CoinPostで今最も読まれています

LINEとカカオトークに紐づくチェーン統合へ共同提案、KlaytnらアジアのWeb3覇権目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

アジア最大のWeb3エコシステムを構築

韓国系の主要レイヤー1ブロックチェーンであるKlaytnのエコシステム開発に尽力するKlaytn Foundationは16日、LINE Tech Plusによって開発されたFinschiaブロックチェーンを運営するFinschia Foundationとの提携計画を16日に発表した。

この計画は既存の2つのブロックチェーンを合併して新しいメインネットへと刷新し、アジアのWeb3エコシステムの発展に大きく貢献することを目指している。各団体のガバナンスメンバーへ統合案が提出されており、議論・投票は1月26日から2024年2月2日まで行われる。

承認されると、韓国と日本を代表するブロックチェーンが一つになり、強大なエコシステムが誕生する。両国で人気のメッセージング・プラットフォーム、カカオトークとLINEを通じて統合された、420以上のdAppsと2億5000万以上*のウォレットを取り込む見通し。*カカオとLINEの主要国の月間アクティブユーザー数(MAU)合計値。

さらに、両財団は統合され、技術、サービス、そしてカカオ、LINEを含む多くの戦略的パートナーによるビジネスネットワークも一つになる予定である。

Finschiaとは

LINEのブロックチェーン関連事業や暗号資産事業を展開するLINE Xenesisの子会社「LINE TECH PLUS PTE. LTD.」が2022年12月に公開したオープンネットワーク。その運営はその後、暗号資産FINSCHIA(FNSA)を活用した「トークンエコノミー2.0」戦略の一環で、2023年3月にアブダビで設立されたFinschia財団に移行していた。

▶️仮想通貨用語集

関連:韓国ブロックチェーンKlaytn、現実資産(RWA)トークン化推進

新ブロックチェーン構想

提案されている新しいブロックチェーンは、EVM(イーサリアム仮想マシン)とCosmWasm(Cosmosネットワーク上で使用されている技術)との互換性を持ち、KlaytnとFinschiaの両方の長所を継承する。既存のKLAYとFNSAトークンは、新しいネイティブコインに置き換えられ、既存の保有者は新たなブロックチェーンのネイティブコインとの交換が可能になる方針だ。

トークノミクスの改善が図られ、透明性や安定性を重視。ゼロ・リザーブ(準備金の撤廃)という方針を採用する一環で、新たに発行されるコインのうち24%(非流通のKLAYの大部分に相当)は、直ちに焼却(バーン)される計画だ。発表を受けてKLAYの価格は前日比25%上昇した。

カカオトークとLINEの全ユーザーがアクセスできる新しいパブリック・ブロックチェーンは、アジアのITおよびエンターテインメント企業のWeb3基盤としての役割も果たすと期待されている。この合併により、アジア最大のWeb3ビジネスネットワークが誕生する見込みだ。

Klaytnのガバナンスメンバー(カカオ、Hashkey、Wemix、Binance等)とFinschiaのガバナンスメンバー(ソフトバンク・LINE NEXT等)も統合され、45の主要グローバル企業から成るアジア最大の分散型Web3ガバナンス構造が構築される。ガバナンスメンバーは最大100まで拡大する計画がある。

統合が実現した後は、日本、韓国、東南アジアのパートナーと協力し、RWA(現実資産)トークン化、GameFi、DeFi(分散型金融)などの各分野でエコシステムを拡大する。さらに、メッセンジャーベースのWeb3サービスとデジタル・コマース・プラットフォームの開発にも注力する。

その他、機関投資家のアクセシビリティを高めるためのインフラ整備、独自のステーブルコインの立ち上げ、AIベースのdAppsの発見とオンボーディングなど、事業計画は多岐にわたる。この動きは、アジアにおけるWeb3技術のさらなる進展と普及を加速させるだろう。

KLAYを取り扱う仮想通貨取引所は、取引所別の取り扱い銘柄をチェック

関連:Finschiaガバナンスモデルが進化、ソフトバンクやLINEが参画

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア