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米上院議員ら、エルサルバドル政府のビットコインによる制裁回避疑惑を調査する法案提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「2025年エルサルバドル責任法」

米国上院の民主党議員らが6月12日に、エルサルバドルによる人権侵害などの責任を追及する「2025年エルサルバドル責任法」(S.2058)を提出したことが明らかになった。

米国務長官に対して、ブケレ政権が汚職や制裁回避のために暗号資産(仮想通貨)、特にビットコイン(BTC)をどのように利用しているかについて報告書を提出するよう義務付ける内容を盛り込んでいる。

具体的には、エルサルバドル政府に関する、次のような事項を調査することを規定している。

  • ビットコインなどの仮想通貨を購入するために投じた資金の推定値
  • 利用した取引所のリスト
  • 政府の仮想通貨資産にアクセスできる個人のリスト
  • 仮想通貨による汚職を可能にするような制度の抜け穴
  • 仮想通貨が制裁回避に使用されているか否かの評価

エルサルバドルのビットコインオフィスによると、同国は6,232BTCを保有しているところだ(約996億円相当)。

国際通貨基金(IMF)は5月、エルサルバドルへの融資条件として、ビットコインの追加購入を行わず、総量を現状維持することを要請している。

関連:IMF、エルサルバドルにビットコイン保有量維持を要請 追加融資も決定

エルサルバドルは2021年9月に、世界で初めてビットコインを法定通貨として採用。ビットコインの定期的な買い増しを行ってきた。

ただ今年1月、IMFとの合意により民間企業のビットコイン・仮想通貨決済受け入れは義務から任意に変更された。法定通貨としての地位も撤回されている。

エルサルバドルのビットコイン法とは

エルサルバドルのビットコイン法は、米ドルとともにビットコインを法定通貨として認め、全ての決済シーンで利用できることを定めていた。

この政策を取り入れたナジブ・ブケレ大統領は、国内から治安を改善したとして評価される一方、人権団体などからは、人権侵害があり独裁的だとも指摘されている。

たとえば、アムネスティ・インターナショナルは2022年、ブケレ政権の非常事態宣言により、12歳から16歳までの子どもが最長10年の実刑判決を受け、貧困層の人々などが恣意的に逮捕され、法的弁護を受ける権利もない状態だと警告を発していた。

ブケレ政権が米国からの亡命者や追放者をターゲットにしているという報告もある。今回の法案は、エルサルバドル政府が、トランプ政権との共謀により米国からの出国者を適正手続きなしに投獄したことについての責任も追及するものだ。

法案の提出者は、上院外交委員会のティム・ケイン議員、クリス・ヴァン・ホーレン議員、アレックス・パディーヤ議員の3名である。パディーヤ議員は、次のように述べている。

憲法上の人権の停止と、トランプ政権と共謀して米国からの移民を適正手続きなしに投獄し続けたことについて、ブケレ大統領とすべての責任者を追及しなければならない。

ブケレ大統領とその腐敗した政権に経済制裁とビザ制限を課すことは、エルサルバドルが国際人権法を遵守し、基本的市民的自由を尊重するよう促すために必要な措置だ。

関連:トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃

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