「最近の裁判所の判決に関与」
米SECのゲンスラー委員長は木曜日のCNBC番組で、仮想通貨現物ビットコインETFの上場申請について、最近の裁判所判決を考慮した「新たな検討」を行っていると述べた。グレースケールの裁判結果が影響したようだ。
委員長はどの判決か直接言及しなかったが、「我々は過去に多くの申請を却下してきたが、コロンビア特別区の裁判所は介入した」と話した。
グレースケールに関しては、投資信託GBTCを現物のビットコインETFに転換することをめぐる裁判でSECがグレースケールの申請を再審査するよう判断した8月の判決だった。判決後、グレースケールは転換申請についてSECと複数回協議を行った。
最近では、グレースケールが「GBTCがETFとしてNYSE Arcaに上場するとどうなるか」と題したブログを公開し「ビットコイン現物ETFの上場承認は時間の問題である」としている。
グレースケールはビットコインETFの他、イーサリアムETFの申請も進めている。
関連:グレースケール、「GBTC」のビットコインETF転換についてブログで説明
なお、グレースケールのほか、ブラックロック、フィデリティなどの申請企業も相次いでSECと面談したりしビットコインETFの承認確率を高めようとしているところだ。
委員長の懸念
一方、委員長は、仮想通貨業界には既存の証券取引法に対するコンプライアンス違反が多いとの見解を繰り返した。
「仮想通貨分野では、詐欺や悪質な業者があまりにも多い」と指摘し、「証券取引法だけでなく、マネーロンダリング防止や悪質業者から一般市民を守るための他の法律も遵守されていない」と批判した。
委員長は以前から、ほとんどの仮想通貨は未登録有価証券に該当するとの観点を持ち続けている。
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