路線変更
世界最大手ヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエーツ」の創業者で、著名投資家のレイ・ダリオ氏レイ・ダリオ氏が、世界の主要経済における債務危機への懸念から、仮想通貨ビットコイン(BTC)と金を選好する姿勢を明らかにした。
ビットコインは11日深夜、予測通りの米CPIデータなどを受け再び10万ドル台に復帰し、現在101,330ドルで取引されている。
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アブダビ・ファイナンス・ウィークでの10日の講演において、債券などの債務資産を避け、金やビットコインなどの「ハードマネー」に注目すべきだと主張した。ハードマネーとは、金や銀などの貴金属やビットコインの一部の仮想通貨を指すもので、政府や中央銀行の介入から比較的独立しており、インフレに対して耐性があるとされている。
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ダリオ氏は、ドイツを除くすべての主要経済国で、債務が「前例のない水準」に達していると指摘。近い将来、これらの国々が債務危機を回避できず、通貨価値の大幅な下落につながる可能性が高いと警告した。
現在、世界の主要経済における債務危機は深刻な状況にある。米国、日本、中国などの大国が膨大な公的債務を抱え、経済成長の鈍化、金利の変動、インフレーションリスクが相互に影響し合っている。特に米国の国家債務は28兆ドルを超え、歴史的な高水準に達している。このような状況下で、多くの経済専門家が、債務対GDP比率の持続不可能な上昇と、潜在的な金融システムの崩壊リスクを警告している。
興味深いのは、ダリオ氏のビットコインに対する立場の変化である。2020年には、ビットコインの成功に懐疑的で、その変動性、限定的な使用例、政府のコントロール不足を理由に批判的な見方を示していた。また、2023年2月のCNBCでのインタビューでは、ビットコインを「効果的な通貨」や「価値の保蔵手段」ではないと断言していた。
しかし、2021年には自身がビットコインを所有していることを認めるなど、立場は徐々に変化してきた。金融市場の急速な変化と技術革新が、同氏の投資戦略に影響を与えているものと考えられる。
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