はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン上昇トレンド復帰への切っ掛けなるか、雇用統計など経済指標にも注視 bitbank寄稿:仮想通貨週次市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の相場の動きは

ビットコイン(BTC)は先週から日足で10連続の陽線を記録し、31日になって価格は450万円を突破した。

アマゾンのビットコイン決済導入計画は否定されたものの、マイクロストラテジー社がビットコイン投資を継続すると発言するなど、ポジティブなニュースも出ている。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

8/6(金)終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

CoinPostで作成

月初来騰落率

CoinPostで作成

年初来騰落率

CoinPostで作成

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

7/31〜7/6のBTCチャート

出典:TradingView

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週のビットコイン(BTC)対円相場は、直近2週間に及んだ上昇から一服の様相。6日正午時点で、440万円台前半で推移している。

週前半のBTCは要人発言が相次ぎ上値の重い展開。週明けのシカゴマーケンタイル取引所(CME)のBTC先物取引開始と同時に450万円を割り込むと、3日朝方に米連邦準備理事会(FRB)のウォーラー理事がCNBCとのインタビューで、「早期且つ急速」な債券購入額縮小(テーパリング)の支持を表明し、早くて10月には開始できるとの見方を示した。

同日には米証券取引委員会(SEC)のゲンスラー委員長がブルームバーグとのインタビューで、ICO、DeFi、レンディングなど、暗号資産(仮想通貨)業界の広い分野において投資家保護が欠けていると指摘。さらに同氏は、この日行われたアスペン・セキュリティー・フォーラムで、仮想通貨市場を無法地帯であることを意味する「ワイルドウエスト」と形容し、BTC相場は4日までほぼ下げ一色となり410万円まで下落した。

しかし、4日のADP雇用統計で月間雇用者数の増加が33万人と市場予想中央値の半数を下回ると、BTCは急反発を演じ、1時間足の200本移動平均線まで戻した。5日の東京時間から欧州市場序盤にかけてはイーサ(ETH)の反落に連れ安となり前日の上げ幅を帳消しにする場面もあったが、イーサリアムのロンドン・ハードフォークが実装されるとETHの反転上昇に連れ高となり450万円にタッチ。

足元では対ドルで節目の4.1万ドル水準でやや上値を重くしているが、1時間足の200本移動平均線がサポートに転じ、底堅い推移となっている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

今週、米金融当局者でテーパリングについて発言したのはウォーラーFRB理事だけでなく、4日の米時間にはクラリダFRB副理事、セントルイス地区連銀のブラード総裁とダラス地区連銀のカプラン総裁も早期テーパリング開始を支持する発言をした。

先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、パウエルFRB議長が経済について「今後数回の会合で進捗を精査する」とし、性急な引き締めは行わないことを示唆したこともあり、テーパリング開始時期の決定にはまだ時間がかかるかと思ったが、FRB内で意見の相違があるようだ。

中でも、ウォーラーFRB理事は10月にテーパリングを開始する条件として、「8、9月に80万人台の雇用者数増加」を挙げており、6日の雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想の通り80万人台に乗せるか否かで、BTC相場の明暗を分けるかと指摘される。

チャート上では、BTCは5月から続く中期レンジの上限ブレイクが視野に入ってきており、今夜の雇用統計が追い風となれば上昇トレンド復帰への切っ掛けともなろう(第2図)。ただ、雇用統計が上振れとなれば、テーパリング前倒し懸念とレンジブレイク失敗に対する失望売りで安値を広げる公算が高いと言え、目先の相場の方向感は雇用統計次第と見ている。

【第2図:BTC対円チャート(日足)】出所:bitbank.ccより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回レポート:三役好転目前のビットコイン、来週も気の抜けない1週間となるか

関連:ビットコインの高騰理由を解説、加速する資金流入に「3つの要因」

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/15 月曜日
17:41
分散型AIトークンのFET、 Binance Japanで取扱い開始【国内初】
Binance Japanが国内初となるFET(Artificial Superintelligence Alliance)の取扱いを開始。本記事ではASIアライアンスの概要、FETの用途、将来性、想定されるリスクを解説する。
16:45
なぜSBI新生銀行は投資家に選ばれる? 圧倒的優位性を持つ「SBI証券」との連携メリットを解説
SBI新生銀行が投資家に選ばれる理由は、SBI証券との圧倒的な連携メリットにあります。預り金自動スィープサービスで入金操作不要、年4.2%の高金利預金で待機資金を運用。IPO投資、NISA口座、資産一元管理まで、他の銀行では実現できない理想的な投資環境を徹底解説。
14:36
リップル決済、欧州初の銀行採用 スイスのAMINA銀行と提携
リップルがスイスのAMINA銀行と提携し、欧州初のリップル決済導入を実現。ブロックチェーンと従来の銀行システムを統合し、ほぼ即時の国際送金サービスを提供。両社の協力関係はステーブルコイン保管から決済へと拡大。
13:44
イーサリアム「フサカ」実装直後にPrysm障害、1.8億円の報酬損失が判明
イーサリアムの大型アップグレード「フサカ」実装直後、Prysmクライアントでバグが発生し382ETH(約1.8億円)の報酬機会が失われたことが判明し、ネットワークの堅牢性においてクライアント多様性の重要性が再確認された。
13:22
英国、2027年に仮想通貨規制を本格導入へ 政治献金も禁止方針
英国財務省が2027年施行予定の仮想通貨規制案を策定中。英国金融行動監視機構の監督下で取引所やウォレット企業に透明性基準を義務付け、消費者保護を強化。仮想通貨による政治献金も禁止へ。
10:50
ストラテジー、ナスダック100指数への残留決定 ビットコイン買い増しの意欲示す
世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーのナスダック100指数への残留が決定した。セイラー会長はビットコイン追加購入への意欲を示唆している。
10:41
日銀30年ぶりの0.75%利上げ見込み 仮想通貨市場への影響は?
日本銀行が12月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる方針。30年ぶりの高水準となる利上げが、円キャリートレード巻き戻しを通じてビットコインなど仮想通貨市場に与える影響を分析。米FRBのQT終了による影響緩和の可能性も解説。
10:10
2025年末までに済ませておきたい仮想通貨に関する税金と確定申告への準備|Gtax寄稿
仮想通貨の税金の仕組みと、年末までにできる節税対策を解説。損益圧縮やふるさと納税・iDeCoの活用法、確定申告に向けた取引履歴・経費の整理ポイントをまとめています。
08:50
米SEC、個人投資家向けの仮想通貨保管ガイドラインを提示 姿勢転換示すか
米証券取引委員会が個人投資家向けにビットコインなど仮想通貨を保管する方法に関して推奨事項を提示した。ウォレットの選び方やカストディアン選定の注意点を解説している。
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧