香港証取でビットコイン先物ETFが上場
サムスン投資部門の香港支社である「サムスンアセットマネジメント(SAM HK)」は12日、香港証券取引所(HKEX)でビットコイン先物ETFをローンチした。13日から取引が開始される。
「サムスンビットコイン先物アクティブ ETF(FA SAMSUNG BTC)」は、米CME(シカゴマーカンタイル取引所)のビットコイン先物およびマイクロビットコイン先物に投資する金融商品で、ビットコイン現物ではなくBTC価格へのエクスポージャーを得るもの。
これにより、現物の秘密鍵流出などハッキングリスクなどを回避しつつ、米国時間ではなくアジア時間に合わせて売買できるメリットがある。香港はアジア圏でビットコイン先物ETF取引ができる唯一の市場。
香港証券先物委員会は同ETFを23年1月9日に承認した。香港証取で上場される仮想通貨関連のETFとしては3つ目となった。昨年には、「ブロックチェーンテクノロジーETF」と「アジアパシフィックメタバースETF」が上場している。
SAM HKのパク・ソンジン社長は、香港はアジアでビットコイン先物ETFを取引できる唯一の市場だと述べている。
サムスンビットコイン先物アクティブETFは、先物ETFを長期間運用してきたサムスンアセットマネジメントのノウハウとリスク管理経験が反映された競争力のある商品だ。ビットコインに関心の高い投資家に新しい選択肢になるだろう。
22年12月には、中国の大手資産管理会社「南方基金」の子会社CSOP Asset Managementが提供する「CSOPビットコイン先物ETF」と「CSOPイーサリアム先物ETFがリリースされた。CSOPビットコイン先物ETFは上場初日に1億2,288万円の出来高を計上した。
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サムスンアセットマネジメント香港支社
サムスンアセットマネジメント香港支社(SAM HK)は政府系ファンドや大規模な年金基金など、韓国の主要機関投資家の資金運用を担う。運用資産約30兆円(2,334億ドル)で韓国最大の資産運用会社サムスンアセットマネジメント、その香港支社として2007年11月に設立された。
SAM HKは22年6月、ブロックチェーン関連企業に投資するアジア初のブロックチェーンETF、「サムスンブロックチェーンテクノロジー ETF」と、アジア地域のメタバースプロジェクトに投資する「サムスンアジアパシフィックメタバースETF」を発表していた。
ビットコインETFは、ビットコイン(BTC)の市場拡大および流動性の向上に寄与する投資商品として数年前から業界に期待されてきた。米国ではSEC(証券取引委員会)に却下され続けていたが、ビットコイン先物のETFは21年10月に初めて承認された。
なお、VanEckやBitwise社など複数の投資企業が「ビットコインETF(現物)」の申請を試みているが、SECの方針では、「市場操縦のリスク」や「機関レベルのカストディの欠如」などを理由に非承認判断が続いている。