ビットコインの強気サイクル
Matrixport Researchは、仮想通貨ビットコイン(BTC)が2024年4月までに現在の最高値である63,140ドルに近づき、年末までには125,000ドル(約1835万円)に達すると予想している。この分析は、ビットコインの過去の価格データと、地政学的、マクロ経済的な要素を踏まえたものだ。
30日に公開されたレポートは、2014年と2018年に見られた弱気市場の後に続いた、それぞれ3年間の強気市場を強調している。2014年の弱気市場(-58%)の後には3年間の強気市場が続き、2018年の-72%の弱気市場後も同様のパターンが見られた。
2022年の-65%の弱気市場の後も、このパターンが繰り返される可能性が高いとされ、2023年はその最初の年として+123%の増加が見込まれている。実際に、執筆時点でビットコインは年初来131%高に達している。
ビットコインのマイニング報酬が半減する年は、市場にとって強気な年であるとの歴史的なデータがある。2012年(+186%)、2016年(+126%)、2020年(+297%)がその例で、各半減期前に価格が+200%上昇するという仮定に基づき、Matrixportはビットコインが2024年末までに125,000ドルに達すると予想している。
マイナーは半減期に備えてビットコインを蓄積する傾向があると考えられており、仮想通貨取引所Bitfinexのオンチェーンデータ分析によると、ビットコインマイナーは2023年5月27日以降、蓄積の傾向が顕著に増加していることが示されている。
ビットコインの半減期は約4年ごと、または21万ブロックごとに発生し、マイニング報酬が減少することでBTCの発行ペースを鈍化させ、資産価値の増加を促す可能性がある。次回、4回目となるビットコイン半減期は2024年4月18日前後に予定されており、マイニング報酬は現在の6.25 BTCから3.125 BTCに削減される。
マクロ経済、地政学的不確実性の影響
Matrixportは、さらに、マクロ経済の動向が影響力のある要因として強調しており、インフレ率の低下がビットコインにとって有利な環境を作り出す可能性があるとしている。連邦準備制度理事会(FRB)による利下げへの方針転換が2024年にビットコインの価格を押し上げる要因になると予測している。
今年10月にMatrixportは、2019年初めにFRBが政策金利の引き上げを一時停止した際、ビットコイン価格は325%上昇したことを強調していた。
Matrixportはまた、地政学的な要因がビットコインの価格動向に影響を与える可能性があると主張した。歴史的な背景として、2015年のギリシャ債務危機や2013年のキプロス金融危機の際にビットコインの需要が増加したと一般的に考えられている。
スタンダード・チャータード銀行も同様に、2024年末までにビットコインが120,000ドルに達すると予測している。この予測は、米国における現物ビットコインETFの早期承認と、BTCへの機関投資の拡大を背景とするものだった。
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