7/13(土)〜7/19(金)の仮想通貨相場
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
今週、7/13(土)〜7/19(金)の仮想通貨相場の仮想通貨相場週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円相場は確りとした推移で1000万円を回復。19日正午時点で、1010万円周辺で推移している。
先週末にドイツ政府が押収したBTCの売却を完了させたほか、ドナルド・トランプ(DT)前米大統領が共和党政治集会の演説中に銃撃され倒れ込むも、SPに囲まれながらすかさず立ち上がりガッツポーズを取る立振る舞いを見せ、同氏の再選観測が急上昇すると、BTC相場は920万円周辺から960万円台まで上昇した。
週明けの相場も勢いが続き、パウエルFRB議長がインフレ鈍化の進捗について「良いペース」であると発言したほか、トランプ氏が副大統領候補に暗号資産(仮想通貨)推進派で自身もBTCを保有するJ・D・バンス氏を指名したことで、BTCは1025万円周辺まで上昇した。
16日には、Mt.Goxが弁済のための少額テスト送金を行い、相場は一時1000万円を割り込むも、その後クラーケンと思われるアドレスに4.86万BTCの送金が行われると事実買い気味に相場は反発。
6月の米小売売上高が前月比±0%に収まったことや、堅調なETFフローも相場の追い風となり、17日の東京時間には1050万円に肉薄した。
一方、17日にトランプ氏とブルームバーグのインタビューが公開されると、米株式市場ではトランプトレードへのシフトで半導体や大型IT株が下落し、BTC相場の上値を圧迫。1000万円周辺では買い支えられるも、方向感に欠ける展開に転じている。
トランプ氏再選の確率が上昇し、先週末からのBTCには追い風となった側面もあったが、株式市場でのグロース株から割安なバリュー株への資金のシフトで今週のBTCは上値を抑えられる場面もあった。
ただチャートの側面では、BTCドルは高値レンジと下降チャネルの下限下抜けというテクニカル的な窮地から脱することに成功しており、先週の悲観ムードは一掃されている(第2図)。
こうした中、今週の米国の経済指標はBTCにとってまちまちとなったが、パウエルFRB議長意外にもFRB高官からハト派的な発言が相次いでおり、BTC相場の下値は堅い。そもそも短期的な過熱感もあった訳で、米株の売りが一巡すればBTC相場は再び上値を試す展開となるか。
来週は25日〜27日にかけて米ナッシュビルで「Bitcoin 2024」カンファレンスが開催され、トランプ氏の発言が注目される。ビットコイン支持団体Satoshi Act Fund代表のデニス・ポーター氏によると、トランプ氏はBitcoin 2024でビットコインを米国の戦略的準備金として採用する方針を発表するとX(旧Twitter)で発信している。
この情報の真偽についてはカンファレンスが始まってみなければわからないが、事実であれば相場へのインパクトは相当にあるだろうと指摘される。
そもそも、いくらトランプ氏でも政府として税金を使って新たにBTCを購入し保有することを議会に説得するのは難しいのではないかと思われるが、米国政府は既に犯罪組織から押収した20万を超えるBTCを保有しており、予算捻出の側面から見ればハードルはそこまで高くないか。
関連:bitbank_markets公式サイト
前回のレポート:ビットコイン値固め、ドイツのBTC売り圧解消なら相場にプラス|bitbankアナリスト寄稿
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