WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

G7首脳声明、北朝鮮の仮想通貨窃取に対する共同対処を呼びかけ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 北朝鮮の仮想通貨窃取への共同対処を明記
  • 2016年以降の北朝鮮による窃取総額は推定67.5億ドル

G7が共同対処を呼びかけ

フランス・エビアンで開催されたG7サミットで、首脳らは17日に地政学問題に関する共同声明を発表し、北朝鮮による仮想通貨窃取とサイバー犯罪への共同対処の必要性を改めて呼びかけた。

声明では、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画への深刻な懸念を表明した上で、「北朝鮮による仮想通貨窃取とサイバー犯罪に共同で対処する必要性を改めて強調する」と明記した。

北朝鮮は国際社会による経済制裁で外貨獲得ルートが制限されており、国際金融システムを迂回できる仮想通貨窃取を代替収入源として組織的に活用してきた経緯がある。同国の金正恩総書記は以前、「サイバー戦は核兵器やミサイルと並び、容赦ない打撃能力を保証する万能の剣だ」と述べていた。

国連(UN)安全保障理事会の専門家パネルは2024年3月に公表した報告書では、2017年から2023年にかけて北朝鮮が仮想通貨関連企業への58件のサイバー攻撃を通じて約30億ドル相当の仮想通貨を窃取したと指摘している。報告書は、こうしたサイバー活動が国連制裁を回避し核兵器・弾道ミサイル計画を支援する重要な収入源になっているとした。

推定67.5億ドルの窃取実態

ブロックチェーンセキュリティ企業のサーティック(CertiK)が2026年5月に公開したレポート「Skynet: DPRK Crypto Threats Report」によると、2016年から2026年初頭までに北朝鮮系のハッカー集団が263件の攻撃を通じて推定67.5億ドルを窃取したとされる。

2025年の仮想通貨セキュリティ事案656件のうち、北朝鮮関連の79件(全体の12%)だけで20.6億ドルを窃取した。残り88%の事案の被害総額が約13.4億ドルであることと比較すると、北朝鮮系グループが少数の高価値ターゲットに集中して攻撃を仕掛けている実態が読み取れる。2026年も同様の傾向が続いており、年初以降の被害総額約11億ドルのうち約55%にあたる6.2億ドル超が北朝鮮関連と分析されている。

背景記事:北朝鮮、仮想通貨窃取を「国家事業化」か 10年で1兆円超の被害=CertiKレポート

ブロックチェーンセキュリティ企業CertiKは最新レポートで、北朝鮮は近年、仮想通貨ハッキングを国家的な資金調達手段として組織化・産業化していると指摘した。2016年以降、263件の攻撃で約67.5億ドルを窃取。

サプライチェーンから物理的潜入へ

サーティックのレポートは、北朝鮮による攻撃手法が2016年以降5段階にわたって進化してきたと分析している。2017〜2019年には取引所のホットウォレットを直接狙う手法が主流だったが、2020〜2023年はローニン(Ronin)ブリッジなどのDeFiプロトコルに移行。2024〜2025年にはバイビット(Bybit)ハッキングに見られるようなサードパーティのインフラへの侵害へと高度化した。

2025年2月のバイビットへの攻撃では約15億ドルが流出し、仮想通貨史上最大規模の窃盗事件となった。2026年4月に発生したドリフト・プロトコル(Drift Protocol)へのハッキングでは、ソラナ基盤のプラットフォームから約2億8,500万ドルが流出している。

レポートによると、攻撃者は仮想通貨カンファレンスへの参加・プロトコル関係者との人脈構築・ガバナンス操作を含む約6か月間の工作活動を経て攻撃を実行したとされ、諜報活動と技術的侵害を融合させた「物理的潜入」型の手口が最新段階にあたるという。

サーティックのレポートは対策として、大口出金への24〜72時間の冷却期間設定、ガバナンス操作へのタイムロック導入、秘密鍵のエアギャップ型ハードウェア保管などを推奨している。また、リモートワーカーを原則高リスクとみなすゼロトラスト採用と、ビデオ面接による厳格な本人確認の徹底も求めている。

関連記事:AI悪用で深刻化する北朝鮮の金融業界サイバー攻撃、2025年被害額が前年比51%増に=レポート

クラウドストライクの最新レポートで、北朝鮮関連ハッカーが2025年に約20億ドル相当の仮想通貨を金融業界から窃取と判明した。AI活用やIT工作員潜入など手口も巧妙化している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
22:00
G7首脳声明、北朝鮮の仮想通貨窃取に対する共同対処を呼びかけ
G7首脳が17日に発表した声明で、北朝鮮による仮想通貨窃取とサイバー犯罪への共同対処の必要性を改めて確認した。ブロックチェーンセキュリティ企業の分析では、北朝鮮関連の窃取総額は推定67.5億ドルに上る。
18:05
ビットコイン大口保有者の供給量、1680万BTC超で過去最高 小口も押し目買いに転換=アナリスト
仮想通貨アナリストのDarkfost氏がCryptoQuantデータを基に分析。直近の下落局面でBTC大口保有者(1BTC超)の保有量が1680万枚を超え過去最高を更新。小口投資家も慎重ながら蓄積を再開しつつある。
17:09
SBIホールディングス、ステーブルコイン送金のFassetに出資 SBIレミットとMoU締結
SBIホールディングスがステーブルコイン特化のネオバンク・Fassetへの戦略的出資を開示。子会社SBIレミットとの国際送金インフラ構築に向けたMoU締結も同時に発表。125カ国・200万ユーザーを持つFassetとの連携の狙いを読む。
16:19
フランス、2027年から量子耐性なき暗号製品の認証を停止 仮想通貨にも影響
フランスのサイバーセキュリティ機関ANSSIが2027年から量子耐性のない暗号製品の認証を停止すると発表。政府機関・重要インフラへの影響に加え、ビットコインなど仮想通貨セクターの対応が焦点に。
14:58
中国人民銀行、ステーブルコインの国際通貨体系・越境決済への影響を注視
中国人民銀行の幹部が陸家嘴フォーラムで越境決済の課題に言及。ステーブルコインの影響や中銀デジタル通貨(CBDC)の越境活用に関し、国際的な規制協調・監視強化の必要性を示した。
14:15
「IPOを再び偉大に」米SEC委員長、20年ぶりの企業資金調達制度改革に意欲
米SECのアトキンス委員長が「Make IPOs Great Again」を掲げ、約20年ぶりとなるIPO・開示制度の包括的な改革に着手。「財務的な重要性」を基準に据えた情報開示の簡素化など、企業と投資家両方のための改革を目指す。
13:53
Kaia、JPYC流通額3.3億円突破 発行チェーン国内首位に
ブロックチェーン「Kaia」上のJPYC流通額が3.3億円を突破し、Polygon・Ethereumを上回る国内最大のJPYC発行チェーンとなった。韓国KB国民銀行とのウォン建てステーブルコインPoCではSWIFT比コスト87%削減を確認した。
13:05
米超党派議員、FTX前CEOの大統領恩赦懇願に反対する決議案を提出
米上院のシンシア・ルミス議員らが、仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに大統領恩赦を与えることに反対する決議案を提出した。先日、控訴審は第一審の有罪判決を支持したところだ。
12:20
ストラテジー、「ビットコイン備蓄で配当を32年分カバー」と表明 STRC上場以来安値に
ストラテジーが公式Xで、ビットコイン備蓄により配当を32年分カバーできると表明。優先株STRCが上場以来安値の89ドルに下落する中、同社がBTC備蓄の規模を改めて示した。
12:10
リミックスポイント、BTC価格連動の特別配当を検討 国内初の試み
リミックスポイントが2027年3月期の配当方針を発表。普通配当1株3円を基礎に、期末BTC価格が9万ドルを上回る見通しなら特別配当を実施し、合計5円以上を目指す。BTC価格に連動した配当設計は国内初とみられる。
11:05
バイナンスの欧州ライセンス申請、フランスが最後の選択肢か ECBの政治介入疑惑も浮上=報道
ギリシャが大手仮想通貨取引所バイナンスのMiCAライセンス申請を却下する方向とされ、EU市場へのアクセスを維持するにはフランスへの申請が唯一の選択肢との見方が浮上している。欧州中銀ラガルド総裁の関与疑惑もフランスのメディアが報じた。
10:34
米CME、CFTCを提訴へ 仮想通貨無期限先物の承認めぐり
米CMEグループのテレンス・ダフィーCEOが、CFTCによるビットコイン無期限先物の承認を不服として18日に提訴すると表明。無期限先物はドッド・フランク法上のスワップに該当するとして承認プロセスの違法性を問う。
10:02
ビットコイン弱気相場続くも投資家の警戒感和らぐ=グラスノード
グラスノードは仮想通貨ビットコインはまだ弱気相場にあるが、指値買いの増加などから投資家の過度な警戒感は和らいでいると分析。強気前夜へと回復する条件を挙げた。
09:35
米ゲーム業界、クラリティー法案で予測市場のスポーツ賭博禁止を要求
アメリカン・ゲーミング・アソシエーションなど複数のゲーム業界・労組団体が、仮想通貨市場構造法案「クラリティー法案」に、カルシ等の予測市場プラットフォームによるスポーツ賭博を禁止する条項の追加を議会に求めた。
09:00
ビットコイン下落、FOMC後の米金利上昇が重し クラリティー法案・原油高も逆風|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは6月18日未明に下落した。米連邦公開市場委員会(FOMC)後に示された政策金利見通しが市場でタカ派的と受け止められ、米金利が上昇したことが主な要因である。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧