破産状態から脱却、再上場
米大手暗号資産(仮想通貨)マイニング企業コア・サイエンティフィック(Core Scientific)は23日、破産状態から脱却し、ナスダックに再上場すると発表した。
同社は、チャプターイレブンにより破産・再建を行っていたが、事業再編を行い、設備貸付業者と転換社債保有者に対する負債を株式に転換した。これにより、負債を約590億円(4億ドル)削減することができたと述べている。
コア・サイエンティフィックは24日、CORZ、CORZW、CORZZというティッカーシンボルで「ナスダック・グローバル・セレクト・マーケット」に普通株式や転換社債を上場させたところだ。
コア・サイエンティフィックのアダム・サリバンCEOは、次のように説明している。
再編のプロセスを通じて、当社は北米最大かつ影響力のあるビットコイン(BTC)マイナーの一つとして地位を維持してきた。
現在、当社はバランスシートのレバレッジを解消する道筋、十分な流動性、優秀なチームを有している。
また、現実的な成長計画を実行し、ビットコイン半減期に備え、電力をビットコインマイニングやその他のためのコンピューティングに使っていくとも続けた。
コア・サイエンティフィックは8日、約81億円(5,500万ドル)の株式調達ラウンドを成功させたとも述べていた。この資金調達も破産状態からの脱却につながった格好だ。
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米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは
日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。
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今後の計画
コア・サイエンティフィックによると、2023年12月31日時点で、同社のビットコイン・マイニング事業のアクティブなハッシュレートは16.9EH/s(エクサハッシュ/毎秒)だった。なお、エクサハッシュとは1秒間に100京回のハッシュ計算ができる能力のことだ。
その他に、ホスティング事業でも6.3EH/sを有しており、運用しているハッシュレートの合計は23.2EH/sである。これにより同社は北米でも最大規模のホスティング・サービス・プロバイダの一つとなっている。
コア・サイエンティフィックは、開発を進めているテキサス州の372メガワットのデータセンターの容量を50%以上増加させることを計画している。