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米FinCEN、仮想通貨ウォレット規制案に対するパブコメ募集を再開

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米財務省、規制案のコメント受付を再開

米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は、先週終了した暗号資産(仮想通貨)ウォレット規制案に対するパブリックコメント提出期間を再開する方針を明らかにした。

FinCENは、昨年12月18日に仮想通貨ウォレットに関する規制案作成通知(NPRM=Notice of Proposed RuleMaking)を発表、23日に公式サイトで72ページに及ぶ文書を公開。この文書公開時より15日間のパブリックコメント受付期間が設定されたが、クリスマス・新年の休暇にかかる時期であり、実質は6営業日しか設けられていない点が仮想通貨界隈から非難を浴びた。

しかし、蓋を開けてみると1月7日のコメント提出期間までに、7500件を超えるコメントが殺到。圧倒的多数の関係者がこの規制案を問題視している姿勢が判明した。FinCen側は業界関係者からの「強固な反響」を踏まえ、パブリックコメント期間を再開する決断に至った。

2つのコメント期間を設定

FinCENが提案した規制では、自己ホスト型ウォレット宛の3000ドル(約31万円)を超える引き出しに関して、暗号資産サービスプロバイダー(VASP)に顧客や送金先の情報確認の強化を要求。さらに1万ドル(約104万円)を超える取引に関しては、FinCENへの報告義務が課される。

FinCENは今回、前者の提案に対して45日間のコメント期間を、後者に関しては15日間のコメント期間を追加設定すると発表している。

規制案の詳細文書は米国時間1月15日に政府の連邦広報サイトで公開される予定だ。

仮想通貨コミュニティからの批判

FinCENの仮想通貨ウォレット規制案に対しては、既に仮想通貨業界の内外から多数の批判の声が上がっていた。

仮想通貨取引所

取引所関係では、大手のコインベース、クラーケン、ジェミニなどがFinCENに書簡を送り、規制の曖昧さや技術的中立性の欠如、準拠には技術的に困難である点、またコメント提出期間の不当な短さなどを指摘した。

決済企業

また決済サービス大手のSquare社は、この規制案は「金融包摂を阻害し、実務上の問題を発生させ、恣意的で不必要に負担が大きい」ため、伝統的な金融機関により有利な「不平等な競争の場」を生むことになると訴えた。その結果、米国におけるイノベーションが阻害され、雇用の機会も失われると批判していた。

ベンチャーキャピタル

一方、VC大手のアンドリーセン・ホロウィッツ社(A16z)はFinCENに公式書簡を送るとともに、同社のジェネラル・パートナーKatie Haun氏が、現在金融業界のどのセクターにも課せられていない報告義務を仮想通貨業界に課す不平等な規制だと訴えた。また、明確性に欠け、意図した正当な範囲を遥かに超える広範囲に渡る規制となり、その法的および政策的根拠がないと批判した。

業界および関連団体

米ブロックチェーン協会は、FinCENの規制案は明確な欠陥があるとして下記の4点を挙げた。

  • 銀行秘密保護法を拡大解釈して、取引相手の個人情報の収集を含める前例のない、未検証のルール
  • マネーサービス事業者がこのルールに準拠することは難しい
  • 重要なプライバシー権の侵害であり、米国民のデータセキュリティリスクを考慮していない
  • イノベーションを阻害する

デジタル時代のプライバシー保護を求める団体「Fight for the Future」は、個人の金融取引に対する監視が強化されることに対して疑問を呈し、次のようにコメントした。

「金融監視が常態化していることは、それを正当化するものではない。仮想通貨は過去の悪用された慣習から離れた進化であるべきだ。」

米議員からも非難の声

仮想通貨推進派として知られる共和党のWarren Davidson議員やTom Emmer議員など8名の下院議員や、Tom Cotton上院議員は、15日間ではなく60日間のコメント期間を設け、新しい規制案への見直しを求める公開書簡を財務長官に提出していた。

関連:米議員が書簡を提出、財務省の仮想通貨ウォレット規制強化懸念

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