カバー取引先を追加
国内の暗号資産(仮想通貨)取引所bitFlyerが、デリバティブ取引においてカバー先としてセーシェル共和国に拠点を置く大手中華系取引所OKExの関連企業を追加したことが分かった。
カバー取引先の追加に伴い契約締結前交付書面の改定が通知された。また、bitFlyerのデリバティブ取引において契約書上でカバー取引先の項目が確認できたのは今回が初と見られる。
改定後の内容は以下の通りとなる。
- 当社は、お客様との取引から⽣じる価格変動リスクを回避するため、カバー取引を行っております。当社のカバー取引先は以下のとおりです。
- 商号:Aux Cayes FinTech Co. Ltd (セーシェル共和国法人)
- 業務内容:Trading
カバー取引とは、リスクヘッジとして注文の引き受け手が行う取引を指す。顧客から受けた注文を相殺するため、他の金融機関(取引所)で同等の注文を行う。
例えば、顧客が大口のビットコインの売り注文を出すと、取引所はカバー取引で同等の売り注文を他の取引所(カバー取引先)に出す。収益を得ることのみを目的としてリスクを取って行われるプロップ取引とは異なるという。
OKExの運営企業か
新しく追加された取引先のAux Cayes FinTech.Co.Ltdはグローバル取引所OKExの関連企業と見られる。
OKExのサービス利用規約によると、OKExにおいてAux Cayes FinTech.Co.Ltdによって提供されるサービスは、暗号金融資産におけるC2C(P2Pのマッチングサービス)、中央集権型取引所、証拠金貸付、先物を通じたスポット取引とされている。(*OKEx Perpetual Swap Trading (the “Service”) is a Virtual Financial Asset (VFA) derivative trading service launched by Aux Cayes Fintech Co. Ltd. (hereinafter “OKEx”). It is designed, managed, and operated by OKEx.)
また、デジタルウォレットサービスも提供し顧客の暗号資産の管理も担っているなど、同社はOKExの中核業務を担っていると見られる。