はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

地裁の判決に異議

リップル社は24日、米証券取引委員会(SEC)との間の裁判で、弁論前陳述書を提出した。地方裁判所の以前の判決に異議を唱える具体的な論点を説明している。

リップル社のスチュアート・アルデロティ最高法務責任者は、次のように述べた。

この訴訟は、暗号資産(仮想通貨)XRP自体が証券であるかどうかに関するものではない。XRPは、証券として分類されないという明確な立場を持つ。

控訴裁判所は、すでに提出された記録を審査する。私たちの提出した記録に問題はない。SECは新しい証拠を提出することも、私たちにさらなる証拠の提出を求めることもできない。

地裁は、XRPそれ自体は証券ではないとの見解を示しており、SECはこの点については上訴していないと指摘する格好だ。また、その点は「法律として確立している」とも再び述べた。

関連米SECが正式に上訴、仮想通貨XRPをめぐるリップル裁判に新展開

具体的な4つの論点

リップル社は、ハウィーテストの適用、公正な通知の抗弁、投資契約の定義、裁判所の差し止め命令の具体性という4つの論点を挙げている。

まず、地裁がハウィーテストを適用した方法に異議を唱えた。地裁はXRPの機関投資家向け販売について、リップル社の努力のみから利益が得られるという合理的な期待を伴う「共通事業への投資」だったと判断。ハウィーテストによる証券性が見出されるとしていた。

これに対してリップル社は、投資家の利益が同社の努力だけでは保証されないような分散型市場でXRPトークンが運用されていたため、これには当てはまらないと反論している。

ハウィーテストとは

米国で行われる特定の取引が、投資契約による有価証券取引に該当するかどうかを判定するテスト。SECのW. J. ハウィー社に対する訴訟事件(1946年)に由来する。

法的拘束力はないが、SECはハウィーテストをもとに仮想通貨の銘柄やサービスに対して訴訟を起こしている。具体的には「資金を集めているか」「共同事業であるか」「収益を期待しているか」「収益が他者の努力によるか」を判定するテスト。なお、仮想通貨という新しい資産に、ハウィーテストは適さないという声もある。

▶️仮想通貨用語集

次に、事前に当局から「公正な通知」があったかも問題としている。SECが仮想通貨に関する明確なガイダンスを提供していなかったため、リップル社も従うべきルールが不確かであり、規制違反を避ける機会を奪われたと主張する格好だ。

仮想通貨規制についてSECは、様々な企業や議員などから、明確なルールを提供しないまま恣意的に取り締まりを行っていると批判されてきた。

関連米SECゲンスラー委員長、仮想通貨規制めぐり両党から批判を浴びる

また、投資契約の定義に関してリップル社は、ある取引を「投資契約」とみなすためには、販売者に販売後義務が課されたり、購入者が販売者の活動から利益を得る権利を得るなどの状況が存在する必要があると主張。こうした要素は、リップル社によるXRP販売には欠けていたと申し立てている。

その他に、裁判所はリップル社への差し止め命令で「法律に従う」よう要求しているが、この文言は曖昧で具体性がないとも指摘した。

最近、ビットワイズとカナリー・キャピタルがXRP現物ETFの申請書をSECに提出しており、その実現可能性が注目されている。ただ、SECとの裁判はこれから控訴裁判所で続くため、すぐに承認される可能性は低いのではないかとみられている。

関連リップル社CEO「XRP現物ETFの誕生は必然だろう」

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/04 土曜日
11:40
ビットコインマイニング大手MARA、BTC保有量が1兆円に迫る
Maraが発表した9月の生産実績によると、218ブロックを獲得し前月比5%増を記録した。ビットコイン保有量は52,850BTCに達し、上場企業の中でストラテジーに次ぐ第2位の保有額。
11:05
ウォルマート傘下のワンペイ、仮想通貨取引機能を年内追加へ
ウォルマートが過半数を所有するフィンテック企業ワンペイが年内にモバイルアプリで仮想通貨取引とカストディサービスを開始すると報じられた。
10:15
ビットコイン現物ETFへの週間流入が3300億円到達、「アップトーバー」の兆しか
米国の仮想通貨ビットコイン現物ETFへの週間流入額が3,300億円に到達した。過去データから10月の上昇傾向「アップトーバー」が注目されている。
09:50
テザーなど、金トークントレジャリー設立で2億ドル調達へ=報道
テザーとアンタルファがトークン化ゴールドを蓄積するトレジャリー会社設立のため2億ドル以上の資金調達を協議中とブルームバーグが報じた。
08:30
ビットコイン円建て史上最高値更新、米政府閉鎖で逃避資金が集中|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは4日、円建てで史上最高値を記録。米政府の閉鎖によって「無国籍資産」としてのビットコインの存在感が強まり、投資家心理は極めて強気である。
07:50
コインベースが連邦信託認可を申請、決済サービス拡大の狙いで
仮想通貨取引所大手コインベースが3日に通貨監督庁に国家信託会社認可を申請したと発表した。カストディ事業を拡大し決済関連サービスを提供する計画で、銀行になる意図はないと明言。
07:42
コインベースとSamsung、Galaxyスマホユーザーに仮想通貨体験を提供へ
コインベースとSamsungがパートナーシップを締結。まずは米国のGalaxyスマホユーザーがCoinbase Oneを試験利用できるようにして、仮想通貨の利用機会を提供する。
06:40
24銘柄以上の仮想通貨関連ETFが新規申請、米政府閉鎖で承認手続きに遅延
様々な投資運用会社が3日に24銘柄以上の仮想通貨ETFを新規申請したと報じられた。しかし米国政府閉鎖によりSECの審査プロセスが停止し、承認時期が不透明になっている。
06:10
BNBが1100ドル突破でBNBチェーン銘柄大幅高、CAKEが40%高騰
仮想通貨BNBが3日に1,100ドルを突破したことでBNBチェーンのネイティブプロトコルへの投資家関心が再び高まった。パンケーキスワップのCAKEトークンは24時間で約30%上昇。
05:45
イーサリアム財団、6.6億円相当ETHをステーブルコインに換金予定
イーサリアム財団が4日に1000ETH(6.6億円相当)を売却すると発表した。CoWSwapのTWAP機能を使用し、研究開発や助成金、寄付の資金調達を目的としている。
10/03 金曜日
18:27
野村HD傘下Laser Digital、暗号資産交換業登録を目指す
野村HD子会社Laser Digitalが、日本で暗号資産交換業者登録を目指し金融庁と協議中。スイス発の同社は国内金融機関向け事業展開を計画。
17:37
積立NISAの次は?35歳会社員のイーサリアム投資入門
積立NISA実践中の35歳会社員が、次の投資先として注目するイーサリアムステーキング。月5,000円から始められる暗号資産投資の基礎知識、積立NISAとの違い、リスクと対策を専門家がわかりやすく解説。家族への説明方法も紹介
17:36
月2万円で始めるイーサリアム 35歳会社員の積立シミュレーション
月2万円のイーサリアム積立投資で5年後の資産はどうなる?35歳会社員が実際の数字でシミュレーション。頭金50万円のケースや価格変動パターン別の詳細な試算結果、始め方の3ステップまで具体的に解説します。
13:55
「ミームコインは仮想通貨への入り口として重要」=ギャラクシーデジタル考察
米仮想通貨金融大手ギャラクシーデジタルは最新レポートで、ミームコインはもはや単なるブームではなく、仮想通貨市場への新規参入者誘致に重要な役割を果たしていると指摘した。一方、ごく少数のトークンのみが生き残り、大半は衰退するなど、ギャンブル性が高いことには注意を促した。
13:30
アーサー・ヘイズ、「フランス債務によるユーロ増刷はビットコインを上昇させる」
著名アナリストのアーサー・ヘイズ氏が、フランスの債務問題によるユーロ増刷が仮想通貨ビットコイン価格を押し上げると予想した。ドイツ・日本の資本還流の可能性も指摘する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧