はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米SEC委員長「我々はステーキングなどの技術には中立」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨サービス対するSECの見解

米証券取引委員会(SEC)のGary Gensler委員長は10日、CNBCの「Squawk Box」に出演し、暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケンのステーキングサービス(staking-as-a-service)を証券法違反とみなしたことについて説明を行った。

クラーケンの問題は、一般投資家にリスクなどの情報開示を行うという証券法のルールに従っていなかったことだとGensler氏は指摘。他のプラットフォームもルールに従い、SECに登録を行って、適切な情報開示をしてから米国でサービスを提供すべきだと述べている。

関連米SEC「クラーケンの仮想通貨ステーキングサービスは証券法違反」

ステーキングとは

所定の期間、一定量の仮想通貨を預け入れることで報酬が得られる仕組み。ブロックチェーンの運営に貢献することで、対価として報酬を得ることができる。

▶️仮想通貨用語集

CNBCのAndrew Ross Sorkin氏は冒頭で、クラーケンのステーキングサービスを証券法違反とみなしたことを受け、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨の価格が下落したと指摘。その後で、金利を提供するコインベースなどのサービスと、クラーケンのステーキングサービスの何が違うのかを質問した。

関連ビットコイン急落で調整局面入りか、ステーキング可能なPoS通貨に新たな試練

この質問に対しGensler氏は、「サービスの呼び方ではなく、根底にある経済的側面が問題である」という米最高裁判所判事の過去の言葉を引用。そして、レンディングや年利など表現の違いは重要ではないとし、経済的な側面やリスクについて以下のように説明した。

誰かがトークンをプラットフォームに送り、そのプラットフォームが彼らのトークンの管理を行う。この時に、もしプラットフォームが破産したらどうなるか。

仮想通貨には「秘密鍵を持っていないなら、コインの所有権はない」という言葉がある。プラットフォームが破産したら、トークンを預けていた人々は破産裁判所に並ぶことになるだろう。

Gensler氏は、この言葉に続けて、他のプラットフォームも証券法に準じるべきだと主張。一方で、SECは投資家保護に特化しているだけで、技術に対しては中立であると述べた。

投資家は自分の好きなようにリスクを取ることができるし、クラーケンらもステーキングなど投資契約のサービスを提供したい場合は、ウェブサイトのフォームから登録を行えば良いと説明している。

関連米SECゲンスラー委員長「PoS系仮想通貨が証券該当の可能性」

SECへの登録は可能だったのか

このようにGensler氏は、ウェブサイトのフォームから登録を行えば良いと述べ、クラーケンらの企業は登録方法は知っていたと主張。申請を行い、SECのメンバーと話し合いを行って、情報開示のレビューチームとコミュニケーションを取ることは可能だったと語っている。

一方で、仮想通貨擁護派として知られるSECのHester Peirce氏は、クラーケンはSECに事前に登録することは可能だったのかという点を問題視。ステーキングサービスについて、「銘柄ごとに登録しなくてはいけないのか」や「どんな情報開示を行わなくはいけないのか」など、複雑な疑問が多く存在していると指摘した。

Peirce氏はクラーケンへの対応に反対であると主張。このコメントはSECの公式ウェブサイトで発表している。

海外メディアによれば、Peirce氏は10日、ペンシルベニア大学のカンファレンスに登壇。そこでもステーキングについて「我々SECは、業界のメンバーと事前に話し合いを試みようとしなかった」と述べ、執行によって規制を続けるSECの対応を批判した。

今回CNBCでPeirce氏の反対意見について聞かれたGensler氏は、「我々の関係は良好で、規則的にコミュニケーションを取り、ステーキングなどについて議論もしている」と説明している。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/02 火曜日
16:04
走行映像でGARコインを還元 ドラレコアプリ「セトラス」が地方創生DXモデルを始動
セトラスが市民のドラレコ映像を行政業務に活用し、専用暗号通貨「GARコイン」で報酬を還元する地方創生モデルを発表。実証実験に参加する自治体を3枠限定で募集している。
13:55
コインベースへの情報開示請求が過去最多の1.2万件、欧米で協力要請急増 実態判明
コインベースが2025年透明性レポートを公開し、60カ国以上から12,716件の情報開示請求を受領し、前年比19%増加となったと報告した。米国の件数がトップだが、米国外からの請求は53%を占め前年比2%増加した。
13:15
米FDIC、ステーブルコイン規制「ジーニアス法」運用規則案を12月下旬に公表予定
米FDIC代行議長がステーブルコイン規制「ジーニアス法」の運用規則案を今月に公表する予定だと表明。トークン化預金や仮想通貨業界のデバンキング問題についても対処を説明した。
12:29
カルシ、ソラナ上で予測市場トークン化を開始 仮想通貨の流動性取り込みへ
米予測市場カルシがソラナ上で予測市場契約のトークン化を開始。オンチェーン取引により匿名性が向上し、開発者のサードパーティ構築も可能に。評価額110億ドル、約3500市場を運営する同社は仮想通貨ユーザーの流動性獲得を目指す。
11:00
米トランプ政権の仮想通貨特命官サックス氏、利益相反報道を否定
米トランプ政権のAI・仮想通貨特命官デビッド・サックス氏がNYタイムズの利益相反報道を否定した。名誉毀損専門の法律事務所に対応を依頼し、倫理規定遵守を主張している。
10:40
ゴールドマンがイノベーター買収、ビットコイン連動ETFも取得で仮想通貨事業拡大
ゴールドマン・サックスがETF大手イノベーターを20億ドルで買収すると発表した。買収にはビットコイン連動ファンドQBFも含まれ、ゴールドマンの仮想通貨関連商品ラインアップが拡大。
10:14
リップル、シンガポールでライセンス範囲拡大 XRPとRLUSDによる決済事業を強化
リップルがシンガポール金融管理局から主要決済機関ライセンスの拡大承認を取得。XRPとRLUSDを活用した決済サービスを強化。アジア太平洋地域のオンチェーン活動は前年比70%増で、同地域での事業拡大を加速。
10:02
ビットコイン100万円幅急落、yETH流出事故で大規模清算|仮想NISHI
ビットコインは軟調な推移が続いている。1日には一時8万5,000ドルを割り込み、日本円ベースでも24時間比で100万円超の下落となった。背景には、イーサリアムが「フサカ・アップデート」を目前に控えロングポジションが積み上がる一方、Yearn FinanceでyETHの流出事故が発生し、ロングポジションの清算が連鎖したことがある。
09:20
リミックスポイント、12億円規模のWeb3関連事業投資を中止へ
リミックスポイントは、事前に予定していた12億円規模のWeb3関連事業投資の中止を決定。仮想通貨ビットコイン購入以外の調達資金使途を変更した。
08:40
ハッキング被害から3.7億円相当回収、ヤーン・ファイナンス
ヤーン・ファイナンスがyETH関連のハッキングで盗まれた資産のうち約240万ドル相当を回収した。回収作業は継続中で被害者への返還を予定している。
07:35
mNAV1倍割れでも「最後の手段」に、ストラテジーがビットコイン清算条件を明示
ストラテジー社のフォンレCEOがビットコイン売却の具体的条件を初めて明言した。株価が保有資産を下回り資金調達が不可能になれば売却も選択肢の1つとなる。
07:05
ストラテジー、約2240億円の米ドル準備金を確保
ストラテジー社は、優先株の配当と負債の利子の支払いのために約2,240億円の米ドル準備金を確保したことを発表。目的を説明し、仮想通貨ビットコインの買い増しも報告した。
07:00
チェーンリンク初のETF、NY証券取引所に上場予定
仮想通貨チェーンリンク(LINK)に投資する上場投資信託(ETF)が12月3日にニューヨーク証券取引所で取引を開始予定。NYSEアーカがグレースケール・チェーンリンク・トラストETFの上場を認証した。
06:45
米バンガードが仮想通貨ETF取引を解禁、5000万人超の顧客にアクセス提供へ
ブルームバーグが報じたところによると、世界第2位の資産運用会社バンガードは12月3日から仮想通貨を主に保有するETFとミューチュアルファンドの取引を許可。遂に長年の保守的姿勢から転換。
06:25
米下院共和党が仮想通貨の「ディバンキング問題」を追及、チョークポイント2.0報告書を公開
下院金融サービス委員会の共和党議員が12月2日、バイデン前政権による仮想通貨業界への組織的な銀行サービス拒否を批判する53ページの報告書を公表した。ストライクCEOの口座閉鎖事例なども議論を呼んでいる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧