はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

銀行ビジネスが非中央集権モデルに取って代わられる可能性──米通貨監督庁トップ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

銀行が乗り遅れる

銀行を規制する米通貨監督庁(OCC)の監督官(トップ)を務めるBrian Brooks氏が、将来的に銀行が直接ブロックチェーンのノードを運用する必要性が出てくるとの見解を示した。

以前大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースの最高法務責任者を務めていたBrooks氏は、銀行が未だ「プレテクノロジー時代(技術改革前の時代)」にあり、ブロックチェーンのような新たな技術に代替される可能性を指摘。「将来、銀行が決済ネットワークとして直接ブロックチェーンに繋がり、そのネットワークのノードになることも容易に想像できる」と話した。銀行側が運用リスクとメリットのバランスを見極める必要性があるとしている。

Brooks氏が登壇してスピーチを行なったのは、現在開催されているD.C.フィンテックウィーク(19日〜22日)だ。D.C.フィンテックウィークには、アマゾンなどの大手企業の責任者から市場参加者、規制当局の責任者だけでなく、ブロクッチェーン・仮想通貨の関連企業や団体も参加している。

銀行の問題

Brooks氏が問題視するのは、銀行の役割だ。これまで、銀行は米ドルの預け入れや融資を総括的に管理する「中央集権的なモデル」であったが、その覇権がDeFi(分散型金融)のような非中央集権的プロトコルが技術発展することで、ビジネスモデルを崩される可能性もあり得ると考えている。

仮に、1万ドルを貯金し、5%の年利を得たい場合、アルゴリズムは私の要望にあったサービスを教えてくれる。

そうなると、銀行にお金が集まる必要性は段々となくなっていく。テクノロジーだけで銀行の一部の役割を果たせるわけだ。

ーBrooks氏

銀行は生き残るか

一方、中央集権的なファイナンス領域を担う銀行の活路についても論じた。

具体的には、融資や貯金分野では新興技術に劣る可能性が高まるもののが、それでも銀行はブロックチェーン技術だけでは解決できない物理的資産のカストディ(保管)や受託サービスなどの分野で活躍できると、Brooks氏は指摘する。

「銀行には未だ大きな役割が残っているが、銀行自体が変わる必要性はある。例えば、より高い付加価値を提供することだ」と話した。主に法定通貨にペッグするステーブルコインの高い利便性と利用率を理由に、銀行が裏付け資産を保管するサービスを提供することが重要になってくると見ている。

9月に、OCCは新たなガイダンスを発表し、「ステーブルコインの発行者がその裏付け資産を銀行に預けることを希望する場合があるため、連邦公認銀行が保管できるよう許可する」と明確にした。

これまで一部のステーブルコインプロジェクトはすでに銀行を利用しているが、公式ガイダンスがなく、銀行が遵守するべきルールなどは明確ではなかった。OCCの明確な方針により、銀行はクライアントにより健全かつ安全なサービスを提供できると期待されている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/06 木曜日
11:46
仮想通貨反発でビットコイン10万ドル台回復、トランプ大統領の「米国をビットコイン大国に」宣言再び
ビットコインが102,900ドルに反発も週初来7%安の下落基調。イーサリアムは7.6%高で市場をアウトパフォーム。トランプ大統領が「米国をビットコイン超大国に」と改めて宣言。政府閉鎖長期化で仮想通貨規制の進展に懸念も。
11:10
ウィズダムツリー、チェーンリンクと提携 ファンドデータをオンチェーン化に
ウィズダムツリーがチェーンリンクと提携し、トークン化プライベートクレジットファンドCRDTのNAVデータをブロックチェーン上に記録。機関投資家のDeFi参入を促す新たな取り組み。
10:50
ビットコイン財務企業FUTURE、下落相場も約53億円を資金調達
スイスの仮想通貨ビットコイン財務企業FUTUREは、約53億円の資金調達を完了したことを発表。出資者や支援者に著名な企業や人物が名を連ねており、今後の事業展開に注目が集まる。
10:05
仮想通貨企業戦略に暗雲、イーサリアム急落でトム・リーのビットマイン社が2600億円の含み損に
イーサリアムが3400ドルを下回り、トム・リー氏率いるビットマイン社は17億ドルの含み損を計上。企業による仮想通貨保有戦略の見直しが進んでいる。
09:45
ロビンフッド決算報告 仮想通貨取引収益が4倍に成長
投資アプリ「ロビンフッド」の2025年7~9月期決算を報告した。ビットコインなどの仮想通貨取引収益が前年比4倍増を記録し、予測市場も拡大中だ。
08:45
キリフダ、企業の売掛債権に1万円から投資できるトークン化債権サービス開始へ
キリフダは企業の売掛債権に1口1万円から投資できるトークン化債権マーケットプレイス「おカネのこづち」を年内公開する。企業の資金繰り支援と個人投資家の社会貢献ニーズを結びつけるプラットフォームだ。
07:55
フランクリン・テンプルトン、香港初のトークン化MMF運用開始
金融大手フランクリン・テンプルトンは香港でトークン化された米ドル建てマネーマーケットファンドを開始した。ルクセンブルグ登録で短期米国債を裏付けとし、香港金融管理局のフィンテック2030計画下での初の取り組みとなる。
07:15
S&P指数をオンチェーン化、ディナリとチェーンリンクの提携で
ディナリ社はチェーンリンクと提携し、S&Pデジタルマーケッツ50指数をオンチェーンで検証可能にする。米国株35社と主要仮想通貨15銘柄で構成される初のトークン化ベンチマークが第4四半期にローンチ予定だ。
06:50
「米政府はCZ氏の恩赦を精査済み」ホワイトハウス報道官が妥当性強調
米報道官は、トランプ大統領による仮想通貨取引所バイナンス共同創設者CZ氏への恩赦ついて会見で質問に応じた。徹底的に精査した上で判断を行なっていると妥当性を強調している。
06:21
ビットコイン価格の年末予想を12万ドルに大幅下方修正=ギャラクシーデジタル
ギャラクシー・デジタルは2025年末のビットコイン価格目標を本来の18万5000ドルから12万ドルに大幅に引き下げた。成熟期に入り機関投資家フローが支配的になるため、上昇ペースが鈍化すると予測し直した。
05:55
リップル、マスターカードと提携 RLUSDで法定通貨決済効率化へ
リップルはマスターカード、ウェブバンク、ジェミニと提携し、ステーブルコインRLUSDを活用したカード決済の改善を模索。規制対象の米国銀行によるパブリックブロックチェーン上での決済事例となる見込みだ。
05:30
リップル、6.1兆円の評価額で新たに770億円調達
リップルはフォートレス・インベストメント・グループとシタデル・セキュリティーズ主導で5億ドルの戦略的投資を実施した。評価額は400億ドルで、決済サービスの総取引量は950億ドルを超えている。
11/05 水曜日
17:08
Progmat、日本版トークン化株式の検討開始
Progmatが日本版トークン化株式の検討を開始。1円から投資可能で24時間取引も視野。配当・議決権も保護される設計。大手金融26組織が参加し、2026年春から商品開発へ。
15:45
メタプラネット、ビットコイン担保に1億ドル調達 
メタプラネットが保有ビットコインを担保に1億ドル(約153億円)を借入。資金はビットコインの追加取得やインカム事業に充当。同社は30,823BTCを保有しており、2027年末までに21万BTC取得を目指す。
15:23
リップル社のステーブルコイン「RLUSD」 流通額10億ドル突破 
リップル社の米ドル連動ステーブルコイン「RLUSD」が時価総額10億ドルを突破。非営利団体や米Bitnomial取引所で採用が進み、実需型ステーブルコインとして存在感を高めている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧