WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

JPモルガンがDeFiの機関投資家普及に懸念、ケルプDAOハックで2兆円TVL流出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • ケルプDAOハックでDeFi TVLが2兆円減少
  • JPモルガンがDeFiの機関投資家普及に懸念を表明

DeFiの機関普及に懸念を表明

JPモルガンのマネージング・ディレクター、ニコラオス・パニギルツォグロウ氏率いるアナリストチームは23日付のレポートで、ケルプDAOへのハッキングがDeFi全体のTVL(預かり資産総額)から数日間で3兆円相当の資金(実測値では2.1兆円相当)を消失させたと指摘し、セキュリティの脆弱性と成長の停滞がDeFiへの機関投資家の関心を引き続き制限していると警告した。ザ・ブロックなどが報道した。

JPモルガンのレポートが強調するのは、今回の被害がケルプDAO単体にとどまらず、直接の関与がないプロトコルからもリスク回避のために資金流出が連鎖した点だ。アーベなどから大口資金の引き揚げが相次ぎ、DeFi市場全体から約2兆円規模の資金が流出するオンチェーン版の取り付け騒ぎが発生した。

JPモルガンは「DeFiの相互接続性は通常時には強みだが、負の事象発生時には弱点になり得る」と指摘している。

事件背景・有識者意見まとめKelp DAOハッキングで揺れるDeFi業界、責任の所在から国家レベルの脅威まで議論噴出

Kelp DAOが攻撃を受け446億円相当が不正流出、他のDeFiプロトコルにも問題が波及した。北朝鮮グループの関与が疑われる中、業界でセキュリティをめぐり議論が巻き起こっている。

USDTへの「安全逃避」が鮮明に

JPモルガンの分析では、DeFiのTVLはドル建てでは2021年から徐々に回復しているものの、ETH建てでは長期にわたりほぼ横ばいで推移していると指摘。「こうした状況はDeFiの将来と、より広範な機関投資家への普及を支えるための有機的な成長が実現できるかどうかに疑問を投げかけるものだ」とレポートは述べている。

また今年のハッキングによる損失ペースは2025年と同水準で推移しており、スマートコントラクト監査の改善が進む一方でブリッジセキュリティの課題が依然として残存していると分析。

JPモルガンはさらに、ハッキング発生時にDeFi参加者がUSDTへ資金を移す「安全逃避」の傾向がより鮮明になっていると指摘した。テザーのUSDTは中央集権型取引所での流動性の深さとオンチェーンストレス時の換金のしやすさから選好されており、「USDTはオンチェーンポジションからの迅速な撤退において安全逃避の手段として機能している」と結論づけた。

オンチェーン分析会社クリプトクアントも同日、ケルプDAOのハックがDeFi全体で急激な流動性逼迫と借入金利の急騰を引き起こしたと報告している。

出典:クリプトクアント

今後の注目点は、レイヤーゼロとケルプDAOの間で続く責任の所在をめぐる対立が業界標準の策定にどう影響するか、そしてJPモルガンが指摘する「ETH建てTVLの停滞」が続く場合、機関投資家がDeFiへの参入判断をいつ、どのような条件で変えるかといったところにある。

関連記事:DeFi(分散型金融)とは?仕組み・始め方・リスクを完全解説【2026年版】

国内最大手の仮想通貨(暗号資産)メディア。ビットコイン、イーサリアム、XRPなどのニュース速報・価格情報・買い方・初心者解説を毎日配信。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/23 木曜日
17:25
ヘイズ氏創業のBitMEX、9月23日に閉鎖
ヘイズ氏創業のBitMEXが9月23日午前4時(UTC)の取引所閉鎖を発表した。新規登録を即時停止し、8月26日からは新規ポジションの取引を制限する。未撤退資産にはKYC済みユーザーへ月次手数料が課される仕組みも導入する。
16:55
カザフスタン、大規模マイナーに採掘収益の10%上納制
カザフスタン政府が戦略的デジタルマイニングの実施規則を承認した。大規模マイナーは10年固定価格の電力供給を受ける一方、採掘収益の10%を毎月Astana Hubへ無償で引き渡し、国家暗号資産準備金の原資とする。
16:03
次なるAI投資先は仮想通貨、フランクリン・テンプルトン示唆
米フランクリン・テンプルトンのサンディ・カウル氏は、自律的に取引を行うAIエージェントの普及が、ブロックチェーンと仮想通貨への新たな投資機会を生むと分析している。超少額決済や自律的な契約履行に強みを持つブロックチェーンが、次の成長領域になるとの見方を示した。
15:00
オンチェーン金融の現在地、政策・市場・技術が描く日本の針路|WebX2026
WebX2026「オンチェーン金融の現在地」セッションレポート。平将明・齋藤正勝・蓮尾聡・神田潤一の4氏が登壇し、AI・オンチェーン金融構想PTの提言をもとに、ステーブルコインやトークン化預金が変える金融の未来と日本の針路を議論した。
13:25
ポリマーケット、フランス当局に法的措置を計画 ギャンブル事業との相違点を強調
予測市場ポリマーケットが仏当局によるウェブサイト遮断命令に対して法的に異議を申し立てる計画だ。ギャンブルとの事業構造の違いも説明している。
12:16
長らく低迷するビットコイン相場解説 中東リスクとFOMC控え上値重く
ビットコインは前日比0.75%安の66,000ドル台で推移し、中東リスクの再燃とFOMCを控えた警戒感が上値を抑えている。原油高や株式への資金移動を整理し、フィボナッチと200週移動平均線から見た下値支持・上値抵抗の節目を解説する。
11:53
ビットコイン、底打ちの可能性 9月〜10月に安値も=グレースケール
グレースケール調査部門責任者が、ビットコインの「4年サイクル説」に代わる新たな視点を提示した。マクロ経済との連動を重視する分析では、今回の下落局面は既に底打ちした可能性があるとしている。米利上げの停止が鍵を握るという。
11:30
ステーブルコイン実装へ Stripe・Visaが描くアジアのリテール決済|WebX2026
WebX2026のセッション「ステーブルコイン実装期」レポート。Stripe傘下のPrivy、Visa、NERO Chainの登壇者が、ステーブルコインの実装状況とアジア太平洋地域における決済インフラの変化、エージェント決済など新たなユースケースについて議論した内容をまとめた。
11:25
ビットコイン現物ETF、6日連続で資金が純流入
仮想通貨ビットコインの米国の現物ETFは21日に6日連続で資金が純流入。直近では4月30日から5日連続で純流入することがあったが、今回はその期間を超えた。
11:00
米当局、国際仮想通貨詐欺グループから40億円超押収
コロンビア特別区連邦検察局と米シークレットサービスは21日、国際詐欺スキームに関連する2,500万ドル超の仮想通貨を押収したと発表した。5件の民事没収申立てが提起され、資金洗浄者は東南アジアを拠点としていた。
10:34
ステーブルコイン流入、資本規制を無効化か=BIS分析
国際決済銀行(BIS)の作業論文が、預金ドル化とステーブルコインの流入動向を130超の国・地域のデータで比較分析。資本規制は預金ドル化の抑制に効果があるが、ステーブルコインの流入には統計的に有意な効果が見られないと指摘した。
10:05
ビットコイン、弱気相場脱却の鍵は? 次のレジスタンス水準を分析=グラスノード
グラスノードの週次仮想通貨レポートによると、ビットコイン市場はショート解消やETF資金流入などで地合いは改善傾向だ。一方で、上値となる価格水準の突破などが焦点となる。
09:15
みずほ証券、クラリティー法でサークルのUSDC競合加速を懸念
みずほ証券のアナリストがUSDC発行企業サークルへの投資評価を「アンダーパフォーム」に引き下げた。クラリティー法の成立でステーブルコイン競合が加速し、収益基盤が侵食されるとの見解を示した。
09:00
地域をともにつくる Web3×関係人口の挑戦|WebX2026
HIS・SNPIT・ジパングDAO・海士町AmanowaDAO。関係人口の可視化、貢献型クラウドファンディング、写真×トークンによる地域PR。Web3で地域をともにつくる実践者4名の議論をWebX 2026からレポートする。
08:02
S&Pとパンテラ、ファンダ重視の仮想通貨指数をローンチ
S&Pとパンテラキャピタルが、仮想通貨の新たなインデックスをローンチ。イーサリアムやBNB、ソラナなどで構成されており、ファンダメンタルズを重視している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧