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米クラリティー法案、4月採決へ 「年内成立は5月が最後の機会」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 上院銀行委、4月にクラリティー法案審議へ
  • モレノ議員「5月までに可決できなければ困難に」

仮想通貨法案、5月が正念場

米上院銀行委員会は4月後半に、仮想通貨市場構造法案である「クラリティー法」のマークアップ(条文修正・採決)審議を実施する方針を固めたことがわかった。

上院における同法案の主導者である共和党シンシア・ルミス議員が今週開催のDCブロックチェーン・サミットで「4月後半に上院銀行委員会を通過させる」と明言したもので、デクリプトやザ・ブロックなどが報道した。

4月後半に上院が実際に開会するのは4月13日の週と4月20日の週の2週間のみだ。上院銀行委員会を通過した場合、法案は1月に共和党のみの賛成で可決した上院農業委員会案と統合・調整が必要となる。

その後、5月21日のメモリアルデー(戦没者追悼記念日)休会前の3週間で本会議採決を目指す必要がある。共和党バーニー・モレノ議員は「5月までに可決されなければデジタル資産立法は当面実現しないだろう」と警告した。

法案審議が長期にわたり停滞してきた最大の要因は、ステーブルコインへの利回り付与をめぐる銀行業界と仮想通貨業界の対立だ。銀行業界は保有残高への利回り付与が預金流出につながると主張する一方、仮想通貨業界は取引頻度に基づく報酬提供のみを許可する妥協案を模索してきた。

デジタル商工会議所のコーディ・カーボンCEOは交渉が終盤に入ったと述べており、上院銀行委員会のティム・スコット委員長も今週中に妥協案が提示される見通しを示した。

クラリティー法案は2025年5月に下院金融サービス委員会と農業委員会が共同で提出し、同年7月に下院を294対134の賛成多数で通過した。しかし上院では、1月に予定されていた上院銀行委員会の審議がコインベースの支持撤回を受けて直前に中止となるなど難航が続いた。

また、SAVE法案(投票保護関連法案)を最優先するトランプ政権の立法スケジュールも審議遅延の背景にある。米投資銀行TDコーエンは実質的な成立期限を8月の議会休会前と分析しており、それ以降は歳出法案や国防権限法の審議で立法余地が失われると指摘している。

関連:米クラリティー法案、8月が成立期限に 2027年持ち越しリスクも=TDコーエン分析

民主党側からは複数の懸念が示されている。キルステン・ジリブランド上院議員は農業委員会案が大幅な修正なしでは超党派支持を得られないと述べ、倫理規定の強化も不可欠との立場を維持。トランプ大統領一族がステーブルコインを発行するワールド・リバティ・ファイナンシャルと関係を持つ点も、民主党が利益相反として法案への盛り込みを要求しているが、ホワイトハウスはこれを受け入れない姿勢を示している。

ルミス議員はDeFiに関する問題は「決着した」との認識を示し、ステーブルコイン利回り妥協案についても前向きな見通しを述べた。一方で同議員自身は次期選挙への不出馬を表明しており、今期での立法完了に強い意欲を持って交渉を続けている。

2026年11月の中間選挙で議会の勢力図が変われば、クラリティー法案は2027年以降への持ち越しとなる可能性がある。ステーブルコイン利回り妥協案の最終合意と4月マークアップ審議での党派間調整の結果が、法案の今期成立を左右する最重要変数だ。

関連:シティ銀、ビットコインとイーサリアムの一年後価格目標引き下げ

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