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仮想通貨税制7法案、米下院公聴会で民主党が慎重姿勢

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 民主党筆頭ニール氏、一部規定が税原則から逸脱と指摘
  • ウォッシュセール規制の適用に業界から反発

公聴会で対立軸が浮上

米下院の税制担当委員会である歳入委員会は9日、仮想通貨課税をテーマとする立法公聴会を開催した。共和党提出6本・民主党討議草案1本の計7本の法案草案を審議し、コインベースやアンカレッジ・デジタルなど業界関係者も証言台に立った。

歳入委員会のジェイソン・スミス委員長は開会声明で「仮想通貨を一時的な流行として議論する時代は終わった」と述べ、6,000万人超の米国人が仮想通貨を保有する現状を踏まえ、不明確な税制の早期整備を訴えた。

審議された法案は6本の共和党提出法案と1本の民主党討議草案で構成される。ルーディー・ヤキム議員提出の「デジタル資産オーナー税務書類削減法」は、規制されたドル建てステーブルコインの損益除外と少額ネットワーク手数料の非課税化を柱とする。

マイク・ケアリー議員提出の「マイニング・ステーキング税制明確化法」は、新たに発行されたデジタル資産の取得を通常所得と確定しつつ、自ら生み出した資産と同様の扱いを納税者が選択できる仕組みを設ける。

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法案の主な内容

デイビッド・カストフ議員提出の「PAR法」は、外国人投資家の米国デジタル資産市場へのアクセス簡易化と、デジタル資産の貸し付けに対するセーフハーバーの適用を盛り込む。ジョーディー・アリントン議員提出の「既存租税回避防止規定適用法」は、伝統的な金融資産に適用されるウォッシュセール規制と擬制売買規制を仮想通貨にも適用する内容だ。

アーロン・ビーン議員提出の「デジタル資産自発的開示プログラム法」は、コンプライアンス不備のある納税者を対象に、ペナルティ軽減付きの一時的な自発的開示プログラムの創設を財務省に指示する。マイク・ケリー議員提出の「慈善寄付向け控除明確化法」は、市場価格で価値を算定できるデジタル資産の寄付について、鑑定書の取得義務を免除する。

民主党の討議草案「デジタル資産タックスシェルター廃止法」は、プエルトリコの所得源泉規定を悪用した課税回避に歯止めをかける明確なルールの創設を求める内容だ。スティーブン・ホースフォード議員はマイニング・ステーキング報酬の課税繰り延べを最長5年に制限する修正案も提出した。

民主党が慎重姿勢

歳入委員会の筆頭民主党議員リチャード・ニール氏は法案を「合理的」と評価しつつも、一部規定が「一般的な税原則から大きく外れている」と指摘した。超党派での合意を目指すとしながら「両党ともに健全な懐疑心がある」と述べた。

マイニング・ステーキング報酬の課税繰り延べ規定については、ニューヨーク大学ロースクール・タックスローセンター副所長のマイク・ケルヒャー氏が「一定のビジネス構造を通じて報酬を得ることで、納税者が永続的に課税を免れる可能性がある」と証言した。

ウォッシュセール規制の適用についても業界から反発が出た。コイン・センター政策ディレクターのジェイソン・ソメンサット氏は書面証言で「税務執行上の効果が限定的な一方で、コンプライアンス負担を大幅に増加させる」と指摘した。一方、米銀行協会(ABA)財政政策上級副会長のジョーイ・コナー氏は法案が仮想通貨に「他の資産に対する著しく有利な扱いを与えている」と批判し、マイニング・ステーキング・利回りの課税扱いへの懸念を示した。

コインベースの税務担当副社長ローレンス・ズラトキン氏は「税法の大部分は仮想通貨技術をニッチな実験として扱い続けており、納税者の混乱と企業のコンプライアンス上の課題、IRSへの不必要な負担を招いている」と指摘した。

法案の成立には委員会での修正・採決を経る必要があり、超党派支持が得られれば予算調整法案への組み込みも視野に入る。スミス委員長は超党派での前進を目指す方針を示した。

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