はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

バイナンス、大口顧客DWF Labsによる市場操作報道を否定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

WSJの報道

暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(グローバル版)は、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が9日に報じた同社の大口顧客DWF Labsによる市場操作と内部調査に関する疑惑を強く否定した。

WSJへの回答として、弊社は厳格な市場監視プログラムを確約する。弊社が市場の悪用を容認することはない。

WSJは、バイナンスの元従業員と現従業員、及び業界関係者への取材に基づき、同社の市場監視チームがDWF Labsの市場操作の疑いを指摘すると、バイナンスはその責任者を解任したと報道した。

バイナンスは2022年、規制当局の調査に対応する取り組みの一環として、金融機関やヘッジファンドで経験を積んだ十数人の調査員を雇用し、市場操作や不正行為の兆候を発見するため、市場監視チームを増強した。

監視チームは調査の結果、DWFが複数のトークン価格の操作スキームを展開するとともに、3億ドル(約467億円)超のウォッシュトレードに従事していた事例を特定し、報告書を提出した。しかし、バイナンスは市場操作の証拠が不十分だとして、DWFに勧告することはなく、報告書提出の1週間後にチームの責任者を解雇したという。

2023年末に起きた当該調査員の解雇は、同社が市場操作の証拠を軽視し、慣行の是正よりも大口顧客からの取引手数料の徴収を優先する姿勢を示していると、バイナンスの元内部関係者らは主張している。

ウォッシュトレードとは

取引誘引を目的として、同一人物が同じ資産の売買両方の注文を発注するといった権利移転を目的としない取引のこと。株式などの投資取引においての仮想売買は、金商法に違反する相場操縦行為に当たる場合がある。

▶️仮想通貨用語集

バイナンスとDWFの反論

バイナンスは、同社のプラットフォーム上で市場操作を許したといういかなる主張も断固として拒否すると強調。市場の悪用を特定し、対抗措置を講じる堅牢な市場監視の枠組みがあるため、利用規約に違反したユーザーは退会させられると述べた。

具体的には、過去3年間で、2兆5,000億ドル(約389兆円)以上の取引高を持つ約35万5,000人のユーザーを、利用規約違反で退会させてきたという。

DWF Labsは、WSJの報道は「根拠がなく、事実を歪曲している」と反論。同社は「最高水準の誠実さ、透明性と倫理観に従い運営されており」、700を超える企業、プラットフォーム、機関投資家から信頼されていると強調した。

DWF Labsは、高頻度取引会社DWFのマネジング・パートナーであるアンドレイ・グラチェフ氏が、仮想通貨のマーケットメーカー・Web3投資会社として2022年に設立した。2023年には Bybitのトップ流動性プロバイダー及び最も活発なリード投資家として認識された。

バイナンスとDWF Labs

WSJによると、DWF Labsはバイナンスにおいて最高位に当たる「VIP9」のステータスを獲得しており、少なくとも月に40億ドル(6,230億円)以上の取引を行っていたことを意味するという。

マーケットメーカーは流動性を高め、市場参加者の取引を容易にする役割を果たすため、価格の中立性を維持することが重要となる。

しかし、DWFはアクティブな取引ポジションを利用して、トークンの価格を釣り上げ、取引所に他のトレーダーを誘致するため「人工的な取引量」を生み出すことを、2022年の顧客への提案書で示唆していたという。

一方、バイナンスはマーケットメーカーに対し、取引管理のための特定の契約を結ぶことは要求しておらず、ほぼ自由な取引を可能にしていたとバイナンスの運営に詳しい関係者はWSJに語った。

バイナンスは、マーケットメーカーの競争は熾烈を極めているが、同社の調査チームは中立性を持っており、競合他社からの主張も含め、いかなる偏見も持たずに証拠を調査していると主張。「業界における健全な競争の確保を目指しており、市場操作からユーザーを保護するために、常に戦っている」と述べた。

関連:バイナンスCZ前CEO、懲役4か月の判決

関連2024年注目の仮想通貨10選 各セクターの主要銘柄と関心を集める理由を解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/17 水曜日
14:04
(ルイス担当)ビットコイン・スタンダード著者、アルゼンチン・ミレイ政権の経済政策を「ポンジスキーム」と痛烈批判 
ビットコイン・スタンダード著者のサファディーン・アモス氏が、アルゼンチンのミレイ政権の経済政策を「国家規模のポンジスキーム」と痛烈に批判。キャリートレードによる金融システムの崩壊リスクと、自由主義政策の矛盾を解説した。
13:30
11年間休眠のビットコインクジラが1000BTC移動、170億円相当
11年以上休眠していたビットコインクジラが17日朝、1000BTCを4つの新しいアドレスに移動したことがオンチェーンデータで判明した。
11:40
コインベース、銀行の「預金流出」懸念を否定 ステーブルコイン規制めぐり反論
米仮想通貨取引所大手コインベースが銀行業界のステーブルコイン規制変更要求に対し、預金流出は根拠のない神話だとする反論文書を発表した。
10:45
米ビットコイン法案承認に向けた円卓会議、セイラー会長らが出席
米連邦議会でビットコイン法案の円卓会議が開催され、ストラテジーのマイケル・セイラー氏らが出席。この法案では米政府が合計で仮想通貨ビットコインを100万BTC購入することなどが提案されている。
10:02
米国と英国、仮想通貨市場などで連携強化を協議=報道
ベッセント米財務長官、リーブス英財務相が仮想通貨分野での連携強化を協議した。リップル社なども出席した会合で、英米テックブリッジ関連で話し合いが行われた。
09:40
バイナンス、米司法省との監視官解除交渉が進行中=報道 
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスが43億ドルの和解合意で課された外部監視官の要件が解除される可能性について米司法省と協議していることが報じられた。BNBが上昇。
08:40
サークル、ハイパーリキッド上でUSDC展開へ HYPE投資も実施
大手ステーブルコイン発行企業のサークルがデリバティブ取引DEX最大手のハイパーリキッドでUSDCのネイティブサポートを開始すると発表した。
08:10
米SECの仮想通貨ETFの新たな上場基準、10月にも適用開始か
Bitwiseの最高投資責任者は、米SECの仮想通貨ETF上場の汎用的なルールが10月にも適用される可能性があると分析。それによって多くの仮想通貨ETFが誕生する可能性があると述べた。
07:55
イーサリアム、DAT企業からの恩恵で優位性維持か スタンダードチャータード分析
スタンダードチャータード銀行のジェフリー・ケンドリック氏が、デジタル資産トレジャリー企業の台頭においてイーサリアムがビットコインやソラナより有利になると分析した背景と、mNAV低下による業界への影響について解説。
07:00
NYSE上場のクリーンコア、1億ドージコインを追加取得し総保有量6億DOGEを突破
NYSE American上場企業のクリーンコアソリューションズが16日に1億枚のドージコインを追加取得し、公式ドージコイン・トレジャリーの総保有量が6億枚を超えたと発表した。
06:25
米国でXRPとドージコインETFが今週上場予定か、専門家の見解は
米国でXRPとドージコインのETFが今週木曜日に上場予定と報じられた。1940年投資会社法を活用した新しい仕組みで、ケイマン諸島子会社を通じた投資構造を採用。
05:55
トム・リー予測、FRB利下げでビットコインとイーサリアムが3ヶ月以内に大幅上昇か
ETHトレジャリー企業ビットマインの会長でもあるトム・リー氏がCNBCで、FRBの利下げによりビットコインとイーサリアムが今後3ヶ月で大幅な上昇を見せる可能性があると予測した背景と根拠を詳しく解説。
05:30
グーグル、AI決済でステーブルコイン対応
グーグルが16日に発表した新しいAI決済プロトコルは、ステーブルコイン対応を含む機能でAIエージェント間の自動決済を可能にする。
09/16 火曜日
19:12
Pudgy Penguins CEO、ミームコイン関連イベントでPENGUの日本戦略発表
暗号資産取引所MEXCのベンチャー部門であるMEXC Venturesは7日、「From Doge to Pengu: The Evolution of Memes」を開催した…
18:00
Superteam Japan代表が語るソラナエコシステムの日本展開戦略|独占インタビュー
ソラナエコシステムの日本展開を牽引するSuperteam Japanが、設立から1年3か月で世界トップクラスの実績を達成。コミュニティGDPで世界1位、ビジネスコンペ「Brea…

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧