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米エネルギー情報局、仮想通貨マイニング企業に「緊急データ収集」要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マイニングの電力データ収集

米エネルギー情報局(EIA)は1月31日、米国内の暗号資産(仮想通貨)マイニング企業を対象に、電力消費量のデータ収集を開始すると発表した。

EIAは米国エネルギー省の統計・分析機関。2月5日から始まり、6ヶ月にわたる調査では、特定されたマイニング企業は、電力使用に関する詳細について回答することが求められる。

EIAのジョー・デカロリス行政官は、調査を通して、特にマイニングのエネルギー需要の進化に焦点を当て、高成長を遂げている地域を特定し、その需要を満たすために使用される電力源を定量化すると述べた。

この調査は今後6ヶ月にわたり実施され、EIAは、このデータ収集の取り組みに関するパブリックコメントも募集する。

緊急データ収集要請

EIAのマイニング企業に対する調査は、アメリカ合衆国行政管理予算局(OMB)によって、緊急データ収集要請として1月26日に承認されたものだ。

EIAは緊急要請の根拠として、次のような議論を展開した。

  1. ビットコイン価格が過去3ヶ月間で約50%上昇したため、マイニング活動が促進され電力消費量が増加
  2. 米国中部の多くの地域が大寒波に見舞われ、電力需要が高まっている
  3. マイニングの増加と電力システムにかかる負荷の複合的な影響により、電力市場の不確実性が高まる
  4. システム運用や消費者価格に影響を与える、需要のピークを引き起こす可能性がある

EIAは、このような「公共的な危害の可能性」を定量的に評価することができないことを危惧しており、「この問題について洞察を提供する信頼できるデータの作成に緊急性を感じている」と主張した。

緊急性はない

EIAのデータ収集の根拠としての緊急性の主張に反対する声が、マイニング業界から上がっている。

ビットコインマイニング企業、Riot Platformsの研究部門統括責任者のピエール・ロシャール氏:

科学的根拠は明らかだ。専門家は、需要対応の結果、ビットコイン採掘が送電網を安定させているという点で同意している。データを収集するための “緊急事態”は存在しない。

米マイニング企業、マラソン社企業コミュニケーション統括責任者のチャーリー・シューマッハ氏:

マラソン社を含むテキサス州の多くのビットコインマイナーは、この数日間、テキサス州の送電網と州民を支援するために、現在の寒波の中、操業を縮小している。まさにこれがあるべき姿だ。

市民としての抵抗

米マイニング企業Cathedra Bitcoinのディレクターを務めるマーティ・ベント氏は、実際のEIA調査内容を詳しく調べたのち、同調査に対する危機感をあらわにした。

EIAは米国のマイニング事業に関する、非常に詳細な登記簿の作成に着手しようとしている

EIA調査では、マイニング企業に運営施設の数とその地理的座標を含む個々の事業所の所在地、その施設で消費された電力を一括して開示することが求められている。また、消費電力のうち、マイニングに使用された電力の割合を示さなくてはならない。

さらに、マイニング企業は、マイニングフリートに関する以下のような詳細な情報提供も求められている。

  • 各施設のASICの数
  • マイニング機器のモデル
  • マイニング機器が必要とする電力量
  • 調査期間中に生成されるハッシュレートの最大量

ベント氏は、この調査はこれまでみた中で、「最もオーウェル的」で「プライバシーと自由市場に対する最もひどい侵害の一つ」だと指摘。米国のマイニング事業経営者は「この調査を無視し、EIAとエネルギー省、そして現政権に『やめろ』と言うことが肝要だ」と強調した。

関連:米バージニア州議員、マイニングなど仮想通貨の権利を保護する法案提出

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