はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

今週のビットコインは下値模索も底堅い展開、下降チャネルブレイクなるか|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

7/20(土)〜7/26(金)の仮想通貨相場

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週、7/20(土)〜7/26(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は下値を模索する展開で始まり、一時は1000万円を割り込むも、25日からは押し目買いが入り、底堅い推移となっている。

バイデン米大統領が大統領選からの撤退を発表し、副大統領のハリス氏を候補として支持すると、週末のBTCは1050万円周辺から1070万円台まで上昇した。一方、これによりドル建てBTC相場が下降チャネル上限にタッチすると(第2図)、目標達成感から戻り売りが入り、週明けの相場は失速した。

その後、今週は米政府から58.74BTC、Mt.Goxから4.26万BTCの送金が確認され、需給悪化懸念からBTC相場は上値の重い展開となると、23日に米国で現物イーサETFの取引が開始されイーサ(ETH)に事実売りが入り、BTCも連れ安となった。

さらに、外国為替市場での円キャリートレードの巻き戻しでドル円相場が急落したことも円建てBTC相場の重石となり、相場は一時1000万円を割り込み、970万円周辺まで下落した。

一方、25日に発表された一連の米四半期経済指標では、GDP成長率が加速したものの、インフレ指標となるGDP価格指数やPCE価格指数が低下し、BTC相場は反発。

また、25日から開催されているBitcoin 2024で米ニュージャージー州・ジャージシティ市長が、市の年金基金がビットコインETFを購入するプロセスを進めていると明かすと、BTCは1000万円を回復し、26日東京時間には1030万円台まで戻している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

25日からの相場反発でBTCのドル建て相場は再び下降チャネル上限を試す展開となっている(第2図)。

本日(26日)は6月の米PCE価格指数、明日にはBitcoin 2024でのトランプ前大統領のキーノートスピーチを控えており、チャネルからブレイクアウトするには十分に材料が揃っていると言えよう。

注目としてはやはりトランプ氏のスピーチとなり、先週も指摘の通り、ビットコインを米政府の戦略的準備金として採用する方針について言及するかが焦点となろう。

世界ではエルサルバドルがすでにビットコインを国の準備金として採用しているが、GDP世界1位の米国がそれを目指すとなれば、米国での現物ETFに続きビットコインのアセットとしての信任を高める材料となるだろう。

【第2図:BTC対ドルチャート(日足)】
出所:Glassnodeより作成

また、来週は30日から31日にかけて米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する。

市場のコンセンサスとしては、7月のFOMC会合では政策金利の据え置きが決定される見通しとなっており、直近の消費者物価指数(CPI、+3.0%)や卸売物価指数(PPI、+2.7%)から鑑みても利下げに踏み切る公算は低いと指摘される。

ただ、CPIは第一・四半期の加速が一服し、6月には一年ぶりの水準まで低下。中長期的にはインフレの鈍化傾向が続いており、7月のFOMC声明ではインフレ鈍化の進捗を前回以上に強調する文言が追加される可能性もあるだろう。

そうなれば、市場のFRBによる9月の利下げ着手観測が強まると指摘され、BTC相場にはさらなる追い風となるか。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:1000万円台回復の今週のビットコイン相場分析、来週はトランプ登壇のBitcoin 2024に注目|bitbankアナリスト寄稿

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:50
レンジ相場続くビットコイン、10万ドルが防衛線に=Glassnode分析
Glassnodeの最新分析によると、ビットコインは9.7万〜11.2万ドルのレンジ相場が継続している。10万ドルが重要な心理的防衛ラインとなっており、これを下回ると急落リスクが高まる可能性がある。
13:43
イーサリアム上のトークン化資産が30兆円突破 他のチェーン合計を上回る
イーサリアム上のトークン化資産が2010億ドル(約30兆円)を突破し、全ブロックチェーンの3分の2を占める。ステーブルコイン27兆円、機関投資家向けファンド、RWA1.8兆円と多様なエコシステムが拡大中。
13:35
Visa、ステーブルコイン決済の試験運用を開始 クリエイターやギグワーカー向け
Visaが米ドル連動型ステーブルコインUSDCを活用した決済サービスの試験運用を開始。クリエイターやギグワーカーに数分以内の即時入金を提供し、国境を越えた決済を迅速化。2026年後半に本格展開予定。
13:25
円建てJPYC、日本国債の新たな購入者に 日銀の穴埋め役として期待も=報道
JPYC株式会社の岡部代表が、JPYCの準備金が日本国債市場で新たな力になる可能性を話した。日銀の購入縮小も背景に、今後ステーブルコイン発行者の存在感が拡大することも考えられる。
13:15
トランプ大統領、米史上最長43日間の政府閉鎖を終了させる予算案に署名 仮想通貨市場への影響は
トランプ米大統領が連邦政府機関の閉鎖を終了させる予算法案に署名し、43日間続いた米史上最長の閉鎖が終結した。下院は222対209で法案を可決。再開により複数の仮想通貨ETFが承認される見通しだ。
11:25
ブラジル大統領、押収仮想通貨の即時売却を合法化する法案を提出 組織犯罪対策強化へ
ブラジルのルラ大統領が犯罪捜査で押収した仮想通貨を裁判結果前に売却できる法案を議会に提出した。中央銀行は今週、仮想通貨事業者への認可制導入を含む新規制も公表している。
10:25
ユーザー資金を凍結できる16ものブロックチェーンを特定、分散化の観点で議論呼ぶ=Bybit
仮想通貨取引所Bybitがユーザー資金の凍結機能を持つブロックチェーンを特定した。ハッキング対策に有効だが、分散化の理念と矛盾するとの指摘もある。
10:15
SBIグループで資産運用|証券・銀行・仮想通貨投資を効率的に
証券・銀行・仮想通貨を1つのエコシステムで管理できるSBIグループ。スマホ1つで株式、投資信託、金ETF、仮想通貨への投資を始められます。手数料優遇、ポイント連携、スムーズな資…
09:45
ヤフー・ファイナンス、ポリマーケットと提携し予測市場ハブを数カ月以内に開設へ
ヤフー・ファイナンスが予測市場プラットフォームのポリマーケットと提携し、新たな予測市場ハブを立ち上げる。経済や市場動向の確率データと分析を組み合わせて投資家を支援。
09:20
ビットワイズ、2026年にICO復活で数十億ドル規模の資金調達を予測 コインベーストークン販売サービス立ち上げを受け
仮想通貨資産運用会社ビットワイズのホーガンCIOが、コインベースのトークンセール・プラットフォーム立ち上げを受けて2026年にICOが資本調達の重要手段として復活すると予測。
08:50
モバイルゲーム大手KLab、ビットコインをトレジャリー資産として購入
モバイルゲーム開発のKLabが約2,000万円のビットコインを購入。国内では今夏以降、Defコンサルティング約50億円、イオレ約160億円など上場企業のトレジャリー戦略が加速。
08:30
JPモルガン、ベースチェーンで「JPMコイン」提供開始
JPモルガンが米ドル建て預金トークン「JPMコイン」を機関投資家向けにイーサリアムL2のBase上で提供開始した。B2C2、コインベース、マスターカードがテスト取引を完了している。
07:55
スイ、ネイティブステーブルコイン「USDsui」を年内ローンチ
ブロックチェーンのスイ(SUI)がネイティブステーブルコイン「USDsui」を年内に立ち上げる。ストライプ傘下のブリッジが発行し、主要プラットフォームとの相互運用性を備える。
07:12
サークル、独自ブロックチェーン「Arc」向けトークン発行を検討 USDC流通量は前年比2倍超
ステーブルコイン発行企業サークルがArcブロックチェーン向けネイティブトークンの発行可能性を発表した。第3四半期のUSDC流通量は前年比108%増の737億ドルに達し、純利益は202%増加している。
06:50
観光客向け消費税還付をステーブルコインで実証実験、韓国NH農協銀行がアバランチなどと協力
韓国NH農協銀行がアバランチ、ファイアブロックス、マスターカードと協力し、ステーブルコインを使用した観光客向け消費税還付のデジタル化実証実験を開始した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧