「XRP現物ETFは不可避」と発言
米リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOは、今後、暗号資産(仮想通貨)XRPのETF(投資信託)が承認されるのは必然的だと話した。24日に公開されたブルームバーグによるインタビューにおける発言だ。
一方で、米証券取引委員会(SEC)との裁判が継続していることから、当面の承認は難しいのではないかとの見方がある。
ガーリングハウス氏は、1月にビットコイン現物ETFが承認され急速に成長しており、これは機関投資家や個人投資家からの需要があることを明確に示すものだと述べた。
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こうした状況の中、XRPの現物ETFも申請が行われており、「私にとってXRPのETFが誕生することは不可避だ。ビットコインやイーサリアムだけでなく、XRPのETFも登場するだろう」と続けている。
現在、米Bitwiseや豪Canary Capitalが、XRPの現物ETFの申請書をSECに提出しているところだ。
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また、米グレースケールもXRPを含む仮想通貨バスケット型投資信託をETFに転換する申請をSECに提出した。この「Digital Large Cap Fund」はビットコインで約75%を保有するが、XRPにも約2%を割り当てるものだ。
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ガーリングハウス氏はこうした流れを背景にして、以下のように述べた。
これは機関投資家が仮想通貨業界へますます参入するようになっているという傾向の一環でもある。今後もこの傾向は続くと思う。
それによって、XRPを含め様々な仮想通貨に資金が流入し、価格に上昇圧力がかかると考えられる。
ガーリングハウス氏は、XRPの現物ETFに需要の見込みがあるかという質問に対しては、「米国でも海外でも、XRPエコシステムには活発なコミュニティがあり、成長している」と指摘。それを踏まえると、ETFにも期待できると続けた。
SEC対リップル社の訴訟は次の段階へ
一方で、現在リップル社とSECの間ではXRPの証券性をめぐる裁判が継続しており、現物ETFの早期承認は難しいのではないかとの見方がある。
SECは17日、リップル社との裁判で正式に上訴した。取引所にプログラム的にXRPが販売されたことなどについて証券法違反ではないとした地裁の判決に誤りがなかったか審査を求めている。リップル社も交差上訴した。
また、リップル社のスチュアート・アルデロティ最高法務責任者は、「XRPそれ自体は証券ではない」という地裁の判断については上訴されておらず「法律として確立している」と強調している。
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