はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン(BTC)9日ぶりの反落、過熱感を意識し利益確定売りか|仮想通貨専門家の見解は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨朝市況
仮想通貨市場でビットコインが9日ぶりに反落。連日の上昇で過熱感が意識され売りが先行。24時間で34万円の下落幅を記録した。本日、G20と仮想通貨規制を議論するV20サミットが大阪で開催される。

仮想通貨朝市況

仮想通貨市場でビットコインが9日ぶりに反落した。1ヶ月で2倍近くまで急騰したビットコインは28日の乱高下でダウンした複数の取引所との乖離が市場を不安定化したほか、連日の上昇で過熱感が意識され売りが先行。24時間で34万円の下落幅を記録した。

AML/CFT(マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策)の国際基準となる「FATF勧告」を国同士の相互審査によって策定されたものの、28日に大阪で控えるV20(G20と共同開催される暗号資産規制に関するサミット)の内容にも警戒感が生まれている。

一時150万円まで急騰したビットコインは、急ピッチな相場上昇に陰りが見えると利益確定売りを出して下げ幅が拡大。アルトコインも連れ安となり、全面安相場の様相に。

5月より堅調な推移で時価総額を続伸させていたビットコインは、26日に市場内ドミナンスで60%を突破。2017年5月以来のビットコイン偏重となり市場内資金が偏る「アルトドレイン」が観測されていた。

ニューマネーがビットコインに流れ込む中でも、アルトコインの時価総額に大きな変化はみられず、投資家心理の緩和が待ち望まれる状況にあったが、ビットコインが下落に転じると一転、アルトコインも相関性を強め、連れ安に。アルトコインのリスク資産性の高さが顕著に価格にあらわれた。

coinmarketcap

市場の転換点

今回の上昇トレンドの転換点は大きく分けて3つだ。

① ビットコインETF承認に関するフェイクニュースが米インフレンサーを中心に拡散されたことで、150万円の高値をつけるも、事実無根が明らかになると反落。心理的な節目に差し掛かっていたことや市場の過熱感も作用して大きな反落に繋がった。(チャート:黄色①)

② 市場の乱高下によって高まった出来高が影響し、米Coinbaseなど複数の取引所がサーバーダウンして一時的に機能を停止。通常稼働していた他の取引所との間で大きな価格乖離を生み出したことで、市場の不安定化や投資家心理に悪影響を及ぼした。(チャート:ピンク②)

③ シンガポール発の取引所Bitrueが、930万XRP(リップル)と250万カルダノ(ADA)をハッカーによって盗まれたことを公式ツイッターで報告。関連銘柄を中心に下げ幅が拡大した。(チャート:水色③)

いずれも、急ピッチな価格高騰によってオーバーシュートした分、市場では警戒感が生まれていた。2017年の市場高騰とはマネーフローに違いが生まれている(17年はアジア中心、19年は米国中心)ことや、CME先物出来高やグレイスケール投資信託など大口や機関投資家関連指標が急速に伸びていることを鑑みて、市場の状況は17年のバブル相場と異なるマーケットを形成している。今回は一時的な大幅調整と見ることもできるだろう。

有識者の見解

eToroの投資アナリストであるMati Greenspan氏は、過熱していた仮想通貨市場が落ち着いたと今回の相場を説明した。ビットコインに対して「1時間足らずで15%急落しても“前日”の高値に戻るとはなんて素晴らしい市場なのか」と ブルームバーグに対して語った。

今回の下落要因の一つとして、レバレッジ過多の相場が懸念されたという。機関投資家向けの仮想通貨取引プラットフォームGenesis Global Trading社のCEOであるMichael Moro氏は、レバレッジ取引が「価格のボラティリティを激化させた」と言及。BKCM社のCEOであるBrian Kelly氏も、相場の乱高下の背景には、レバレッジ取引の増加があり、それに伴う借入金の増加がさらなる上昇の足かせになっていると同様の見解を述べた。

価格調整、または買い場とみる見方

Morgan Creek Digital社の共同設立者であるAnthony Pompliano氏は「ビットコインが前日比より10%低い価格で買える」として、短期的ではなく根幹となるファンダメンタルズ要因が重要であると述べていた。BakktのほかLedgerXでも発表された米規制下の現物決済ビットコイン先物が控えていることや、警戒されていた規制案の多くもすでに発表されたことで市場は織り込んでいる。半減期なども来年に控えるビットコインに根幹となるファンダメンタルズ要因があると考えている。

仮想通貨アナリストとして高い評価を得るJosh Rager氏も、今回の価格下落は「一時的な低下」に過ぎないと楽観的な見解を示した。

マーケットと併せて読みたい記事

ビットコインなど仮想通貨市場に大きな影響を及ぼす「半減期」とは、過去の事例から独自考察
仮想通貨市場に大きな影響を及ぼすビットコイン(BTC)などの半減期が、相場に意外な影響を与えることも明らかに。ライトコイン半減期など、過去の値動きから可能性とリスクについて詳しく解説。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/12 金曜日
07:35
ステート・ストリートとギャラクシー、トークン化キャッシュ運用ファンドをローンチへ
ステート・ストリートとギャラクシーは、トークン化したキャッシュ運用ファンドのローンチ計画を発表。まずは仮想通貨ソラナのブロックチェーンに対応し、将来的にはステラやイーサリアムなどにも拡大するとした。
06:55
米大手銀バンク・オブ・アメリカ、ビットコイン担保融資の準備進める=報道
資産規模1.7兆ドルのバンク・オブ・アメリカがビットコイン担保融資商品の準備を進めていると報じられた。主要米銀行による仮想通貨担保融資の提供は、仮想通貨と伝統金融の統合における重要な一歩となる。
06:15
英上場企業サツマ・テクノロジー、保有BTCの約半数を売却 社債返済目的で
英国のビットコイン関連技術企業サツマ・テクノロジーが11日、保有する1199BTCのうち579BTCを売却し、約4000万ポンドの純収入を得たと発表した。売却後も620BTCを保有し現金約9000万ポンドを確保している。
05:55
21シェアーズがXRP現物ETFを上場、「TOXR」で取引開始
スイスの資産運用会社21シェアーズが11日、XRP現物ETFを米CBOE取引所に上場した。コインベース、アンカレッジ・デジタル・バンク、ビットゴーがカストディアンを務める。
05:35
JPモルガンがソラナ上で初の債券発行を実施、77億円相当のコマーシャルペーパー
JPモルガン・チェースが11日、ギャラクシー・デジタル向けに5000万ドルのコマーシャルペーパーを初めてソラナブロックチェーン上で発行したと発表した。
12/11 木曜日
18:32
NYSE、サトシ・ナカモト像を設置 ウォール街の変化示す
ニューヨーク証券取引所がビットコイン創始者サトシ・ナカモトの像を設置。設置者のトゥエンティワン・キャピタルは約4万BTC保有で世界3位。伝統的金融が仮想通貨を受け入れる象徴的出来事に。
17:56
テザーとHoneyCoinが提携、アフリカでUSDT決済を拡大
テザーはHoneyCoinと戦略的提携を発表し、アフリカでのUSDT決済拡大を目指す。HoneyCoinはQRコードや専用端末に対応したPOSネットワークを導入し、加盟店が直接USDTを受け取れる仕組みを構築。まずケニアでサービスを開始し、他市場へ展開予定。現地通貨の変動リスクを避けたいユーザーの需要に応え、アフリカにおけるステーブルコイン普及を加速させる。
17:15
コインチェックがソラナ(SOL)の取扱いを開始
コインチェックがソラナ(SOL)の取扱いを開始。販売所・取引所・つみたてに対応し、1万円購入で抽選1万円分のSOLが当たるキャンペーンも実施中。
16:47
ブータン都市GMC、金裏付けトークン「TER」発行へ ソラナ活用
ブータンの特別都市GMCが、金を裏付け資産とする国家支援型トークン「TER」をソラナ基盤で発行。DK Bankが販売・保管を担い、同国のデジタル経済戦略を加速させる取り組みとなる。
16:33
仮想通貨取引所ジェミニ、CFTC承認で予測市場参入へ
仮想通貨取引所ジェミニがCFTCから予測市場運営の承認を取得。関連会社ジェミニ・タイタンを通じて二者択一式イベント契約を提供する。カルシとポリマーケットが急成長する予測市場で、競争が激化している。
14:58
仮想通貨業界トップ、米CFTC新設諮問会議に参加へ
米CFTCが「CEOイノベーション評議会」を設立し、クラーケンやジェミナイなど仮想通貨業界トップが参加。デリバティブ市場の構造変化やトークン化について議論。仮想通貨担保のパイロットプログラムも開始。
14:06
レイヤーゼロ(ZRO)とは?スターゲートの使い方・バイバックの仕組みを解説
レイヤーゼロ(LayerZero)の仕組みやZROトークンのバイバック、スターゲートを使ったブリッジ方法を初心者向けに解説。Stargate買収の背景やリスクまでわかりやすく紹介します。
12:05
イーロンのスペースX、146億円相当のビットコイン移動 IPO関連か?
イーロン・マスク氏率いるスペースXが約146億円相当のビットコインを移動した。10月から毎週大規模な送金を継続しており、IPO計画との関連が注目されている。
11:49
トム・リー氏、「イーサリアムは既に底打ち」 先週690億円相当を購入
ビットマイン会長トム·リー氏が、イーサリアムは既に底入れしたと発言。同社は先週、約4億6,000万ドル相当のETHを購入し、10月以来最大規模の買い増しを実施。今後10~15年間、ビットコインよりもイーサリアムの将来性に期待を寄せている。
11:49
FRBの慎重姿勢でビットコイン反落 2026年の利下げは限定的か
FRBは25bpの利下げを決定したが、パウエル議長の慎重姿勢を受けビットコインは下落した。2026年の追加利下げは1回との見方が広がる中、グラスノードのデータは実現損失が1日5.5億ドルとFTX崩壊時並みの高水準を示す。機関投資家の本格参入で4年サイクル終焉論も加速。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧