はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イーサリアム「ペクトラ」、テスト不具合でメインネット実装延期に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

メインネットの実行スケジュールを延期

次期大型アップグレード「Pectra(ペクトラ)」の二つのテストネット「Holesky」と「Sepolia」の両方で不具合が発生したことを受け、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のコア開発者会議が6日に開催され、今後の対応が話し合われた。

イーサリアムのコア開発者らは、さらなる情報と検証が必要であるとして、メインネットでの稼働を延期することを決定した。

本来ならこのオンライン会議で、ペクトラのメインネット稼働日時を決定する予定だった。

2月24日に有効化されたHoleskyテストネットでは、クライアントの入金コントラクト・アドレスの設定ミスにより、チェーンが分岐。ネットワークがファイナリティに達することができない事態が発生した。

開発者らは、迅速に問題を特定して修正を行ったが、ノードによる同期維持が困難な状況が続いており、Holeskyテストネットは依然として正常に稼働していない状態だ。

さらに3月5日には、もう一つのテストネットSepoliaでアップグレードが有効化されたが、実行レイヤーのクライアントで、トランザクションをブロックに含めることができない問題が発生。ネットワークが一時停止する事態に陥った。

Sepolia特有の許可型の入金コントラクトのバグであると原因が特定され、修正が適用された結果、現在、Sepoliaネットワークは正常に稼働している。

各テストネットで発生した障害は、いずれもペクトラ自体に由来するものではなく、実行クライアントソフト側の設定に関する問題だった。

関連:イーサリアム「ペクトラ」がテストネット運用開始、技術的問題浮上

シャドーフォークの立ち上げを決定

6日のオンライン会議で開発者らは、ペクトラのメインネット実装スケジュールに過度の遅延が生じないよう、Holeskyテストネットの「シャドーフォーク」を作成することを決定した。

シャドーフォークとは、既存のテストネットを複製して、並行運用される一時的なネットワークで、不要になると破棄される。

Holeskyは、イーサリアム開発者にとって極めて重要なテスト領域だ。シャドーフォークを開始することで、Holeskyネットワークが修正されている間も、ペクトラの機能検証を継続して行うことが可能になる。

現在の状況では、少なくとも2〜3週間の追加テストが必要であり、Holeskyネットワークの稼働は、3月28日頃になる見込みだという。なお、開発者らはHoleskyのシャドーフォークは来週にも稼働できると予想している。

シャドーフォークを使用してアップグレードの検証を行うのは、今回が初めてではない。

2022年にイーサリアムがPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)に移行した大型アップグレード「The Merge(マージ)」の際には、複数のシャドーフォークが徹底的な検証の場として活用された経緯がある。

ペクトラがもたらす機能

ペクトラは、イーサリアムネットワークのさらなる高速化、スケーラビリティの向上、そして操作性の改善を目的としたアップグレード(ハードフォーク)だ。一般ユーザーやバリデーター、開発者などすべての関係者に対し、イーサリアムの利用体験を向上させる新たな機能が用意されている。

ペクトラは、イーサリアムネットワークの最も重要な機能拡張の一つとみなされており、その実装の複雑さからリスクを軽減するために、二段階に分けて実施される。

第一段階では、ユーザー体験の向上やバリデータに対するステーキング報酬など、機能改善に焦点が当てられ、第二段階では、スケーラビリティの改善など技術的な面に焦点が当てられる。

具体的な改善点として、ウォレット機能の強化、バリデータのステーキング上限の引き上げ、BLOB(ブロブ)数の上限倍増によるレイヤー2のスケーラビリティ向上が含まれている。

関連:ブテリン氏、今年中にイーサリアム次期アップグレード「Fusaka」実施の意向

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/22 火曜日
14:45
株価8倍ほど急騰、ナスダック上場企業Upexiが140億円の資金調達でソラナ財務戦略を導入
ナスダック上場企業Upexiが約140億円を調達し、仮想通貨ソラナを基盤とした財務戦略を導入すると発表。株価は一時700%急騰した。
14:45
グレースケールが分散型AIセクターの投資信託販売を開始 NEARやTAOなど5銘柄に投資
グレースケールが適格投資家向けに分散型AIファンドを提供開始。AIと暗号資産の交点に焦点を当て、NEAR、TAO、RENDERなど5銘柄に投資。市場時価総額加重方式で四半期ごとに再調整、運用手数料2.5%、現在の運用資産は約1.5億円。
14:00
ビットコイン採掘の収益性、過去5年間で最低水準に
仮想通貨ビットコインマイニングの収益性が過去5年間で最低水準に落ち込んでいる。難易度上昇、エネルギーコスト増、昨年のBTC半減期などが多くのマイナーに影響を与えている。
13:00
Galaxy DigitalとParadigmがイーサリアム大量売却か 160億円相当のETH移動をオンチェーンで検出
大手暗号資産投資企業Galaxy DigitalとParadigmによる大量のイーサリアム移動が検出された。Galaxy Digitalは約1億ドル相当のETHをBinanceに送金し、Paradigmは過去1年で約3億ドル相当をAnchorageに移動。売却圧力が高まる中、一部投資家は買い増しも行っている。
12:25
ドイツ銀行やスタンダード・チャータード、米国で仮想通貨事業参入を検討か=報道
トランプ政権による仮想通貨規制緩和を背景に、ドイツ銀行やスタンダード・チャータードなど大手銀行が米国での仮想通貨事業参入を検討していると伝えられる。
11:30
ビットコイン実現時価総額が史上最高値を更新、強気相場継続の兆しか
ビットコインの実現時価総額が8721億ドル超の史上最高値を記録し、投資家の長期保有と資本流入の増加を示唆。短期保有者は91,000ドル付近で依然含み損を抱えており、この価格帯が今後の市場動向の鍵を握ると見られている。
10:53
SEC、ポール・アトキンスの新委員長就任を発表 アルトコインのETF審査加速に期待感
トランプ米大統領指名のポール・アトキンス氏がSEC委員長に就任したことがわかった。暗号資産(仮想通貨)規制の方針転換が加速する見通しだ。すでに申請が受理されているソラナやXRP(リップル)やなどのETF承認プロセスも加速すると予測される。
10:11
イーサリアム、現物ETFの運用資産残高が過去最低水準に
仮想通貨イーサリアムの現物ETFにおける運用資産残高が減少基調にある。17日時点で過去最低水準まで減少してきていることが示されている。
09:28
自民党・ブロックチェーン推進議員連盟、投資家保護と産業育成のバランス重視の姿勢示す 
日本の暗号資産政策の方向性が明らかになった会合では、金融庁による投資家保護と産業育成のバランス模索、経産省のWeb3実証事業の成果などが報告された。業界からはビットコインETF認可と並行した現物法制整備やレバレッジ規制緩和を求める声が上がり、5月12日に予定される次回会合での政策提言が注目される。
08:35
ビットコイン上昇、ドル安で反発か|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは、トランプ米大統領が米連邦準備制度理事会(FRB)への批判を強めたことを受けて米国資産に対する信認が低下しドル安が進行した。
07:50
ビットコイン、87000ドルへの反発は機関投資家信頼回復の兆し──QCPキャピタルが分析
仮想通貨取引会社QCPキャピタルが、米国のイースター休暇中のビットコイン急騰を分析。ETF資金流入の反転や金価格上昇との連動から、機関投資家の信頼回復と安全資産としての再評価の可能性を指摘している。
07:25
イーサリアムの性能が最大100倍高まる可能性、ヴィタリックが新たに提案
ヴィタリック・ブテリン氏は、仮想通貨イーサリアムの長期的な改善案を公開。今回の提案を実行することで、ケースによっては最大100倍以上ネットワークの効率性を向上できる可能性があると説明した。
06:40
70件以上の仮想通貨ETF申請が米SEC新委員長の承認待ち、XRPやADA、トランプコインも含む
米SECの新委員長ポール・アトキンス氏は就任時に72件の仮想通貨ETF申請の審査をすることに。XRPやソラナだけでなく、ドージコインやメラニア関連ミームコインまで多様な銘柄が含まれ、10月までの判断が注目される。
06:20
米国債買い戻し拡大でビットコイン10万ドル復帰の可能性、ヘイズ氏やキヨサキ氏が予測
BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏が「ビットコイン10万ドル未満で購入できる最後のチャンス」と予測。キヨサキ氏も2025年に20万ドル到達を見込む中、米財務省の国債買い戻しプログラム拡大を背景に、仮想通貨市場の反発期待が高まる。
05:40
ストラテジー社、6556ビットコインを追加購入 5年以内に株価が10倍以上になるとの予測も
米ストラテジー社(旧マイクロストラテジー)は4月21日、6,556 BTCの仮想通貨ビットコインを追加購入したと発表した。アナリストは同社株価について強気な予測を披露。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧