はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

世界銀行最大手HSBC、ブロックチェーン上で「27兆円」を超える外国為替(FX)取引を決済

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

銀行業界におけるブロックチェーン本格導入の牽引役となるか
世界銀行最大手HSBCは、昨年の外国為替取引でブロックチェーン技術を使用し、27兆円相当(300万件以上)の取引処理を報告した。独自ブロックチェーンプラットフォーム「FX Everywhere」が使用されている。

銀行業界におけるブロックチェーン本格導入の牽引役となるか

英経済誌フィナンシャル・タイムズによると1月14日、イギリス、ロンドンに本拠をおく世界最大銀行の一つである「HSBC」は、昨年の外国為替取引において、ブロックチェーン技術(分散元帳技術:DLT)を使用し、2500億ドル(約27兆円)に相当する300万件以上の取引を処理した。

同行のプレスリリースで明らかにされた。

FX取引分野で世界屈指のシェアを誇るHSBCにおいて、上記の取引金額が占める割合は小さいものの、銀行業務のための、製品化されたブロックチェーン技術の稀有な実証例という意味で、この革新的技術の将来を約束する”重要な一歩”だといえるだろう。

この取引には、「FX Everywhere」と呼ばれる、HSBC独自のブロックチェーンプラットフォームが使われ、それまでの手作業によるプロセスを自動化し、昨年2月以来、300万件の取引から生じた15万件以上の支払いを処理したと報告されている。

HSBCは、このプラットフォームを、内部の貸借対照表全体での支払いを組織化し、調整するために使用してきたところ、この1年間で「顕著な効率性とチャンス」をもたらす結果となったしている。

分散型元帳技術を使用した独自システム

HSBCグローバルFX部門の責任者を務めるRichard Bibbey氏は声明の中で、次のように述べている。

HSBCは、行内において、多数のバランスシートにまたがる何千もの外国為替取引を行っている。「FX Everywhere」は分散型元帳技術を使用し、これらの内部業務の効率を劇的に向上させる。

その中でも特筆すべき効率化の具体例として、次のような点をあげた。

  • 外部の承認を必要とせず、支払い決済の確認ができるようになった
  • 行内の取引データを「共有された、唯一の真実」として統一できる
  • キャッシュフローの見方を統合できる

このシステムにより、複数の幹部が同時に約定から決済までの取引を見ることができるため、不一致や遅延のリスクを軽減できるという。 さらに、HSBCのCLS(多通貨同時決済機関) への支出削減にもつながったと同行は付け加えた。

行内でのブロックチェーンプラットフォーム導入の成功を受け、HSBCは今後、顧客である多国籍企業、特に多数の財務センターやと国際決済サプライチェーンを抱える企業が、その組織内部での外国為替作業をより効率的に管理するために、 この技術を利用できる方法を探っていくと述べている。

なお、HSBCは、FX Everywhereが完全に自社開発されたものか、オープンソースのプロトコルに基づいて開発されているのかは、明らかにしていない。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者10,000名突破。

CoinPostの関連記事

ビットコイン有名トレーダーが解説、板トレードやチャートを見る上で大切なこと|青ハチミツダルマ対談【前編】
仮想通貨ビットコインFXを主戦場に、アルトコインやCFD、為替で幅広く活躍する有名トレーダー「青ハチミツダルマ」氏にクリプトキツネが対談式インタビュー。青ダルマ氏のトレード手法から私生活に至るまで、幅広く伺った。
米FX大手が機関向けの仮想通貨取引所を開設へ|FXのノウハウが期待される
米カリフォルニアに本部を置くFX大手が仮想通貨取引のプラットフォームMint Exchangeと提携し、機関投資家向けの新しい仮想通貨取引所を立ち上げることが明らかになった。仮想通貨取引とFXプラットフォームの統合が注目される。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/26 水曜日
11:15
VanEck、BNB現物ETFのステーキング計画を撤回 方針転換に
VanEckが米SECに提出したBNB現物ETFの修正届出書で、当初予定していたステーキング機能を撤回。BNBの有価証券分類をめぐる規制リスクが背景にあるとみられる。
11:05
米上場のリライアンス社、デジタル資産トレジャリーをジーキャッシュ(ZEC)に一本化
ナスダック上場のリライアンス・グローバル・グループがデジタル資産トレジャリーを仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)に統合した。プライバシー機能を持つ仮想通貨への需要が高まる中、サイファーパンク・テクノロジーズも追加購入を発表している。
10:25
予測市場ポリマーケット、CFTC承認受け米国市場に正式復帰
予測市場大手ポリマーケットが米CFTCの承認を受け、3年ぶりに米国市場に正式復帰。2022年の罰金処分後、QCX買収とICEからの投資を経て、完全規制下での事業再開へ。
10:10
スタンダードチャータード銀行、21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定
スタンダードチャータード銀行が21Sharesの仮想通貨カストディアンに選定された。機関投資家の需要に対応し安全な保管サービスを提供。様々な仮想通貨企業とも提携を進めている。
10:05
「仮想通貨交換業者の販売所誘導に懸念の声」金融庁の作業部会
金融庁は、仮想通貨制度に関する作業部会の報告書案を公開。報告書案には、仮想通貨交換業者の販売所誘導に対する懸念が指摘されているとも記載されている。
07:35
仮想通貨支持派のホワイトハウス経済顧問ハセット氏、次期FRB議長の最有力候補に浮上
ホワイトハウス国家経済会議のケビン・ハセット委員長が次期FRB議長の最有力候補として浮上。トランプ大統領の信頼が厚く金利引き下げ方針に賛同する人物で、デジタル資産市場作業部会で中心的役割を果たしコインベース株も保有。
06:58
米銀大手USバンコープ、ステラで独自ステーブルコインをテスト
米国第5位の銀行USバンコープがステラブロックチェーン上で独自のステーブルコインをテストしている。資産凍結機能などのセキュリティを評価し、バンク・オブ・アメリカやシティに続いてデジタル資産への取り組みを拡大。
06:40
メタプラネット、ビットコイン担保に約200億円を借入れ
メタプラネットは、約203億円の借入れを行ったことを発表。調達した資金は、ビットコインの追加取得やビットコインインカム事業、市場環境に応じては自己株式の取得に充当する予定だと説明した。
06:30
ビットワイズのドージコインETFも承認、水曜日にも取引開始見込み
ニューヨーク証券取引所がビットワイズのドージコインETFの上場を承認した。水曜日にも取引が開始される見込みで、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
06:15
JPモルガン、高リスクのビットコインETF連動仕組債を提案
JPモルガンがブラックロックのビットコインETFに連動する仕組債を提案した。1年後に16%の固定リターンを保証し、2028年には投資額の1.5倍を上限なく受け取れる設計だが、30%超の下落時は損失を全額負担する高リスク商品となる。
05:50
JPモルガンが仮想通貨業界関係者の口座を相次ぎ閉鎖、シェイプシフトも対象に=報道
JPモルガンがシェイプシフトとストライクの関係者の銀行口座を警告なしに閉鎖した。トランプ大統領の禁止令にもかかわらず、仮想通貨業界へのディバンキングが続いているとの懸念が高まる。
05:25
テキサス州、米国初のビットコイン購入州に 7.8億円相当分のブラックロックETFで
テキサス州が20日に500万ドル相当の仮想通貨ビットコインを購入し、米国で初めてビットコインを購入した州となった。1000万ドルが配分されたが残り500万ドル分は今後実施される見込みだ。
05:00
仮想通貨ステラルーメン(XLM)とは
ステラ(XLM)の基礎から最新動向まで完全解説。2024年注目のSorobanプラットフォーム、マネーグラムとの戦略的提携、DeFiエコシステムの発展など、投資・運用に必要な情報を詳しく紹介。国内取引所の比較や将来性まで徹底解説します。
11/25 火曜日
17:47
ギャラクシー・デジタル、ポリマーケットとカルシで流動性提供を検討=ブルームバーグ
仮想通貨投資大手ギャラクシー・デジタルが予測市場プラットフォームのポリマーケットとカルシでマーケットメイカーとして流動性提供を検討。既に小規模実験を開始しており、機関投資家の参入で市場の成熟が加速する可能性。
17:39
ビットコイン急落の背景は ETF・DAT・ステーブルコインの3大需要が逆転=NYDIGレポート
NYDIGは最新レポートでビットコイン急落の本質を明らかにした。ETF資金流出、DAT企業のプレミアム崩壊、ステーブルコイン供給減少という3大需要源の反転により、強気サイクルを支えた自己強化型ループが破綻したことが大きく影響している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧