますます高まっているところだ。

関連:米下院議員、ステーブルコイン法案の重要性を強調 PayPal USDを受けて

「コイン保持法」は、ウォーレン・デイビッドソン議員が提出したもので、米政府機関が、消費者が商品やサービスを購入するために仮想通貨を使うことを制限できないようにするものである。

さらに、政府機関は、米国民が「合法的な取引を行うために自己ホスト型ウォレットなどにより仮想通貨を自分で保管する能力」を禁止・制限することはできないとも規定している。

自己ホスト型ウォレットとは

取引所などではなく、自分で秘密鍵を管理して資産を保有するために使用するウォレットのこと。「自己管理型」や「セルフカストディ型」などと呼ばれることもある。

▶️仮想通貨用語集

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