WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

リキッド準備金ウォレットから約4000BTC流出 自称「ホワイトハット」が大半を返還意向も、素性に疑義

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

この記事のポイント
  • 準備金ウォレットから約4,000BTC流出
  • 自称ホワイトハットの素性に疑義

リキッドの準備金ウォレットが侵害

ブロックストリーム社が開発を主導するブロックチェーン「リキッドネットワーク(Liquid Network)」は7日、ホワイトハットハッカーを自称する者たちが、連合体(フェデレーション)が管理する準備金ウォレットから約4,000BTC(約3億2,000万ドル、約499億円相当)を引き出したと発表した。公式は流出自体をセキュリティインシデントとして認める一方、ホワイトハットを名乗る点については「自称」と表記し、断定を避けている。

現在、ブロックストリーム社のチームが署名付きメッセージを用いて、オンチェーン上でハッカーとの連絡を試みている。チームは、現時点で判明しているのは、資金がSideSwap(リキッド上のウォレット兼分散型取引所、リキッド連合体のメンバーでもある)のペグアウト承認キー(PAK)を介して引き出されたことだと指摘した。当該キーやその他のキーが侵害されたわけではないと説明している。

各取引所には通知済みであり、ビットコイン(BTC)をリキッド上で表現した資産「LBTC」の入出金はすでに停止されているか、あるいは順次停止される予定だとしている。USDT、DePix、RWA(現実資産)トークンといった他のリキッドの資産は、今回の出来事の影響を受けていないという。

ビットコインとリキッドを繋ぐブリッジノードは一時的に無効化されており、リキッドでの新規トランザクションは行えない状態だ。今回の問題が解決するまで、リキッドは停止状態となる。また、リキッドの資産を扱うウォレットも影響を受けることになる。

リキッドの資産を扱うウォレットの一つである「Aqua」を開発するJAN3社のサムソン・モウ(Samson Mow)創設者兼CEOは、現在進行中でセキュリティインシデントの解決に向けた作業が行われており、Aquaのリキッド関連機能が影響を受けていると述べた。ビットコイン取引は通常通りに行われていると続ける。

関連記事:予測市場大手ポリマーケット、9000万円超が不正流出 顧客資産は影響なしと説明

予測市場大手ポリマーケットは、資産が不正流出したことを公表。流出額は約9,123万円であることやユーザーの資産は影響ないこと、事業は通常通り継続していることなどを説明した。

「ホワイトハット」名乗りに疑義

ハードウェアウォレット企業Ledgerのシャルル・ギルメ最高技術責任者(CTO)は、犯人が「ホワイトハット」と名乗ったことについて疑問を呈した。ホワイトハットがブリッジから資金を抜き取り、その上でオンチェーンでの連絡を求めるようなことは通常ないと述べる。

ホワイトハットハッカーとは

高度なIT技術やハッキング手法を用いて、システムやネットワークの脆弱性を合法的に見つけ出し、セキュリティ向上や防御に役立とうとする善意のハッカーのこと。

ただし、通常の犯罪組織が被害者に自ら連絡を取ろうとすることもまずないため、希望もあると続けた。最近のLLM(大規模言語モデル)を試していたものの、責任ある開示の手順に不慣れな、善意の人々だったという可能性もあるとしている。

ギルメ氏は、2022年に人気NFTゲームAxie Infinity(アクシーインフィニティ)専用のブロックチェーン「Ronin Network」でバリデータの鍵が侵害され、約6億2,500万ドル相当が盗まれた事件との類似性も指摘した。ただしブロックストリーム側は鍵の侵害を否定しており、原因の説明は両者で食い違っている。

原因は未開示、返還も未確定

名乗り側はオンチェーン上で、バグの修正を確認した後に資金を返すという趣旨のメッセージを残したと報じられている。ブロックストリーム側が返還を確認したとする発表は、7日時点では出ていない。抜き取られたのは準備金の大半とみられ、LBTCとビットコインを交換するペグ機能は事実上止まっている。

ブロックストリームの日本アンバサダーを務める東晃慈氏は、リキッドの準備金が複数の事業者による多重署名(マルチシグ)で管理されている点を挙げ、鍵がまとめて盗まれて一括送金されたという筋書きでは説明しづらいとの見方を示した。公式もキーは侵害されていないと説明しており、正規の手続きに見えるペグアウトが通ってしまった可能性が論点になる。ただし公式はバグの種類そのものを開示していない。

今回停止しているのはリキッドのサイドチェーン側であり、ビットコインのブロックチェーン自体に欠陥が確認されたわけではない。一方で、資金が戻った場合でも、準備金の大半が外部のアドレスへ移り、ネットワークが停止した事実は残る。プロダクトとしての信頼回復は返還の有無だけでは決まらない。

関連記事:2026年4月は仮想通貨の不正流出件数が過去最高に、被害額は計980億円超

DefiLlamaは、2026年4月は仮想通貨の不正流出件数が過去最も多かったと報告。ケルプDAOやドリフトプロトコルなどで盗難が多かったことを他の企業や有識者も指摘している。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/07 月曜日
14:27
イラン紛争でビットコインが中東の「リスク回避手段」に浮上=BPI分析
米シンクタンクBPIの分析によると、イランをめぐる紛争を機に中東・北アフリカ地域でビットコインがリスク回避手段としての存在感を高めている。エジプトやトルコでは通貨安対策、UAEやサウジでは経済多角化戦略として、域内での活用が二極化している。
14:09
リキッド準備金ウォレットから約4000BTC流出
リキッドネットワークの準備金ウォレットから約4,000BTC(約499億円)が引き出された。公式はSideSwapのペグアウト承認キー経由と説明しつつ鍵の侵害を否定。返還は未確定で、ネットワークは停止中だ。
12:38
米ルミス上院議員、クラリティー法「2030年待ち」回避へ再警告
米ルミス上院議員は7日、クラリティー法が今国会で成立しなければ次の機会は2030年になるとXで改めて警告し、雇用・投資・税収が失われかねないと訴えた。焦点となる上院の手続き採決は9月15日に予定され、成立の可否を占う節目とされる。
11:05
UBS、BMO、ジェーン・ストリートなど30機関 ハイパーリキッドETF保有判明
ハイパーリキッド(HYPE)ETFの13F開示で、UBSやバンク・オブ・モントリオール、ジェーンストリートなど30機関投資家の保有が判明。合計保有額は6月30日時点で約7,488万ドルに上る。
10:48
GMOコイン、LTC入金の反映を最短100分に変更
GMOコインは9月16日正午より、ライトコイン(LTC)入金の反映所要時間を最短10分から最短100分に変更する。背景には同年4月に発生したLTCネットワークの13ブロックReorg事案があるとみられる。GMOコインは同事案への直接の言及はしていない。
09:52
レブロン氏、ポリマーケットと提携へ NBA選手個人で初=報道
NBAのレブロン・ジェームズが9月5日、ブロックチェーン基盤の予測市場ポリマーケットとの提携を予告。NBA選手個人では初の契約とされ、移籍騒動を巡り予測市場で2億7000万ドル超の取引が生まれたと報じられている。
09:16
ハーモニー、ONEトークンのイーサリアム移行を提案 新たにAI動画事業も構想
レイヤー1仮想通貨プロジェクト「ハーモニー」が度重なる攻撃を背景にネットワーク終了とONEトークンのイーサリアム移行を提案した。新たにAI動画事業の構想も発表している。
09:11
2010年採掘の100ビットコイン、16年半ぶりに移動か
2010年3月採掘とされる100BTC(約12.5億円相当)が16年半ぶりに新アドレスへ移動したことが判明。当時はビットコイン取引所が存在せずOTC中心で市場価格が形成されていなかった時代の資金とされ、移動の背景や真相に迫る。
08:28
ビットコイン短期保有者、売却益が1年ぶりプラス圏へ=アナリスト
ビットコインの短期保有者(STH)の売却益を示す指標が、1年以上ぶりにプラス圏へ浮上したとアナリストが指摘。前回の弱気相場では約1年マイナス圏が続いており、今回の変化が持つ意味を仮想通貨市場の文脈で解説する。
07:32
メタプラネットCEO、透明性強化を表明 MMXX出資巡り説明
メタプラネットCEOのサイモン・ゲロヴィッチ氏が9月6日、株主向けにXで声明を発表。株主のMMXXベンチャーズとの資本関係や第10回新株予約権の設計見直しを説明し、ビットコイン保有企業として企業統治・情報開示を強化する方針を示した。
09/06 日曜日
14:00
ETH・SOL・HYPEをファストフードチェーンに例えると? アークインベストがL1のビジネスモデルを分析
アークインベストのリサーチディレクターが、イーサリアム・ソラナ・ハイパーリキッドの3大L1をファストフード業界に例えた分析を発表した。3つを同一のビジネスモデルとして比較するのではなく、それぞれ異なる事業構造・収益モデルを持つものとして個別に評価すべきだと主張している。
09:25
週刊仮想通貨ニュース(9/4)|相場分析・ストラテジーBTC戦略・金融庁の税制改正要望のまとめ
今週は、アーサー・ヘイズ氏らによる仮想通貨の相場分析、ストラテジーのビットコイン戦略、金融庁による税制改正要望の公表に関する記事が関心を集めた。
09/05 土曜日
14:30
リップル社、フロリダ大学アスレティクスと提携 スタジアムにXRPロゴ掲出へ
仮想通貨大手リップル社が米フロリダ大学アスレチックスと複数年パートナーシップを締結した。スタジアムにXRPロゴを掲出するほか、学生向け金融教育も支援する。
13:35
新種ETF審査、速度か安全性か 米仮想通貨業界内で意見対立
米SECが検討する新種ETFの規制枠組みを巡り、グレースケールや21シェアーズ、a16zなど複数の仮想通貨企業が意見書を提出した。SECは対応時期をまだ示していない。
11:20
ビットコインと金の相関性が6年ぶり高水準に、ビットワイズ
ビットワイズは、ビットコインと金の90日相関性2020年以来の高水準に達したと分析。ビットコイン相場と米国株の連動性は低下しており、投資家心理の変化を示唆している。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧