CoinPostで今最も読まれています

匿名通貨モネロ(XMR)にラップドトークンが登場 イーサリアム上で流通可能に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Moneroがイーサリアムに登場

匿名性の高い仮想通貨(暗号資産)の代表格であるモネロ(Monero)にラップド版トークンが登場した。ERC-20(規格)トークンとしてイーサリアムのエコシステムで流通する。

「Wrapperd Monero Token(WXMR)」をローンチしたのは仮想通貨取引プラットフォームのBTSE。同トークンはMonero(XMR)と1対1の割合で裏付けられるため、DeFiなどで実質的にXMRを利用できる仕組みが整ったことになる。

WMXRを発行するために担保となるXMRのカストディもBTSEが担う。ユーザーは取引所にXMRを預け、コンバート機能を使って簡単にWXMRを受け取れる。

Moneroはイーサリアムとは別のブロックチェーンであるため、イーサリアム上で開発された様々なサービス(DeFi)などをMonero(XMR)保有者は利用することは出来なかった。

時価総額で1位のビットコインも、同様の理由でDeFi(分散型金融)のサービスを利用できなかったが、Moneroと同様にラップド版(WBTC)が登場したことで、瞬く間に普及し、流通出来高の高いビットコインならではの価値をDeFiシーンで展開している。

今回WXMRを提供する取引所BTSEは、ラップド版のMoneroについて、「イーサリアムブロックチェーン上の他のERC-20(規格)トークンと同等の透明性を持つ」として、WXMRについてその透明性を強調した。

匿名通貨への逆風

送金の経路を辿ることが難しい匿名通貨は、違法取引の決済手段として使用される傾向があり、世界的なKYC/AML強化の影響を受け代表格であるモネロ(Monero)は苦境に立たされている。

1月2日に米仮想通貨取引所のBittrexでは、Monero、Zcash、Dashなどの匿名通貨を上場廃止にすることを発表するなど、取引できるプラットフォームも限定化されつつある。

関連:仮想通貨取引所Bittrex、モネロ・ジーキャッシュ・ダッシュが上場廃止へ

こういった匿名通貨を狙い撃ちした上場廃止は、以前にも米国や韓国を拠点にした取引所などで例がある。

韓国では、仮想通貨に対する規制が次第に明確化しており、2020年11月には、規制当局である金融委員会(FSC)により、Zcash(ZEC)やモネロ(XMR)などのプライバシー通貨の取り扱いを禁止する提案がなされている。国際的な規制機関である金融活動作業部会(FATF)のトラベル・ルールへ対処する格好だ。

ラップド版は匿名性はなし

なお、今回登場したWXMRは、XMRと価値は同じであるものの、イーサリアムブロックチェーン上で流通するため、匿名性というXMRの持っていた通貨としての特性は失われる。

規制に対応してそのアイデンティティを失うのか、それともその匿名性のある通貨をその本来の存在意義に照らして守り続けるのか、匿名通貨の方針が注目される。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/22 火曜日
17:05
エイプコイン(APE)買い方・取引所比較、「エイプチェーン」解説
暗号資産ApeCoin(APE)の国内おすすめ取引所、現物取引、手数料、出庫機能を比較。DeFi特化の「エイプチェーン」も解説します。
14:00
ISAC設立へ、国内仮想通貨取引所のサイバー対策強化へ
国内の仮想通貨交換業者はビットコインの流出などを受け、JVCEAを中心としたサイバー対策の新組織「ISAC(アイザック)」を2024年中に設立する予定だ。
13:22
警察庁がモネロ取引を追跡 架空取引で容疑者逮捕
警察庁サイバー特別捜査部が匿名通貨モネロ取引の追跡に成功、他人名義のクレカとメルカリのシステムを悪用した1億円規模の詐欺事件で首謀者を逮捕した。実行役は闇バイトの可能性が指摘される。
13:00
米コインベース、FDICに情報開示請求 仮想通貨企業の預金に上限設定を要求か
規制当局が仮想通貨企業の銀行預金に15%の上限を設定していた可能性が浮上し、米コインベースはFDICに情報開示請求を行なった。
10:40
200兆円以上運用の英L&G、流動性ファンドのトークン化を検討
英大手運用会社L&Gがブロックチェーンによる流動性ファンドのトークン化を検討。運用資産200億円超の大手が参入する可能性が注目される。
10:10
ブテリン氏、ETHステーキングの集権化対策を解説
仮想通貨イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は、PoSの中央集権化の解決策について説明。ステーキングの集権化が進むことは、イーサリアムの最も大きなリスクの1つだと指摘している。
08:25
仮想通貨決済インフラTransak、9万以上のユーザーデータ漏洩
仮想通貨決済プロバイダーTransak決済サービス企業Transakは21日、従業員のラップトップがフィッシング攻撃を受けたことによるデータ漏えいを公表した。
07:25
リップル共同創設者ラーセン氏、15億円分のXRPをハリス氏の支援団体に再び寄付 8月の10倍に
リップル社の共同創設者であるクリス・ラーセン氏はカマラ・ハリス氏を支援する「Future Forward」に仮想通貨XRPで新たに1,000万ドル(約15億円)を寄付した。
06:35
ソラナミームコイン「MEW」、韓国取引所アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所であるアップビットは21日、ソラナ基盤の猫をモチーフにしたミームコイン「MEW」で、韓国ウォンの通貨ペアを新たに増やした。これによって流動性が強化される見込みだ。
06:20
VanEckのソラナ指標連動証券、欧州でステーキングによる複利を導入 
米大手資産管理会社VanEck(ヴァンエック)は21日、欧州で提供するしているソラナの指標連動証券に、ステーキング報酬の仕組みを新たに導入し、複利の恩恵を提供し始めた。
10/21 月曜日
16:40
米大統領選 クジラによるポリマーケット操作懸念、Kalshi CEOが否定
米大統領選を2週間後に控え、ポリマーケットでのトランプ氏勝利の確率が急上昇し市場操作の懸念が高まったが、予測市場KalshiのCEOが強く反論。規制された米国人向け市場との違いと予測市場の意義について解説した。
11:57
欧中銀エコノミスト警告「ビットコイン価格が上昇し続ければ社会の分断に」
欧州中央銀行のエコノミストがビットコイン価格上昇による社会分断を懸念。仮想通貨コミュニティは批判的見解を示す。
11:48
ステーブルコイン決済市場にらむ 米Stripe、11億ドルでBridgeの巨額買収成立か=報道
決済大手Stripe関係者がステーブルコインプラットフォームBridgeを11億ドルで買収完了を示唆した。暗号資産業界最大の取引とも称され、仮想通貨決済の主流化を加速する可能性がある。
11:03
「強気の10月」ビットコイン7万ドル目前、ETFに資金純流入続く
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが7万ドルに接近している。ETFへの20億ドル資金純流入とオプション取引承認などが後押し。強気の10月現象や米大統領選の影響など、仮想通貨市場の最新動向をまとめた。
10:54
ApeChainメインネット立ち上げ、クロスチェーンブリッジ発表  エイプコイン急騰
著名NFTコレクションBAYC関連のApeChainメインネットがローンチ、クロスチェーンブリッジも発表。仮想通貨エイプコイン価格が2倍に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧