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ドイツ連銀総裁「CBDCとステーブルコインはユーロの役割強化に有用」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ユーロの役割強化

ドイツ連邦銀行(中央銀行)のヨアヒム・ナーゲル総裁は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)とステーブルコインが、ユーロの国際的な役割の強化に有用であるとの認識を示した。

ユーロの国際的な役割の強化には、決済のシステムとソリューションにおいて欧州の独立性を高めることも含まれると説明。すでにCBDCの導入に向けた準備を進めていることに言及し、自身はユーロ建てステーブルコインにもメリットがあると考えていると述べた。

CBDCとは

「Central Bank Digital Currency」の略で、各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。暗号資産(仮想通貨)との大きな違いは、CBDCはデジタル上の法定通貨であること。

今回の内容は、ドイツ連邦銀行が16日に公開した「変容する世界情勢における欧州の優先事項と課題」というタイトルのナーゲル氏のスピーチ原稿に含まれている。CBDCとステーブルコインに言及したのは「欧州の優先事項」のパートだ。

このパートでナーゲル氏は、経済が世界貿易やバリューチェーン(価値連鎖)に深く組み込まれるようになり、欧州が地理経済的な分断に大きな影響を受けるようになったと説明。この過程において、この数年間で経済成長は減速し、競争力は低下したと問題を指摘している。

その上で、欧州の経済の力強さを向上させるために、しっかりとした対策を講じなくてはならないと主張。この対策は、輸出市場を確保するだけでなく、欧州の域内市場の大きな潜在能力を最大限に活用するものでもあるべきだと述べた。

CBDCとステーブルコインのメリット

対策の目的の一例としてナーゲル氏が挙げたのが、ユーロの国際的な役割の強化。この時にCBDCとステーブルコインのメリットに言及している。

同氏はまず、個人や企業が使用するリテール決済向けのCBDCの導入に取り組んでいることを説明。このCBDCは、欧州のインフラだけを基盤にしており、欧州全体で個人・企業が利用できる初めてのデジタル決済ソリューションになると述べた。

また、金融機関間のホールセール決済向けに導入される可能性のあるCBDCの準備にも取り組んでいると説明。ホールセール型のCBDCは、プログラム可能な決済手段を金融機関に提供できるとした。

関連:欧州中央銀行がデジタルユーロ開発加速、2029年導入目指す

そして、自身はユーロ建てステーブルコインにもメリットがあると考えているとも説明。ステーブルコインは個人や企業が低コストで国際決済を行えると述べた。

今月公開された別のスピーチ原稿によるとナーゲル氏は、米ドルステーブルコインの市場シェアが非常に高いため、欧州の独立性や金融政策の有効性への影響に懸念を示している。

関連:欧州10銀行がユーロ連動ステーブルコイン発行へ、2026年後半に開始予定

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