はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

2030年には90兆円規模か、急成長が見込まれる「ゲームFi」市場=レポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

巨大市場に成長する可能性

米市場分析会社Fortune Business Insightsは、ブロックチェーン・ゲーム(ゲームFi)市場に関する市場調査結果を発表。2030年には同市場が90兆円規模にまで成長すると予測した。

レポートによると、2022年の世界のブロックチェーン・ゲーム(BCG)市場規模は約18兆7,850億円(1,286億2,000万ドル)と評価されている。2023年の市場規模は22兆5,590億円(1,544億6,000万ドル)と推計されているが、同社は2030年まで21.8%の複合年間成長率(CAGR)で市場が拡大すると予測し、その規模は約89兆8,000億円(6,149億1,000万ドル)に達すると見込んでいる。

Fortune社は、ゲーム業界全体で暗号資産(仮想通貨)の需要が増加するため、このような大規模な市場の成長を促進する要因となると分析している。

同社は「分散型ゲームの出現はゲーム業界に革命をもたらした」と主張。中でも「ブロックチェーン技術とNFT(非代替性トークン)の融合」は、ゲーマーに新たなゲーム体験だけでなく、ゲーム内アイテムの収益化の機会を提供するなど、「ゲームエコシステムに所有権と価値をもたらした」と指摘した。

成長を抑制するのは

一方、仮想通貨およびNFTに関する規制の枠組みが、BCG開発者とプレイヤーがその可能性を存分に追求する足枷となる懸念があるという。

世界各国でさまざまな規制当局が仮想通貨業界に対する規制を導入しているが、足並みは揃っていない。ブロックチェーン技術の進化と成熟につれ、規制の枠組みも進歩することが見込まれるが、開発者やプレーヤーにとっては不安要素ともなりうる。

関連:国税庁、ブロックチェーンゲームなどのNFT取引課税について重要ガイドライン示す

地域別に見たBGC市場

レポートでは、市場を北米、南米、欧州、中東・アフリカ、アジア太平洋の5つの地域に分類し、それぞれの可能性を分析した。

  • 北米:4兆4,700万円(307億ドル=2022年)とBCG市場最大のシェアを誇る。
    BCゲーマーの仮想通貨保有率(50%)やゲームでの使用に対する関心の高さ(80%)により、この優位性は今後も続く。
  • 欧州:ゲーム開発に対する同地域の政府および大手ハイテク企業による積極的な支援と投資により、顕著な成長が見込まれる。
  • アジア太平洋:中国、日本、韓国に膨大なプレイヤー人口とゲーム開発者が存在することから、今後も高い成長率を維持する。
    Web2ゲーム企業がWeb3ゲーム技術の採用に多額の投資を行っている。
  • 南米、中東・アフリカ:ゲーム業界の成長、Web3開発、地域投資の強化で、BCG市場の成長を推進。スマートフォンの普及がゲーム人口の増加につながっている。

関連「SYMBIOGENESIS」、スクエニ最新NFTゲームの第一章販売情報を公開

侮れないゲームの牽引力

レポートでは、BCGゲームをロールプレイングゲーム(RPG)、マルチプレイヤーゲーム、コレクターゲームに分類。その中で、RPGには「特別なキャラクター、テーマ、追加の武器、アクセサリー」などの機能が備わっているため、ブロックチェーン機能を実装するのに最も適しており、今後、最も高い成長が予想されるとした。

ゲーム内で獲得したアイテムやキャラクターを、ゲーム外で取引するのを可能にしたNFTだが、ブロックチェーン推進協会の岡部典孝理事は、NFTが導入されたBCGが、ブロックチェーン技術の普及に大きな役割を果たすと考えているようだ。

岡部氏は、インターネットの黎明期にはコンテンツ不足が問題視されていたが、ゲームがその状況を一変させたと指摘。現在、主に金融分野で利用されているブロックチェーン技術でも、同じような展開が想定できるとして、次のように述べた。

ゲームがインターネット普及の火をつけたように、NFTゲームがブロックチェーンの利用の裾野を広げる起爆剤になるとみています

昨年、世界の総ゲーム人口は30億人を突破したという。

「安全で透明性のあるトランザクションと革新的なゲームプレイの仕組み」を可能にし、新たな機会を切り拓くことで「ゲーム業界に革命をもたらした」ブロックチェーン技術が、その恩恵を享受しているゲームによって採用が推進される「正の連鎖」が生まれるのか、今後の動きを注視していきたい。

関連STEPN開発のFind Satoshi Lab、次回作「Gas Hero」のクローズドベータテスト開始

CoinPost 仮想通貨初心者向け特集

イチから学ぶ仮想通貨投資、ビットコインの買い方まで徹底解説 どれを買えばいい?仮想通貨(ビットコイン、アルトコイン)銘柄の選び方
人気銘柄別、日本国内の仮想通貨取引所、おすすめ5選 仮想通貨の仕組み【初心者向け図解】暗号技術と問題点について
暗号資産とは|初心者でも5分でわかる仮想通貨の始め方 Twitter投稿が3億円の価値に|大企業も注目する「NFT」の仕組みと可能性
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11:07
ヤーン・ファイナンスのyETH製品に攻撃、約4億5000万円相当が流出
イールド・ファイナンスのyETH製品が攻撃を受け、約4億5000万円相当のETHが流出。攻撃者は無限ミントの脆弱性を悪用し、約1,000ETHをTornado Cashに送金。V2・V3ボールトは影響を受けず、yETH保有者は安全に引き出し可能に。
09:15
中国人民銀行、仮想通貨取引の厳格取締を改めて要請、ステーブルコインも警戒対象
中国人民銀行が仮想通貨取引の取締強化を改めて各当局に要請した。仮想通貨関連活動の再活発化が背景にあるとみられ、ステーブルコインも警戒対象としている。
09:03
コインシェアーズ、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げ
欧州大手のコインシェアーズが、XRP・ソラナ・ライトコインのETF申請を取り下げた。米国市場での大手運用会社への集中により、差別化や利益率確保が困難になるとの懸念を示し、ナスダック上場を控え、仮想通貨関連株式やアクティブ運用戦略など新商品の投入を計画している。
11/30 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、金持ち父さん著者キヨサキのBTC売却やソラナとXRPのETFの好調など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:00
DeFiで株式市場はどう変わる? Progmat齊藤達哉氏が語るオンチェーン金融の未来|独占インタビュー【後編】
Progmat齊藤達哉氏インタビュー後編。議決権付きトークン化株式で日本が世界初となる理由、2028年施行を目指すトークン化法のロードマップ、DeFi・AIエージェントを見据えた将来ビジョンを聞いた。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|個人マイナーのビットコイン採掘成功に高い関心
今週は、個人マイナーのビットコイン採掘成功、JPモルガンによる仮想通貨業界関係者の口座の連続閉鎖、アップビットの約48億円の不正流出に関する記事が関心を集めた。
11/29 土曜日
13:50
米賭けサイトカルシ、無免許スポーツ賭博運営で提訴
ブルームバーグによると米賭け市場のカルシが無免許でスポーツ賭博を運営し、マーケットメイキング手法について顧客を誤解させたとして集団訴訟を起こされた。共同創設者は主張を否定。
13:10
ブラックロック、債券ファンドでビットコインETF「IBIT」を買い増し
ブラックロックが7~9月期に債券ファンドで自社ビットコインETF「IBIT」を買い増していた。9月末時点で1.5億ドル相当を保有。ビットコイン現物ETFへの流入はここ数日復活傾向だ。
12:03
仮想通貨のバイバックとは?2025年注目の6銘柄を解説
2025年、仮想通貨業界で総額14億ドル規模に達したバイバック。ハイパーリキッド(HYPE)やパンプファン(PUMP)など、実際にバイバックを実施している6銘柄を徹底解説。株式の自社株買いとの違いや投資リスクもわかりやすく紹介します。
12:00
24時間・1円から取引可能に Progmat齊藤達哉氏が語る「トークン化株式」の全貌|独占インタビュー【前編】
Progmat代表・齊藤達哉氏に独占取材。1円単位・24時間取引可能な「トークン化株式」の仕組みと、議決権や優待も得られる投資家メリット、リアルタイム株主把握など発行企業メリットを聞いた。
11:30
アーサー・ヘイズがビットコイン年末25万ドル予測維持、流動性底打ちと量的引き締め終了を根拠に
ビットメックス共同創設者アーサー・ヘイズ氏が11月27日、ビットコインの年末25万ドル到達予測を堅持した。先週の8万600ドルを底値とみており、米ドル流動性の底打ちと量的引き締め終了が上昇を牽引すると分析。
11:00
税率10〜45%の差、アフリカ5カ国の仮想通貨課税の現状を探る
サハラ以南アフリカで年間30兆円超のオンチェーン取引が発生する中、各国が独自の仮想通貨税制を整備。南アフリカの18〜45%累進課税、ナイジェリアの15%一律課税、ケニアの10%物品税など、主要5カ国の税制アプローチを詳細解説。日本の税制改革案(55%→20%)との比較から見える、成長と規制のバランスとは。
10:10
IMF、資産トークン化のリスクを指摘 「フラッシュクラッシュ」の可能性を警告
国際通貨基金が資産トークン化のメリットとリスクを解説。自動取引による「フラッシュクラッシュ」の可能性や断片化の問題を指摘した。米SECなどの当局も規制を協議中だ。
09:35
テザー、中央銀行級の116トンの金を保有 世界最大の民間保有者に
世界最大のステーブルコイン発行企業テザーが116トンの金を保有し、中央銀行以外で世界最大の金保有者となった。第3四半期に26トンの金を購入し、韓国やハンガリーの国家準備金に匹敵する規模に。
07:55
米司法委員会、トランプ氏の仮想通貨関連事業を問題視
米下院司法委員会は、ドナルド・トランプ大統領の仮想通貨関連事業を問題視。大統領職の責任や健全性を取り戻すために、議会による改革を早急に行う必要があると主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧