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カルシ、スポーツ関連市場めぐる控訴審でニュージャージー州に勝訴 最終決着は最高裁か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

 
この記事のポイント
  • 控訴裁判所が2対1でカルシの勝訴判決
  • メリーランドなど他州地裁ではカルシが敗訴中

CFTC規制が州法に優越との判決

予測市場大手のカルシ(Kalshi)は6日、米ニュージャージー州に対するスポーツイベント契約を巡る控訴審で有利な判決を勝ち取った。

第3巡回控訴裁判所の判事団が、2対1の多数決で、ニュージャージー州の賭博規制当局はカルシのスポーツ関連契約提供を差し止めることはできないとの判決をくだした格好だ。

発端は、カルシが昨年、ニュージャージー州など複数の州当局から、州の賭博法に違反するなどとして、スポーツ関連契約の提供を禁止する停止命令を受けたことがある。カルシはこれを不服として、それらの当局に対して裁判を起こしていた。

同社は、自身が連邦政府の規制を受ける商品取引所であり、商品取引所法(CEA)が州の規制に優先すると主張している。地方裁判所はすでにこの主張を認めている。

今回の控訴審でも、商品取引所法の優越についてカルシの主張が認められ、地方裁判所の判断が支持された。

多数意見は、カルシが商品先物取引委員会(CFTC)が認可する指定契約マーケット(DCM)でスポーツ関連契約(スワップの一種)を提供しているため、CFTCの管轄権が排他的になるというものだ。

判決文によると、法律上DCM以外で行われる取引については州による規制が適用されるものの、DCMにおける取引についてはCFTCに排他的管轄権が与えられている。そのため「イベント契約に賭博が含まれる可能性があるものの」、CFTCにはこうした契約を審査し禁止する裁量権があることを認めたとしている。

一方、反対意見を述べた判事は、「カルシの製品はスポーツ賭博であるという現実を覆い隠すための見せかけの策略」であり、同社は賭博を助長しているため、州の規制の対象になると論じていた。

CFTC(商品先物取引委員会)とは

商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。

なお、CFTC自体も先週、予測市場に対する州独自の規制が連邦法に抵触するとして、イリノイ、アリゾナ、コネチカットの3州を地裁に提訴したばかりだ。CFTC委員長は、州当局の過剰な規制から市場参加者を守ると表明している。

判決を受けて、カルシ社のタレク・マンスールCEOは「業界と数百万人のユーザーにとって大きな勝利」だとコメント。人々が予測市場を利用するのは、より公平で透明性が高く、的中すれば報酬が得られるからだと続けた。自由市場は機能し、維持すべきものだとしている。

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決着がつくのは最高裁判断か

一方で、ニュージャージー州は再審請求や、最高裁への上訴申立てが可能な状態である。

予測市場のスポーツ関連市場をめぐっては、各州の地方裁判所で判断が異なっている。同様の裁判で、カルシはメリーランド州、マサチューセッツ州、オハイオ州の地裁では連邦規制の優越が否定されるなど不利な判決を受けているところだ。

投資銀行TDコーウェンのジャレット・セイバーグ氏は、スポーツイベントの管轄権を州あるいはCFTCのどちらが持つかは最高裁が決定するべきものであり、それには数年かかる可能性があるとの見解を示した。

また、歴史的には州が賭博を規制してきたことを踏まえると、州がこの問題で優位に立つ可能性があると述べている。

予測市場はここ数年で新たに台頭してきた業界だが、賭博性の高い契約提供やインサイダー取引対策など、規制上の課題は依然多く残されているところだ。

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