
ビットコイン保有量不変を要求
国際通貨基金(IMF)は27日、エルサルバドルとの14億ドル融資プログラムの第1回審査で職員レベル合意に達したと発表した。同国は約1.2億ドルの追加融資を受ける見込みとなった。
IMFは声明で、エルサルバドル政府が保有する仮想通貨ビットコイン(BTC)の総量を現状維持することを確保すると明記した。ブケレ政権が進めるビットコイン政策について、新規購入は制限するものの既存保有分の維持は認める方針を示した。
審査では主要な財政目標と外貨準備目標が余裕をもって達成されたことが確認された。ガバナンス、透明性、金融レジリエンス分野での構造改革も順調に進展している。一方で政府系チボウォレットからの撤退を7月末までに完了する条件も設定された。
関連:過去最高515億円含み益達成、エルサルバドルのビットコイン投資
エルサルバドルは2021年に世界初のビットコイン法定通貨化を実施し、現在約6,190 BTCを保有している。IMFとの合意により民間企業のビットコイン・仮想通貨決済受け入れは義務から任意に変更されたが、政府自体の保有方針は継続される。
IMF理事会での正式承認を経て融資が実行される予定で、同国の経済安定化と持続的成長基盤の構築に向けた取り組みが評価されている。
関連:ビットコイン準備金とは | 米国・各州の法案動向まとめ