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初心者でもわかる仮想通貨カルダノ(ADA)とは|仕組みや将来性について

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ADA(エイダコイン)を解説

本記事では、ADA(エイダコイン)の概要・特徴・今後の将来性について解説します。

目次
  1. ADAとCardanoの関係性
  2. Cardanoの特徴
  3. ADAの特徴
  4. Cardano、ADAの今後
  5. ADAを取り扱う仮想通貨取引所
通貨コード ADA
公開日 2016年9月29日(取引所での取引公開日)
コンセンサスアルゴリズム PoS(Ouroboros)
発行上限 45億ADA
公式サイト Cardano公式サイト
White paper Cardanoホワイトペーパー

ADAとCardanoの関係性

ADA(エイダコイン)は、Cardano(カルダノ)というオンラインカジノプラットフォームで用いられる仮想通貨です。

以下では、先にプラットフォームであるCardanoについて解説した上で、独自通貨のADAについて解説します。

Cardanoとは

Cardanoは、オンラインカジノプラットフォームとして開発され運営されています。

オンラインカジノでは、運営側に有利なプログラムによってゲームが操作されていてもそれを見抜くことが難しく、参加者にとってのリスクが高いという問題点がありました。

そこでCardanoでは、スマートコントラクトを実装して、公平なカジノ運営を実現しています。

さらに重要なことに、Cardanoはその性能のポテンシャルの高さから、現在ではより汎用性の高いブロックチェーンプラットフォームとしての開発を進めることが発表されています。

最終的な目標は「30億人の財布」を実現することと明かされており、これは全世界の難民(約30億人とされている)が、自由に資産を保管・貯蓄できる世界を目指す、という意味です。

Cardanoは、「Cardano財団」によって運営・管理されており、この財団が外注する形で、IOHKという団体が開発を、Emurgoという団体が営業活動を行っています。

Cardanoの成り立ち

当初は、このカジノプラットフォームCardanoでの使用を目的として作られた通貨「ADA(エイダコイン)」でしたが、現在では方針が変更され、法定通貨に代わる通貨を目標として開発が進められています。

ADAは当初、2015年より長期間のプレセールによる販売を4回に分けて行った手法が批判されたこともあり、詐欺コインとの噂も出回りました。

大手取引所への上場や有力開発者の参画、大規模な機関との提携などを経て、少しずつですがイメージ改善を図っています。

ADAは、技術開発が順調に進められていることも評価されており、他の銘柄と同様、機能がアップグレードされる際には価格の上昇につながる傾向があります。また過去には、人気ロックバンド「KISS」のメンバーであるGene Simmons(ジーン・シモンズ)氏が、30万ドル(約3,200万円)相当のADAを購入したことで注目を集めたこともあり、著名人の購入やコメントとして、イメージ改善につながったとの見方もあります。

現在では時価総額トップ10に入るまでになり、DeFi(分散型金融)の領域などで今後のユースケース拡大が期待されていることや、ステーキング報酬が得られようになったことなどから日本でも人気が高まってきました。

ステーキングとは一般的に、特定の仮想通貨を保有(ステーク)することで、その通貨のブロックチェーンネットワークの管理に貢献して報酬を得ること、またはその仕組みを指します。ADAのネットワークでは、ステーキングプールの数、ステーク委任されたプールの飽和度、ブロックの生産効率などによりステーキング報酬が決定します。

Cardano(カルダノ)の特徴

仮想通貨「Cardano(カルダノ)」の特徴を解説しています。

独自スマートコントラクト「Plutus(プルータス)」

Cardanoでは、独自のスマートコントラクトPlutusを取り入れており、これはイーサリアムに匹敵する性能を持つと言われています。

正確には、イーサリアム以上のセキュリティと機能性を目指して開発されていると公表されており、このPlutusの性能の高さから、Cardanoの汎用的なプラットフォームとしての開発が現実的になっているとされています。

またPlutusは、契約情報をCARDANOそのものに内包させるのみでなく、個人情報などの情報もブロックチェーン上に記録する予定としています。

一方で、Cardanoはイーサリアムとの相互運用性にも取り組んでいます。イーサリアムの規格であるERC20のトークンをサポートする機能が導入される計画で、「Alonzo」アップグレードとPlutusの活用により、イーサリアムユーザーは、取引容量が大きく手数料が安いCardanoネットワーク上で、ERC20トークンを使用できるようになるとされています。また、イーサリアムからCardanoのネットワークへトークンを移す上で、便利に使える「ERC20コンバーター」も用意される予定です。

ホプキンソン氏の開発参画

Cardanoの開発には、イーサリアムの開発に携わったことでも知られる「チャールズ・ホプキンソン」氏が参加しています。

これは当初から公表されていた情報でありますが、本当に参加しているかどうかは分からない状態でした。

現在では、世界最大手の取引所「Binance」への上場と合わせて、ADAが詐欺コインではないとする根拠の一つに挙げられています。

処理を高速化する複数レイヤー構造

Cardanoでは、取引の処理が複数に分かれたレイヤーで分担されています。

概念的にはビットコインなどに導入されているSegWitなどと近いものとも言えますが、これによって処理を効率化することで、速度低下に対抗しています。

セカンドレイヤーソリューション「Hydra」

ADAの開発機関「IOHK」は2020年3月、ネットワークのスケーラビリティを高める技術として、セカンドレイヤーソリューション「Hydra(ヒュドラ)」を正式にローンチしました。カルダノネットワークのスケーラビリティを高めるほか、開発者らは、マイクロ決済や投票、保険契約など、多方面でdAppsが構築できるようになると発表しています。

Hydraはブロックチェーンの外でトランザクションを処理するオフチェーンプロトコルです。エディンバラ大学のブロックチェーン研究所の協力のもとで5年の月日をかけて開発され、理論上、1秒あたり100万件のトランザクション処理も可能にすると説明されました。決済大手VISAのようなグローバル決済のネットワークよりも速くトランザクションを処理できるとされ、注目を集めている技術です。

ADAの特徴

次に、ADA(エイダコイン)の特徴を解説します。

独自のPoSアルゴリズム「OUROBOROS(ウロボロス)」

正確にはCardanoの特徴ともいうべきなのですが、ADAではPoS(プルーフオブステーク)を承認方式として取り入れており、そのアルゴリズムとして独自のウロボロスを採用しています。

ウロボロスは、PoS方式でのマイナーの選定のランダム性をより高め、公平なマイニングをサポートしています。

ビットコインなどで採用されているPoW(プルーフオブワーク)方式では、51%攻撃を受けるリスクがPoSに比べて高いですが、PoSを採用している通貨であるADAは、そのリスクが低いです。

専用ウォレット「Daedalus(ダイダロス)」

ADAには、専用ウォレットのダイダロスが存在しています。

このウォレットは、秘密鍵を用いた高いセキュリティを有しており、CARDANO自身の送受信記録などの管理を行うことが可能です。

場合によってはペーパーを使用したコールドウォレットなどの使用もできるようになっています。

将来的には、ビットコインやイーサリアムクラシックがダイダロス内で取引可能となることや、カジノである「Cardano」と直接ADAをやり取りできるようになることが発表、計画されています。

専用ウォレット「YOROI Wallet(ヨロイウォレット)」

ADAにはヨロイウォレットという名称の、もう1つの専用ウォレットがあります。

ヨロイウォレットはシンプルで動作が速いという特徴を持つライトウォレットです。ブロックチェーンをダウンロードする必要もなく、ChromeやMicrosoft Edge、Firefoxのブラウザの拡張機能や、モバイル端末のアプリとして利用することが可能です。

対応するOS(オペレーティングシステム)は、Windows、macOS、Linux、iOS、Android。初期設定や操作が容易で、最小限のリソースで使用できるように設計されていますが、監査を受けるなど、セキュリティにも配慮されていることが特徴です。

また、ダイダロスは英語と日本語にしか対応していませんが、ヨロイウォレットは英語と日本語に加え、韓国語やフランス語、中国語やスペイン語など11種類の言語に対応していることも特徴です。

Cardano、ADAの今後

Cardanoの開発段階は「Byron(バイロン)」、「Shelley(シェリー)」、「Goguen(ゴーグエン)」、「Basho(バショウ)」、「Voltaire(ボルテール)」の5つに分かれています。

各ロードマップが厳密にいつ達成されていくかは明確にされていませんが、開発が実際に進んでいることが評価されています。2021年8月時点では「ゴーグエン」に取り組んでおり、この段階のテーマは「スマートコントラクト」です。

スマートコントラクト機能を統合することで、Cardanoネットワークにおける機能性が大きく発展し、分散型アプリケーション(dApps)を構築する機能が追加されます。なお今後については、「バショウ」のテーマが「スケーリング」、「ボルテール」のテーマが「ガバナンス」となっています。

Cardanoとして最終的に持たせる機能として、ホワイトペーパー上に13の記入が確認されており、その中には1,000以上のアルトコインから長所を学習していき、Cardanoに含ませていくといった記述もあります。

また、ホワイトペーパーとは別に、公式が発表している今後のADAに関する予定には、日本のATMでのADAの取り扱いや、デビットカードの発行によってADAでの支払いを可能にするといったものがあります。

なお、支払い手段としての活用については、2019年に「ADA Pay」というサービスがローンチされました。サービス開始時点から35種類の法定通貨に対応し、QRコードを読み込むシンプルな方法でADA決済ができます。

主な提携先

Cardanoは様々な企業・機関との提携も進んでおり、代表的な提携先として以下があります。

  • エチオピア政府
  • 東京工業大学
  • SIRIN LABS社
  • MOX社
  • CHINACCELERATOR社
  • World Mobile Group
  • メタップスプラス
  • ニューバランス

ADAの取り扱い取引所

ADAを購入する場合、日本国内の取引所では取り扱いがありません。

ADAは、世界有数の取引所である、HuobiやBitTREX、Binanceなどで購入することが可能です。

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