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金相場1年半ぶりの過去最高値迫る、2月のNFT市場一服でイーサリアム「ガス代」は沈静化

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界情勢と仮想通貨市況

ウクライナ情勢が深刻化する中、軍事侵攻を進めるロシアに対する経済制裁に伴う原油高の影響でインフレ懸念が高まり、避難資産に資金が流入している。

資源大国であるロシア発の供給難に陥るとの見方から、穀物や金属など関連商品が高騰した。中でも、ステレンス鋼や半導体、電気自動車(EV)で欠かせない「ニッケル」の先物価格は、2営業日で250%以上も急騰し、英ロンドン市場で取引停止になる場面があった。

また、8日の米NY先物市場では、安全資産とされる金(ゴールド)価格が大幅上昇。1オンス=2070ドルに達した。

XAU/USD週足

2000ドル台に達するのは1年半ぶり。20年8月に記録した過去最高値2075ドルに迫る高騰となった。

ビットコイン相場

9日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は、前日比2.5%の457万円(39,487ドル)で推移。

BTC/USD日足

暗号資産相場はナスダックなどの米株指数と順相関、金市場と逆相関傾向にあるが、昨日は金相場・BTC相場共に上昇するなど変化の兆しが見受けられた。下値を買われ、年初以来エクスポージャー縮小で様子見基調にあった投資家による一定の買い戻し意欲が伺える。

リスク資産の性質を強く帯びながら、デフレ性質を持ち合わせたオルタナティブ資産として”有事のビットコイン”としての立ち位置を確立できるか真価が問われそうな局面と言えるかもしれない。

世界的にインフレ(物価高)が進めば、米ドルなど法定通貨の価値は相対的に目減りすることになるからだ。

関連:「有事のビットコイン」説復活なるか、BTC相場はさまざまな意味で重要局面

3月15〜16日に予定される米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるFRB(米連邦準備制度)の政策金利引き上げや、戦争の悪材料は概ね織り込んでいるようにも思えるが、ロシアのプーチン大統領は「核の使用」を示唆して威嚇するなど強硬姿勢を崩しておらず、相場の不確実性は依然高い。

アルトコイン市場では、リスク(LSK)が前週比16.9%高となり、国内上場銘柄では独歩高に。

週間騰落率

ガス代が沈静化

イーサリアム(ETH)の取引手数料(Gas代)は、21年8月以来の半年ぶりの低水準となっている。

出典:CoinMetrics

ウクライナ情勢を巡る地合いの旧悪化に伴い投資家心理が冷え込み、今年1月まで過熱していたNFT(非代替性トークン)市場への関心が後退した影響が背景にあるものと見られる。

DuneAnalyticsによれば、最大手NFTマーケットプレイスであるOpenSeaの取引量は前月比-27%となったが、依然として高い水準を維持している。

OpenSea出来高

チェーン別では、イーサリアム(ETH)取引量が前月比33%減、ソラナ(SOL)が61%減、テゾス(XTZ)が55%減、P2EゲームのAxie InfinityのRoninが38%減となった。

一方、Flowブロックチェーンは、前月比83%増となった。Flowはブロックチェーンゲーム黎明期に一世を風靡したクリプト・キティ(CryptoKitties)など、業界のフロンティアとして知られるDapper Labsが開発する

世界最大手の総合格闘技団体である「UFC」のコレクティブルNFT「UFC Strike」ローンチのほか、米プロアメリカンフットボール「NFL All Day」のクローズドβ、マーケットプレイス「Blocto Bay」台頭などが要因にある。

Dapper Labsは、過去にもNFTトレーディングカードゲーム「NBA Top Shot」でも巨大な取引高を生み出した。

国内企業では、モンスターストライク(モンスト)を輩出したミクシィが昨年11月、Dapper Labsとの業務提携を発表している。Dapper Labs社がブロックチェーン技術や運営ノウハウ、開発支援等を提供するという。

関連:ミクシィ、NFT領域で先行するDapper Labsと業務提携

なお、OpenSeaは今年1月、シリーズCの資金調達ラウンドで3億ドルを調達し、時価総額133億ドル(1.5兆円)の市場価値があることを発表した。

同ラウンドは、ベンチャーキャピタル(VC)のParadigmとCoatueが主導。とりわけ、暗号資産市場でプレゼンスを高める大手VCのa16zは、シリーズAとシリーズBの両方に参加している。 

関連:「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

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