はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

利上げ懸念強まりビットコイン失速、来週は指標主導の値動きに注意|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週(14日〜21日)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

14日〜21日レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は290万円周辺で横ばい。直近4週間ほどでは、外国為替市場でのドル高円安の加速で安値を切り上げるチャートとなっているが、BTCの対ドル相場は横ばいとなっている。

週明けのBTCは、14日に就任したハント新英財務相が、英市場の混乱の発端となった税制改正案のほぼ全撤回を発表し、リスクオンムードが広がると、米経済指標の下振れによる利上げペース鈍化期待も後押しとなり290万円を回復した。一方、米企業決算シーズンが本格化する中、金融機関向けに暗号資産(仮想通貨)交換業を営むシルバーゲート(SI)が、前年同四半期比で出来高が約半減したことを明かすと、株価が20%超の暴落を演じBTC相場も連れ安となった。

週央には、1.9万ドル水準(約285万円)付近で下げ止まるも、英・欧インフレ指標の上振れが重石となる中、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げを警戒し米長期が4.1%台に乗せ、リスクオフムードが広がった。ただ、BTC相場はオプション市場で建玉(OI)が集中する1.9万ドル周辺では押し目買いが入り底堅さを印象付けると、トラス英首相の電撃辞任に支えられた欧州株の上昇を味方に再び290万円を試した。

しかし、20日の米時間にフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が利上げ継続に意欲を示し、昨今のインフレ減速ペースには失望しているとの旨の発言をしたことで市場の警戒感は加速し、米長期金利は4.2%に乗せ、BTC相場の上値を圧迫した。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

今週は米国の住宅関連指標で需要後退やその他の経済指標で景気減速のサインが見られたが、市場は11月2日に迫る米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒感を強めており、米長期金利は14年ぶりの高水準を記録した。

先月までの市場はFRBの利上げペース減速に対する期待感が先行し、結果的に失望感から売りが入っていたが、直近のFF金利先物市場では、12月にも75ベーシスポイント(bp)の利上げ織り込みが進み、来年2月には25bpの利上げで政策金利の誘導目標上限が5%となる予想が過半数となっている。

ただ、9月FOMCでの来年末の政策金利着地みとしが4.6%であることや、FRB内でも景気への影響を懸念しやや慎重さを窺わせる発言が挙がってきており、来月のFOMC後にはリスク回避姿勢が巻き戻る結果となる可能性が指摘される。

もっとも、FOMCを通過するまでは市場の警戒ムードは続くと指摘され、来週のBTC相場も概ね方向感に欠ける展開が想定される。ただ、週後半28日には、仏独など欧州諸国の国内総生産(GDP)に加え、米9月個人消費支出(PCE)の発表を控えており、この日の海外時間からは指標主導の値動きに注意したい。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:ビットコインはダウ理論の下降トレンドから脱するか、来週はベージュブックに注目

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。
08:10
ETH財務企業ビットデジタル、25年2Qに黒字転換
ビットデジタルは2025年2Qの決算を発表。仮想通貨イーサリアムの保有量やステーキング量も報告し、今後もイーサリアムの買い増しを継続すると説明した。
07:30
DeFiデベロップメント、ソラナ保有量387億円相当に拡大
ソラナ特化型財務戦略企業DeFiデベロップメントが2200万ドルで11万SOL追加取得。総保有量142万SOLで1株あたり0.0675SOLに増加。
06:30
ビットマイン、186億円相当イーサリアムを追加取得
ETHトレジャリー企業ビットマインが過去2時間でギャラクシー・デジタルのOTCアドレスから大口ETH移転を受領。総保有量120万ETHから拡大継続。
06:00
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンク、四半期決算で大幅赤字
仮想通貨イーサリアム財務戦略企業シャープリンク・ゲーミングが第2四半期決算で大幅赤字。ETHステーキングに関する8780万ドルの非現金減損が損失の大部分を占める。
05:35
米FRB、仮想通貨監督の特別プログラムを終了 トランプ政権の規制緩和受け
米連邦準備制度理事会が2023年開始の仮想通貨・フィンテック特別監督プログラムを終了し、通常監督へ統合。トランプ政権の規制緩和方針が牽引。
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧