はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨カストディPrime Trustが事実上破綻 ウォレットへのアクセス喪失か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

プライムトラストの管財人任命を要請

米国ネバダ州金融機関局は26日、同州第8司法地区裁判所に対し、暗号資産(仮想通貨)カストディ企業Prime Trust(プライムトラスト)の管財人選任を申し立てた。

プライムトラストが安全・健全でない方法で運営されており、債務超過に陥っていると判断して、この措置を行う形だ。

金融機関局は、プライムトラストの日常業務を引き継ぎ、同社のすべての財務状況を徹底的に調査して、その顧客を保護するための最善の選択肢を決定できるような管財人を任命することを裁判所に求めている。

その際には、経営再建を行い会社を民間経営に戻すか、事業を清算するか、両方の選択肢があるとも述べた。

金融機関局は21日、プライムトラストの財政状況が悪化しているとして、顧客から新たな資産を受け入れることを停止するよう命じていたところだ。今回の動きはこれに続くものとなる。

関連米カストディ企業Prime Trustに停止命令 出金対応できず

カストディとは

投資家の代わりに資産を保有・管理することを指す。仮想通貨以外の資産にも広く使われる用語。資産の保管や売買に係る決済、また元利金・配当金の受領や議決権行使など、幅広い業務を代行するサービスを指す。カストディを行う企業を「カストディアン」と呼ぶ。

▶️仮想通貨用語集

金融機関局が、26日に裁判所へ提出した文書によると、プライムトラスト・グループは顧客に対して法定通貨で約122億円(8,500万ドル)以上の負債を抱えており、手元にある現金は約4.3億円(約300万ドル)しかない状況だ。

また、仮想通貨についても顧客に対して約99億円(6,900万ドル)以上の負債を抱えている一方、手元に保有しているのは約98億円(約6,800万ドル)の仮想通貨であり、こちらも負債が超過している。

このため金融機関局は、プライムトラストが顧客からの出金要請すべてに応じることはできないと判断した。

仮想通貨ウォレットへのアクセスを喪失

ネバダ州当局によると、プライム・トラストは2021年12月、同社が仮想通貨を保管していたデジタルウォレット、およびその中の仮想通貨にアクセスできなくなっていた。

その後、プライムトラストは、アクセスできなくなった分の仮想通貨を補うため、顧客の資金を使って仮想通貨を追加購入したが、同社は今も、問題のウォレットにアクセスできていない状況だ。

背景として、プライムトラストは2019年に、仮想通貨セキュリティプラットフォームのFireblocksとウォレットで契約を結んでいたが、このプラットフォームで新たにウォレットを作成するのが困難になったため、別途デジタルウォレットを作成して資産を保管していた。

さらに、ネバダ州当局の提出書類によるとプライムトラストは約17億円(1,200万ドル)の資本赤字を抱えている。当局は裁判所に対し、プライムトラストがその資産を処分したり取引を行ったりすることを禁止するよう求めた。

提出文書では、プライムトラストの取締役会と暫定CEOも、管財人を任命することに同意している。

Abraの事例

最近の仮想通貨企業経営危機の事例では、プライムトラストの他、仮想通貨・株式の投資アプリなどを提供していた「Abra(アブラ)」の例がある。

米テキサス州証券委員会は15日、アブラに対して証券詐欺や、財務情報の隠蔽があったとして訴訟を起こした。アブラが2023年3月31日時点で、破産状態または破産寸前であるとも申し立てている。

関連仮想通貨投資アプリ「アブラ」、破産寸前か 州当局が提訴

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/16 土曜日
13:45
トランプ一族支援のアメリカンビットコイン、日本・香港企業買収を検討
ドナルドJrとエリック・トランプ氏が支援する米仮想通貨マイニング企業アメリカンビットコインが、日本と香港の上場企業買収を検討中。マイケル・セイラー氏の戦略に倣い企業財務でビットコイントレジャリー企業を目指す。
13:18
仮想通貨取引所ジェミナイがIPO届出書公開 リップル社からの信用枠も設定
米仮想通貨取引所ジェミナイがナスダックへの上場申請書類を公開した。2025年上半期は純損失が拡大も、リップル社から信用枠も確保している。
11:20
ニューヨーク州議員、仮想通貨取引に0.2%課税法案を提出
ニューヨーク州議会のフィル・ステック議員が仮想通貨取引に0.2%の物品税を課す法案を提出。ビットコインやNFT取引が対象で年間1億5,800万ドルの税収を見込む。
10:15
米司法省、ランサムウェア攻撃容疑者から約4億円の仮想通貨を押収
米司法省がランサムウェア攻撃容疑者から280万ドル超の仮想通貨を押収した。トランプ大統領のビットコイン・仮想通貨準備金政策により、政府が備蓄資産に加える可能性もある。
09:50
ヒューマファイナンス、Eコマース販売者向け当日決済ソリューションを発表
ソラナ基盤のPayFiネットワークを運営するヒューマファイナンスがArf、Geoswift、PolyFlowと提携し、世界大手Eコマースプラットフォーム販売者向けの即時決済サービスを開始。
08:10
ETH財務企業ビットデジタル、25年2Qに黒字転換
ビットデジタルは2025年2Qの決算を発表。仮想通貨イーサリアムの保有量やステーキング量も報告し、今後もイーサリアムの買い増しを継続すると説明した。
07:30
DeFiデベロップメント、ソラナ保有量387億円相当に拡大
ソラナ特化型財務戦略企業DeFiデベロップメントが2200万ドルで11万SOL追加取得。総保有量142万SOLで1株あたり0.0675SOLに増加。
06:30
ビットマイン、186億円相当イーサリアムを追加取得
ETHトレジャリー企業ビットマインが過去2時間でギャラクシー・デジタルのOTCアドレスから大口ETH移転を受領。総保有量120万ETHから拡大継続。
06:00
イーサリアムトレジャリー企業シャープリンク、四半期決算で大幅赤字
仮想通貨イーサリアム財務戦略企業シャープリンク・ゲーミングが第2四半期決算で大幅赤字。ETHステーキングに関する8780万ドルの非現金減損が損失の大部分を占める。
05:35
米FRB、仮想通貨監督の特別プログラムを終了 トランプ政権の規制緩和受け
米連邦準備制度理事会が2023年開始の仮想通貨・フィンテック特別監督プログラムを終了し、通常監督へ統合。トランプ政権の規制緩和方針が牽引。
08/15 金曜日
19:30
スイ(SUI)2025年の価格予想と成長の鍵|リスク・注目点は?
暗号資産(仮想通貨)スイ(SUI)の2025年価格予想や将来性を徹底解説。VanEckの16ドル予測、現物ETF申請、技術的特徴、投資リスクまで網羅。国内取引所比較や最新エコシステム情報も掲載。
17:21
Base Appとは?コインベースのWeb3アプリの使い方を徹底解説
CoinbaseのBase Appの特徴、始め方、エアドロップの可能性を詳しく解説。Web3スーパーアプリとして進化するBase Appで、ソーシャル・決済・DeFi機能を一つのアプリで体験。国内取引所からの送金方法も完全ガイド。
16:00
TRON創設者ジャスティン・サンが語るWeb3の未来|WebXスポンサーインタビュー
大規模カンファレンス「WebX 2025」のタイトルスポンサーとしてブース出展を決めた、TRONのジャスティン・サン(Justin Sun)独占インタビュー。80億人の金融自由実現に向けたビジョンと、日本のWeb3市場への期待、WebX 2025参画について聞く。
16:00
xStocksとは?仕組みと活用例をわかりやすく解説
xStocks(エックスストックス)はAppleやTeslaなど米国株をブロックチェーン上でトークン化し、24時間365日取引可能にした革新的サービス。DEXでの購入方法、リスク、税務上の注意点まで初心者向けに詳しく解説します。
14:20
コインベース、メタマスクユーザーのUSDC手数料をBase上で半額に 
米大手取引所コインベースは、決済プラットフォームMercuryoと提携し、MetaMaskユーザーのUSDC購入手数料を50%削減する。また、USDCを発行するCircle社はステーブルコインに特化したL1ブロックチェーンの開発計画を発表。USDCのエコシステム拡大につながると期待されている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧