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米司法省、マウントゴックス事件の容疑者を特定・起訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

10年越しにハッキングの容疑者起訴へ

米司法省は9日、2014年に経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt.Gox)のハッキングなどを行ったとしてロシア人2人を起訴した。

ニューヨーク州南部地区の裁判所に提出された起訴状によると、ロシア国籍のアレクセイ・ビリュチェンコ被告(43)とアレクサンドル・ヴェルナー被告(29)は、マウントゴックスをハッキングして約64万7,000ビットコインを盗んだとされる。また、このビットコインを資金洗浄した容疑もかけられている。

ビリュチェンコ氏はマウントゴックスから不正に得た資金を使って、サイバー犯罪者の資金洗浄を行っていた不正な仮想通貨取引所BTC-eの設立に協力したともされる。

マウントゴックスがハッキング被害を受けたのは2011年のことだ。10年以上経ってから、ようやく容疑者の立件が行われた形だ。

なお、マウントゴックスは債権者へ資産を弁済する準備を進めているところである。

関連:マウントゴックス、債権者の弁済情報の登録期限が満了 弁済開始の準備へ

マウントゴックスとは

2010年から2014年にかけて運営された、東京を拠点とする仮想通貨取引所。ハッキング被害によって閉鎖しており、これをきっかけにして、取引所がハッキングされたり、誤送信などで仮想通貨を失ったりすることを「GOXする(ゴックスする)」と呼ぶ慣習が生まれた。

▶️仮想通貨用語集

ニューヨーク州南部地区のダミアン・ウィリアムズ連邦検事は、次のようにコメントした。

容疑者らは当時としては斬新な技術だった仮想通貨をハッキングにより大量に盗み、洗浄することで法の裏をかくことができると考えていた。

しかし、今回我々は彼らの容疑を明らかにした。このことは、我々にはこうした人物たちの計画がどれほど複雑であっても、裁判にかけられるまで粘り強く追求する能力があることを示している。

FBIサイバー部門のブライアン・ヴォーンドラン副長官も、「FBIは米国政府や国際パートナーと協力し、悪意のあるサイバー攻撃者がどこに住んでいるかを問わず執拗に追跡していく」と述べた。

不正な仮想通貨取引所も運営か

ビリュチェンコ被告とヴァーナー被告および彼らの共謀者は、2011年9月から2014年5月頃までの間に、マウントゴックスから、その顧客の資産として預けられていたビットコインの大部分に相当する約64万7,000枚(現在のレートで約2.4兆円)のビットコインを盗んだとされる。

さらに、主に他の2つのオンラインビットコイン取引所のアカウントに関連付けられたビットコインアドレスを通じて、盗んだビットコインの大部分を洗浄した容疑だ。

さらに別件で、カリフォルニア北部地区に提出された起訴状によると、ビリュチェンコ氏は2011年から2017年にかけて、世界中のサイバー犯罪者が違法行為による犯罪収益を転送、洗浄、保管する不正な取引所BTC-eを運営していた。

この取引所は、2017年7月に法執行機関によって閉鎖されている。

それまでに、世界の100万人以上のユーザーにサービスを提供し、数十億ドル相当の取引を処理していた。数多くのハッキング事件、ランサムウェア事件、個人情報盗難計画、公務員汚職、麻薬流通組織などから犯罪収益を受け取っていた形だ。

今回の事件の捜査には、米国の様々な組織が参加している。連邦検察局、FBI、米シークレットサービス犯罪捜査部門、国土安全保障捜査局(HSI)、国税庁刑事捜査局(IRS-CI)などが協力していた。

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