23年の仮想通貨市場
暗号資産(仮想通貨)市場は、2022年のテラ騒動やFTXの破綻などで冬の時代に入ったまま23年を迎えたが、年末に近づくにつれて相場は少しずつ上向き始めた。一部からは冬の時代は終わったとの声も上がっている。
23年にビットコイン(BTC)は、24年に予定される半減期や米国での現物ETF(上場投資信託)承認への期待などの要因で価格が上昇。イーサリアム(ETH)は4月に大型アップグレード「Shapella(シャペラ=上海+カペラ)」を成功し、XRPは米証券取引委員会(SEC)との裁判でXRP自体は有価証券ではないと裁定された。
また、FTXやその関連企業から多くの出資を受けていたソラナ(SOL)のエコシステムは、FTXらの破綻で大きなダメージを受けたもののその後に復活。本記事執筆時点でソラナの価格は前年比940%超上昇している。
米SECは複数の仮想通貨を有価証券であると主張し、コインベースやバイナンスらを訴訟しており現在も係争中だが、上述したように23年は明るい話題も増え始めた。
本記事では、23年における時価総額トップ20銘柄と日本発の仮想通貨の年間騰落率をまとめる。
時価総額ランキング
以下の時価総額ランキングはCoinMarketCapが週次で公開しているデータで、12月24日時点の数字である。
以下の年間騰落率はCoinGeckoの12月26日の数字を使用。内容は「通貨名:年間騰落率:22年順位→23年順位」の順で記載した。なお、前年順位はCoinMarketCapの22年12月25日のデータを引用している。
- ビットコイン(BTC):+157.7%:1→1
- イーサリアム(ETH):+85.6%:2→2
- テザー(USDT):-0.1%:3→3
- ソラナ(SOL):+942.1%:16→4
- BNB:+9.3%:5→5
- XRP:+83.2:6→6
- USDコイン(USDC):-0.2%:4→7
- エイダ(ADA):+139.1%:9→8
- アバランチ(AVAX):+306.3%:18→9
- ドージコイン(DOGE):+24.1%:8→10
- ポルカドット(DOT):+112.6%:12→11
- トロン(TRN):+92.1%:13→12
- チェーンリンク(LINK):+159.7%:21→13
- ポリゴン(MATIC):+12.8%:10→14
- トンコイン(TON):-7.4%:22→15
- シバイヌトークン(SHIB):+31.8%:15→16
- ダイ(DAI):0.0%:11→17
- ライトコイン(LTC):+4.8%:14→18
- ビットコインキャッシュ(BCH):+130.4%:26→19
- インターネットコンピューター(ICP):+151.2%:36→20
日本発トークンの23年
ここからは日本発の仮想通貨であるパレットトークン(PLT)、アスターネットワーク(ASTR)、オアシス(OAS)の年間騰落率をまとめる。
パレットトークンのパレットチェーンを開発するHashPaletteはHashPortのグループ会社。HashPortは23年、日本国際博覧会(大阪・関西万博)の協賛企業であることが発表された。
アスターネットワークは、ファウンダーの渡辺創太氏が新会社Startale Labsを設立したことを発表。ほかにも大手企業と連携したり、イーサリアムのL2「Astar zkEVM」のローンチ計画を発表したりした。
オアシスについては、ソフトバンクらがバリデータに参加したり、他社との連携を強化したりしたほか、国内取引所へのトークンの上場が続いている。
この3銘柄の年間騰落率は以下の通り。
- パレットトークン(PLT):-12.2%
- アスターネットワーク(ASTR):+174.2%
- オアシス(OAS):+96.6%
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