- USD1拡大が承認の狙い
- 民主党から利益相反懸念
銀行免許申請ラッシュ
米通貨監督庁(OCC)は、トランプ大統領一族が関与するステーブルコイン発行会社ワールド・リバティ・フィナンシャルの銀行設立申請に条件付き承認を出したと、ブルームバーグが24日までに報じた。同社はドル連動型ステーブルコイン「USD1」を発行している。
OCCの集計によると、トランプ政権発足からの約20カ月間で新設銀行免許の承認件数は22件に上り、直近5年間の合計を上回った。その多くがフィンテック企業や仮想通貨関連企業向けだったという。
ワールド・リバティ・フィナンシャルは今月、条件付き承認を受けたことを受け、USD1の利用拡大が目的だと説明した。民主党系議員の間からは、トランプ大統領への便宜供与につながるとの懸念が出ている。
関連記事:米OCC長官、新設銀行免許申請の仮想通貨関連比率が約6割に急増
米OCC長官は20日、仮想通貨関連の新設銀行免許申請が全体の6割超に達したことを明らかにし、ジーニアス法に基づくステーブルコイン規則を11月までに最終化する方針を示した。
審査の6割が仮想通貨
米ワイオミング州で20日に開かれた「ワイオミング・ブロックチェーン・シンポジウム」に登壇したOCC長官のジョナサン・グールド氏は、新設銀行免許の申請のうち約6割がデジタル資産関連の事業計画を含んでいると明らかにした。トランプ政権発足からの18カ月間で申請件数は40件に達し、うち23件に仮想通貨関連の取り組みが含まれていたという。
同氏によると、申請件数はバイデン政権時代の4年間と比べ8倍に増えたという。審査中の案件でも、決済用ステーブルコインを事業計画に組み込む動きが一般的になってきていると述べた。
ジーニアス法の行方
さらに、同氏は、ステーブルコイン発行体に資産の全額裏付けを義務付けるジーニアス法について、最終規則を11月までに公表し、来年からステーブルコイン発行体の認可申請の受け付けを開始できる見通しだと説明した。同法は2025年7月の成立を経て、2027年1月に適用が始まる予定だ。
市場価値が500億ドルを超える発行体には年次監査が義務付けられる。一方、仮想通貨業界全体を包括的に規律するクラリティー法は、トランプ氏の利益相反問題やステーブルコイン報酬の扱いを巡る調整が難航しており、今年中の成立は難しいとみられる。
同氏は「クラリティー法がいつ、あるいはどのような形で成立するかは分からない。今あるのはジーニアス法であり、これを実行していく必要がある」と強調した。
関連記事:米CFTC委員長、クラリティー法案未成立でも仮想通貨規制整備へ
米CFTCのセリグ委員長は20日、クラリティー法が成立しなくても仮想通貨の市場構造ルールを既存の権限で整備する考えを示した。予測市場やAI関連の規制方針にも言及しており、取引所や仮想通貨関連銘柄の事業戦略に影響を与える可能性がある。



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