はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米採掘大手Core Scientific、5500万ドルの資金調達完了 NASDAQ再上場への道筋示す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

連邦破産法第 11章の保護から脱却へ

米国の大手暗号資産(仮想通貨)マイニング企業であるコア・サイエンティフィック(Core Scientific)は8日、5,500万ドルの株式調達ラウンドを成功裏に完了したことを発表した。この調達は、既存の株主に対し新株を発行する権利を提供する「株式権利募集(ERO)」によって行われ、申し込みが上限を超えたため、余剰資金の投資家への返還が予定されている。

同社CEOのアダム・サリバンは、「今回の資金調達の成功とDIPファイナンスから借り入れた金額の全額返済により、1月中に連邦破産法第11条(チャプター11)から脱却する強力な立場にある」と述べている。

Core Scientificは5日に「2023年全体の生産レポート」を公開しており、3500万ドルのDIP(保有債務者)融資の残高を前払いしたとも発表していた。

コア・サイエンティフィックは、2021年半ばに特別目的買収会社(SPAC)との契約により株式公開を実現したが、2022年12月に破産申請を行い、NASDAQでの取引が停止され、店頭市場(OTC、コード:CORZQ)へ移行した。

出典:YahooFinance

最新の財務諸表(2023年11月付)では、同社の資産は23億ドル、負債は5億5900万ドル、自己資本合計は18億ドルと開示されている。破産手続きの完了後は、NASDAQ市場への再上場を目指す。

同社は2017年以来、北米でデータセンターを運営し、大手マイナーとしての地位を確立している。ジョージア、ケンタッキー、ノースカロライナ、ノースダコタ、テキサスにデータセンターを構える。現在もマイニング事業を継続しつつ、債務返済に取り組んでいる。

2023年の自己採掘量は13,762 BTCであり、これはビットコインマイナーのマラソン・デジタル・ホールディングスの12,852 BTCに匹敵する。また、コア・サイエンティフィックは最大209,000台のビットコインマイナーをコロケーション(共同運営)しており、委託採掘量は約5,512 BTCである。

関連:ブラックロックなど大手資産運用会社、ビットコインマイニング企業への投資増加の背景は

マイニング収益は上昇傾向

コア・サイエンティフィックは、2022年6月に破綻した仮想通貨融資会社セルシウスへの不良債権を有していたが、テキサス州のシダーベール採掘場を約20億円(1,400万ドル)でセルシウスに売却することに合意。さらに、セルシウスに対する約44億円(3,100万ドル)相当のすべての請求を放棄することにも同意していた。

ビットコイン市場における現物ETFの承認に対する期待と、ビットコイン価格の潜在的な上昇に関する楽観的な見通しを背景に、Core Scientificは有利な位置にあると考えられる。ビットコインマイニングからの月間収益(手数料含む)は15.6億ドルに達し、これは2021年のピーク時の水準に戻っている。

出典:The Block

関連:米仮想通貨マイニング企業コア・サイエンティフィック、破産状態から脱却へ

米連邦破産法11条(チャプターイレブン)とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。申請後に債権取り立てが停止され、債務者は負債の整理に取り組み、原則120日以内に再建プランを策定する。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
13:45
トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃
「大きく美しい法案」をめぐり、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の対立が再燃している。マスク氏の痛烈な法案批判に対し、トランプ氏は、マスク氏が率いる企業の政府補助金受給について政府効率化局(DOGE)で調査すべきと発言し、かつて盟友だった両氏の関係は緊迫感を増している。
13:20
アリゾナ州知事、押収仮想通貨の準備基金法案『HB2324』を拒否権行使
アリゾナのホブズ知事が犯罪捜査で押収した仮想通貨管理法案を拒否。地方自治体の協力阻害を懸念と声明。
11:45
パクソス、ステーブルコインUSDGを欧州全域でローンチ サークルとの競争激化
パクソスが米ドル建てステーブルコインUSDGをEU全域で発行開始した。MiCA規制に準拠している。合計30か国に展開しており、ステーブルコイン時価総額ランキングでは15位だ。
11:10
ナスダック上場DeFi Development Corp、1億ドル転換社債発行 ソラナ蓄積戦略を拡大
米初のソラナ準備金戦略企業DeFi Development Corpが1億ドル転換社債の私募発行を発表。調達資金でSOL購入継続、バリデータ運営による複利成長を目指す。
10:50
上場企業のビットコイン購入がETF上回る、2025年上半期24万超BTC取得で4倍以上増
2025年上半期に世界の上場企業が仮想通貨ビットコインを24万5510BTC購入しETF保有数の2倍超。前年同期比約5倍増でマイクロストラテジー戦略が拡散、企業準備金としての位置づけが確立された。
10:30
米SEC、仮想通貨ETFの上場基準を策定か 審査迅速化に期待
米証券取引委員会が、ビットコインなど仮想通貨ETF向けの汎用上場基準策定を検討していると伝えられる。19b-4様式省略により審査迅速化が期待される。
10:20
ETH1万ドル到達は『義務』と表明、イーサリアムに新組織誕生
仮想通貨イーサリアムに、イーサリアムコミュニティ財団という新たな組織が誕生。公式サイトで、イーサリアムの価格に特化した組織であると説明している。
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧